転生完了
見たことのない天井だ。先ほど神に送り出されたところではない。あそこは全部木しかなかったからだ。ここは部屋の内部は漆喰のような白い壁でできている。首を回して周りを確認したいが思うように首が動かない?なぜだ。
「うああー。」
そういえば転生時の年齢って生後半年だっけ。じゃあ言葉も発せれないし、自由に動けるわけないか。
「ヴェイス御坊っちゃま、いかがなさいました?」
美少女とも言える女性が入ってくる。額に角が一本生えている。神様の言っていた魔族かな?ヴェイスというのは私の名だろう、御坊っちゃまということはメイドなのかな?
「お腹が空いたのですか?それともオムツかな?」
子供が泣いていたらそのどちらかだろうな。とりあえず翻訳魔法はちゃんと機能していることは確認できた。自由に動けん限り他のは後回しだな。オムツを脱がされているのはもう気にしない。
「どちらでもないですね。じゃあ目が覚めてしまっただけですね。さあ、お休みしましょう。」
そう言うと子守唄を歌ってくれた。途中からは意識が無くなった。すぐに寝れるのはいいことだろう、それとも魔法なのかな?
『ご主人様・・・ご主人様、聞こえますか?』
声が聞こえたので目を覚ましてみたが、誰もいない。
『ご主人様、聞こえますか?』
!!これは念話か。
”念話を受けたことにより念話の使用が可能になりました。”
これは習得のアナウンスか。とりあえず返事をせんとな。
『聞こえている、誰か?』
『ご主人様、ご無事でございますか?執事長のバアルでございます。』
『バアルか、無事ではあるのだが。少し問題があるな。何せ今は幼児化しておってな、そちらはどうだ?』
『幼児化ですか?ですがどのようなお姿になられようともあなた様が我らの主には変わりありません。』
その言葉には偽りは無く崇拝の念がこもった物だった。
『そ、そうか。嬉しく思う。して城の外の様子はどうなっている?』
『まだ捜索はしておりません。まずはご主人様との連絡が最優先と思いましたので。』
『ふむ、では城の周囲5キロの偵察を命じる。接触はやむを得ない場合のみ可とする。なるべく見つかるなよ、あとイシュタルとルシフェルにもこちらに連絡するように伝えてくれ。』
『承知いたしました。状況がわかり次第連絡を取ります。』
『じゃあ頼んだぞ。』
『御意』
これであちらとの連絡には問題が無くなったわけだ。次に必要なのは護衛と魔法の師範だが、あちらからバアル達数人呼ぶことにしよう。そう考えていると再び眠りにつくのだった。
念話:対象を思い浮かべることにより使用できる。無属性魔法、距離によって使用する魔力が変わる。
拠点:城・墓地・遺跡・城下町・船・洞窟・湖から選べるモンスターテイマーの拠点。町でできることはあくまでも初級の装備や素材が入手できるだけで(しかも割高)基本的に早めに手にいれることになる。それぞれ自分の好きにカスタムできるが一定の範囲だけで、いろいろといじくりたい場合、サイトからデータを買う必要があった。対戦の時の防衛拠点になる。データを購入しているものといないものでは全く勝負にならない。一番不人気だったのは湖で、理由はデータを購入しない限り構造が丸見えなため。
拠点NPC:2種類から選べた。サイトから購入する方法と1から作る方法だ。サイトから購入した場合、即戦力になるがレベルアップはしないし同レベルの作成NPCより弱い。1から作成した場合、時間はかかるものの強力なNPCになる。ただし連れて行けるのは一体だけなので成長に時間がかかる。
バアル:ヴェイスの近衛部隊、執事部隊の隊長。高い格闘能力と闇魔法を好む。正体は大悪魔。