トラブル
「お、お待たせいたしました、ヒィッ・・・」
受付嬢がギルドカードを持ってくるがルシフェルに睨まれてカードを投げ飛ばし壁に隠れる。べリアルはお茶の準備のために離れている、なおカードは命中しそうになったがルシフェルが掴んで手渡してきた。
「ご主人様を傷つけようとするとは死にたいらしいですね、前に出てきなさい。三枚に下ろしてあげます。」
槍でどうやって捌くつもりだ・・・聞きそうになった言葉は飲み込む、聞いたら絶対に実演しそうだからだ、嬉々として。被害者は受付嬢となるだろう。
「それぐらいにしておけ、ルシフェル。怯えておるだろうが、そこの方申し訳ございません。」
私が謝り頭を下げると千切れそうな勢いで首を横に振り
「い、いいえ。私が悪いんですですから許して下さい~。」
涙で顔をグシャグシャにしている、それ以上は何も言わない。どうやら気絶してしまったようだ。手渡されたギルドカードを見る、ギルドカードはランクごとに色が異なる。ランク1青、ランク2黄、ランク3赤、ランク4・5緑、ランク6・7茶、ランク8白、ランク9銀、ランク10金。2つ兼用は上のランクになった場合白の横線が入る。渡されたのは茶色の横線入り、すなわちランク7だ。
「ギルドマスター、これはどういうことですか?返答如何によっては、ここを消滅させますよ。」
魔力を強めながら笑顔で聞く、ルシフェルも攻撃できるように魔法を準備している。べリアルはお茶の御盆を片手にヴァジュラを使おうとしている、紅茶をこぼさない技量は流石である。
「確かに規定では無理だがな、ギルドマスターに勝てるようなやヤツをランク2なんかにしとったら、ばれたときにワシの首が飛ぶわ、物理的にな。すまんが受けてくれると助かるんだが・・・、どうかの?」
汗をダラダラと流しつつ、必死に弁解してくる。
「「如何いたしますか?」」
明白な理由があるのならば大した問題ではない、文句が出たらギルドマスターに犠牲になってもらうとしよう。
「いいでしょう、こちらも外で自由に動けるのならば文句はありません。ついでにルシフェルとべリアルのも変えておいてください。」
私だけだと不公平だろう。
「分かった、ではギルドカードを出してくれ。」
ルシフェルが差し出し、紅茶を持ってきたべリアルも話を聞いて渡す。
「お待たせいたしました、お願いします。」
ギルドカードの書き換えには時間は要らなかったが、まともに話が出来そうなのは殆んどいないので今日はこれで帰ることにする。拠点となる家も見に行かないといけないしな。
「では明日にでも依頼をしに来る事にします、今日はお世話になりました。」
お辞儀をして出て行くと後ろからため息が聞こえてきた、鍛錬が足りないんじゃないかな。




