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清楚な幼馴染なんて存在するはずがない!  作者: えすけ
恋のあらし吹く文化祭編
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80 歌いたいヤンデレラ

次の更新は1/22(月)です。

 由香との再会を果たした後、ようやくDルームに戻った。

 解散の前に部長から明日の文化祭について連絡があった。


「明日は14時にDルーム集合で。皆んなで黒坂の歌を聴きに行こう」

「賛成でーす!」


 笹川がいの一番に答える。

 俺も特に予定は入っていないから断る理由もない。


「私は亮君と朝から一緒だと思うからいいよね?」

「柚子は初めから来ること前提だ」

「うん」


 どうやら柚子先輩は佐々木部長としか文化祭を一緒に回る気がないらしい。

 ヒュー。お熱いことで。


「宏くんは私と一緒に朝から一緒だよね?」

「え……? まあ、そうなるかな」


 秋葉とは一緒の当番で同じクラス。

 否応無しに必然的に同じ行動になるわけだ。


「そうなると笹川も一緒だな」

「そういえばそうだなー。私も一緒に回ろうかな」


 残るは里沙だ。

 きっとクラスの友達と一緒だろう。


「私はクラスの友達と回る予定です。でも、14時になったらここに来ます」


 全員集合決定。

 高校初の文化祭は何だか楽しいことになりそうだ。

 俺が憧れていたのはこういう高校生活だよ。


「おし! 明日のことも決まったし、解散!」


 お疲れ様でした。と、終わったのはいいが特にすることがない。

 準備が終わり、することもなければ帰宅していいらしいが、どうしようか。

 里沙はまだ準備が終わっていないと言い、教室に戻って行ってしまった。

 笹川は解散になるや、すぐにどこかへ飛んで行ってしまった。

 そうなると残るは俺と秋葉なんだよなぁ。


 Dルームを出たところで秋葉が俺の袖をギュッと掴んできた。


「宏くん。この後どうする……?」

「どうするって……。特にすることもないし帰ろうかな」

「まだ15時前だよ。2人で遊びに行かない?」

「いいけど……。どこに行こうか?」

「カラオケでもどうかな?」


 カラオケか。

 人生で初めて行くことになるが、それでも大丈夫だろうか。


「カラオケ! 俺は初めてだ」

「本当? 楽しいから行こうよ♡」


 さて、初カラオケといきますか。

 歌姫に対抗して俺の美声を響かせてやる。



 というわけで、俺と秋葉は駅前のカラオケに入った。

 受付を済ますとドリンクバーでジュースを注いで、部屋に向かう。

 部屋を開けると思っていたよりも狭かった。

 こんなに狭い部屋で秋葉と2人きりか……。

 なぜかいけないことをしているような感覚に陥るぜ。


 俺はドキドキしながら座ると、秋葉は慣れた手つきでマイクとリモコンを机の上に準備した。


「はい。宏くんの歌聴かせて欲しいな♡」

「お……おう」


 リモコンはタッチパネル式になっており、それで歌や歌手を検索するようだ。

 よーし。ランキングもあるみたいだからそこから選んでみよう。

 俺が流行の曲を入れると、壁に掛けてあるテレビの映像が切り替わった。

 俺はおもわず立ち上がる。


「いきなり立って歌うなんて、ノリノリだね!」


 マジか。座って歌ってもいいのか。

 曲のイントロ部分が終わり、いよいよ歌うわけだが、1人で人前で歌うのって恥ずかしいな。


続く


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