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清楚な幼馴染なんて存在するはずがない!  作者: えすけ
素晴らしき高校生活と恋の始まり編
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36 誘惑バスタイム!

 長渕さんが先頭、次に一条さん、そして里沙、最後に俺という順番で暖簾をくぐった。

 露わになった一条さんと里沙の背中を見つめる。

 そのスベスベな肌には、水着とはまた違うドキドキがあった。


「シャワーが2人分しかないから男組と女組で交互に使おう」

「まずは男組からどうぞ」


 俺たちは一条さんに促され先にシャワーを浴びた。

 俺は、頭を洗っている最中も悶々として落ち着かなかった。

 もしかして、何かの間違いで2人の裸を見てしまうのではないか。

 いやいや、それは駄目だろ。でも事故なら……。

 ええい! もう開き直るか!

 こうなったら平然と居座るしかない。


 体を洗い終えた俺たちは露天風呂の方へ行き、交代を告げた。

 里沙と一条さんの肌にお湯に浸かったバスタオルがまとわりついている。

 うおおおおおお! そのシルエットがより露わに!!

 ああ! 僕はもう幸せですぅ!

 やっぱり平然となんかいられないよ。


「ちょっと、こっちばかり見ないでよ」


 里沙がグサリと俺に言葉を突きつける。


「うっ。すまん」


 一条さんはニヤリと微笑みこう言った。


「あら? やっぱり見たいの? 見せてあげようか? 減るもんじゃないし、その方が私も興奮するの!」

「駄目ですって一条さん!!」


 里沙は慌てて一条さんを引き連れシャワーの方へと姿を消した。


「やれやれ。あの女が婦警で大丈夫か?」


 さすがの長渕さんも心配になったらしい。

 でも、もし一条さんと2人きりだったら……。

 駄目だダメだ。考えるのはやめておこう。


 俺と長渕さんは露天風呂に浸かった。

 夏だからか少し熱く感じるが、白く濁ったそのお湯は肌を綺麗にしてくれそうだった。


「ああ〜。いい湯だ! 最高だ!」


 長渕さんは露天風呂に入るやいなや、大声で叫んだ。


「はい。いい感じですね」

「これが我が村の自慢の温泉だ」

「最高です」

「そうだろ? 通ってもらっても構わんぞ!」


 通うには遠すぎますね。

 入ってすぐだが、長渕さんは立ち上がって露天風呂を出ようとしていた。


「え!? もう出るんですか?」

「いや、あっちに滝風呂があってな。少し打たれてくる」

「へぇ〜。そんなのもあるんですね」

「滝風呂は1人用だしな。宏介はここで2人と仲良くお風呂に入ってろ」

「了解です」


 長渕さんはそう言うと、滝風呂の方へ行ってしまった。


 ……。待てよ、この状況。

 非常においしい気がする。


 女子2人と露天風呂に浸かる。

 ちょっと! これは犯罪ですよ!


 そして、このタイミングで俺はあることを思い出した。

 その昔、里沙と一緒に風呂に入ったことを。

 今まで完全に忘れていたのだが、こうしてまた一緒に風呂に入ったことで思い出したのだ。

 あれは小学校に通い始めて日が浅い時だったと思うが、なぜか無理矢理入らされたんだっけ。

 その時はお互いの裸を見ても何ともなかったんだがな……。


 俺が変なことを思い出していると、里沙と一条さんが戻ってきた。


「長渕さんは?」

「滝に打たれてくるってあっちに行ったよ」

「お。ということは! ここには宏介君1人だけですね。全く。君も大胆な人だ。こんな美女2人と混浴何て滅多にあることじゃないからね」


 一条さんは俺の真横に来た。


「だから、存分に楽しみましょう?」


 そして、俺の太ももに手のひらを軽くおいた。


「ストオオオオップ!」


 俺は思わず叫び、距離を置いた。


「ああん。いけずですね」

「一条さん、やりすぎです」


 里沙がすかさず突っ込む。


「ふふふ。冗談ですよ」


 冗談でも触ってくるか!

 もう! 心臓に悪いよ!


「はぁはぁ……。俺には刺激が強すぎます」

「意外と純粋なんですね。里沙ちゃんみたいな美少女を連れ回して遊んでいる、不純な非行少年かと思っていました」

「どんなイメージですか……」

「冗談はさておき、里沙ちゃんはもっと宏介君の方に近寄ったらどうですか?」

「え!? 私ですか!?」

「そうです。肌と肌で触れ合える時なんてそうそうないですから。ささ、早く!」


 駄目だ、この人。早くなんとかしないと。


「あ、そうだ。ここには蛸壺風呂があるそうです。私はそっちに行きますので、2人はここでゆっくりどうぞ」


 一条さんはさっさと蛸壺風呂へ行ってしまった。

 秘湯の割には、なかなか充実しているじゃないか。


 こうして俺と里沙は露天風呂で2人きりになった。


続く

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