家族登場
ルーク・キュリバルド:辺境伯、若い頃から武力でならした猛将。高い指揮能力と部下を思いやる心を持つ。白髪混じりの黒髪と豊かな口髭を持つ、親馬鹿でもあるが空回りしている。最近土下座のしすぎで額が切れているのと髪が薄くなっているのを気にしている。
ケリー・キュリバルド:ヴェイスの母。魔族であるが角がない珍しい種族。黒髪の美女、おしとやかだが怒ると恐ろしい形相になる。
リアーナ・キュリバルド:一応第一夫人。対外的になっているだけ、ルークと共に敵と戦っていた。酒に強い。ドワーフなので幼女っぽく見える。ちなみに幼女扱いして殴り飛ばされた者は4桁になる。
今回書くところを間違えましたので前書きに紹介があります。
それから翌日。私のそばには10人ほどの人間がいる。話から察するに私の家族のようだ。しかし子沢山だな、と思っていると、抱き上げられた。
「元気にしていたか?ヴェイスよ、」
屈強な騎士に抱き上げられる、白髪が混じった髪に豊かな口髭を蓄えた男だ。
「ん?この前抱いたときは大泣きしていたが、今日は泣かないな。強いな、この子は立派になるぞ。ケリー」
隣にいる黒髪の美女が笑いながら答える。ボンキュッボンだ。
「乱暴にしては駄目ですよ、ルーク。可愛いのは分かりますが首を痛めてしまいますよ。」
「そうね、ルークは手加減というのは知らないからね。」
今度は金髪の美女が怒って言う。
「おいおい、リアーナ。俺がいつそんなことをしたってんだ?」
「この間エレン相手に手加減せずに訓練していたのは誰ですか‼お陰で骨折はしてないですけど打撲とかは有ったんですからね‼」
「わ、わかった。もうしないから勘弁してくれ、俺の親父がしていたのを真似しただけなんだ。」
ここで亭主関白というのは無いな。土下座して謝っとる、とりあえず父親は脳筋馬鹿で妻は二人いると言うこと、執事やメイドがいるため貴族でも裕福な方だろう(見栄のためというのも考えられるが幼児に見栄は張らないだろう。)、あとは姉がいるようだが怪我をして休んでいるようだ、願わくばこの脳筋の思考が受け継がれていないことを祈るばかりだ。
「あら、あなたこの子が笑っています。」
土下座をやめて笑っている私を見に来る。
「うん、いい顔だ。」
「この子の笑顔は守りたいですね、さあ、もうお休みなさい、私の大切な坊や。」
先頃聞いた子守唄が聞こえ、眠りについた。