いざ冒険者ギルドへ
ルシフェル達と別れてから冒険者ギルドを目指す・・・が重要な事を忘れていた、冒険者ギルドの場所は何処だ?こんなことなら宿屋で聞いておくんだったな、さてこれからどうするべきか。方針としては1、周囲の人に聞く、2、詰所に行って昨日の衛兵に案内させる、3、今日はもう諦める、かな。
3は却下だな、日はまだ高い、2はもう交代しているだろうから知らない奴がいる可能性が高い、今は危険を侵したくないからこちらも却下だ。必然残るは周りの人に聞くとするか。周囲の人は忙しそうにしているし店で聞くとしよう。あの店でいいか、近くにあったパン屋に入ろうとすると。
「きゃあーーーーー」
扉に手を当てようとすると女の子が飛ばされてくる。
「金の用意をしてきやがれ、後で払うって言って、お前一度も返しに来たこと無いだろうが‼今までのパン代いくらになると思ってんだ‼」
店内から出てきたおっさんが怒鳴り散らす、私はギリギリの所で避けている、当たってやる義理はない。
「お願いします、お母さんの病気が治ったら必ずお支払します。」
その女の子が必死に頭を下げるが扉は無情にも閉められる。周りの人は遠回りに見ているだけだ、誰も手を差しのべようとはしない。あー泣き出したよ。
「ヒック、ヒック」
いい加減うるさいな、この際場所を聞くのはこの女の子で良いか。
「少し良いかな?」
「ヒック…え?」
話しかけると変な顔をして返事をする。
「少し良いかな、と聞いたのだ。聞こえているようだから話を進める、構わないな。」
「う、うん」
震えながら答える、何かハムスターみたいだな。いかんいかん、話が脇道にそれてしまう。
「頼みたいのは冒険者ギルドの場所を知っているか?知っているのならば案内を頼みたい、報酬は銀貨一枚、どうだ?」
「そ、そんなにいいの?」
破格な報酬なのは理解している、よくて銅貨一枚とかが妥当だろう。これはこの子に対する支援のようなものだ。
「その代わり嘘はつくなよ、それが条件だ。」
「うん、こっちだよ。」
泣いていた子がもう笑っている、まぁ泣き顔よりかは笑顔の方が良いだろう。おっと、もうあんなところにいる、案内役ということを理解しとるのかな。急いで追いかける。
ーーーーー冒険者ギルド前ーーーーー
「ここ、ここが冒険者ギルドだよ。私もここに所属してるの。」
?所属しているのならばなぜ金が無いのだろう、まあ細かいことにまで踏み込む気はないので銀貨を二枚渡す。
「ありがとう、これが報酬だ。」
「ありがとう…て多いよ!!銀貨一枚でも破格なのに!!」
面白い反応をするものだ。
「これで家族に良いものでも食べさせてやれ、詳しい事情までは聞かん、また何か問題があったら小鹿の永眠亭まで来い。私はそこに泊まっている。」
うっすら目尻に涙を貯めて礼を伝えてくる。
「ありがとう!絶対に、絶対に返すから!!期待して待ってて!!」
「分かった、が無理はせんようにな。」
頭を撫でて冒険者ギルドに入る。中に入ろうとしたが名前を聞いてないが、まいいか。
ーーーーー冒険者ギルドーーーーー
ギイー
立て付け悪いな、この扉。中に入るとカウンターがあり左は素材買い取り所、右は酒場のようだ、天井は高く5メートルはあるだろう。酒場には数人の飲んだくれがいる。カウンターでは受付嬢が忙しそうに書類を纏めていたり、冒険者との依頼の受付をしている。さて、どこで登録をするのだろう?
「ん?どうしてこんなところに子供がいるんだ?おーい、誰かの連れ子か?」
女性が私をつまみ上げ、周囲に確認する。依頼を確認していた者たちも手を止めてこちらを見ている。
「坊主、どうしたんだ?母ちゃんや姉ちゃんはいねえのか?まあこれでも食ってろ。」
カウンターから禿げ頭のおっさんが焼き鳥をくれる、うむ上手い。タレが絶妙だな、もくもくと食べていたがハッとする、当初の予定から外れまくりではないか‼
「すいませんが連れの人はいません、申し訳ありませんが、どうすれば冒険者登録できるか、どなたか教えてくださいませんか?」
周りが固まる、そんな変なこと言ったかな?
「坊主、冒険者になるってどういう事か分かってんのか?てめえの命を賭けて仕事が大半なんだぞ。」
この世界の燃料になるのは魔石である、魔石は魔物から採れる。倒したときに周囲の魔力が凝固するらしい、ゴブリン程度の魔石で一家族四人が一月暮らせる、当然魔道具である魔照明、魔導冷蔵庫等を稼働させてである。ちなみにゴブリンを集団倒せるようになって初めて一人前の冒険者と認められる、この世界の人間はあまり強くないのだ。なおファンタジーで良く出てくるスライムは食用である、核さえ残れば水だけで1日で元に戻るため、後そんなに敵対行動をしないため、味は、・・・まあ可もなく不可もなくというところだろう。
「心配してくれるのですか、誠にありがとうございます。ですが私にもやらなければならない理由があります、危険だからと言って引くわけにはいかないのです。」
私が言うと驚いた様子で
「何かあるんだな、いや細かいことは聞かん、だが無茶はするんじゃないぞ、いいな!」
私の目を見て力強く言うおっさんに頷く、でも昨日の段階でゴブリンやオーク多数倒しているんですけどね。言わぬが吉か。
「はい、でやっぱりランク1からですか?」
頷いて答えるのは女性だ。
「外に出たいのは分かるがこれも規定だからな、手がない訳じゃ無いが。」
「本当ですか?」
「ああ、自分より上にいるのを倒せばランクが上げられる、ただし一人で戦うことが条件だ。」
「それに召喚術は大丈夫ですかね。」
「魔法に制限はないから大丈夫だな、受けてみるか?だったら相手をしてやろう。」
「うーん、一番強いのはギルドマスターですよね。」
「そうだな、儂だな。」
おっさんが頷く、ギルドマスターがこんなところにいていいのか…。
「暇なんだよ、書類仕事。」
「だったらマスター室にでもいてください‼ここにいても邪魔なんですから‼」
響くのは受付嬢の悲鳴ばかりなり・・・と。その様な考えで訓練室に行くのだった、悲鳴を上げようが何だろうが気にするギルドマスターではないからだ。大半が諦めている様な顔をしてため息をついている。
「仮に儂に勝てたら同ランクまで上げてやろう、そういう規則だからな。その代わり死んでも文句は言えんぞ、どうする?今なら他の奴と変わることもできるぞ?」
確認のように聞いてくる、何処まで強いか試してみるのも一興か。
「ではよろしくお願いします。」
私を除く全ての者が顎が外れたようだった。うん面白い。
冒険者:魔石を採ることを生業にしている、その為腕を立つものがなる。ランク1~10まである、1=町の雑用。2=外で薬草等の採取をしても良い、ただし多人数であること。3=多人数でゴブリンに勝てること。4=一人でゴブリンに勝てること、手段は問わないが一時間以内に倒せること。ここまで来たら一人前。5=冒険者全体の3%。才能があればここまではいける。6=冒険者全体の1%。才能と努力がないとなれない。7=ギルドマスターが基本ここ、その都市における最強戦力。8=ギルド本部マスター、冒険者で一番強かった。9=伝説のドラゴンスレイヤー、(ドラゴンといってもワイバーン)一応物語にもなるような勇者がなったのみ、故人。10=新たに作られた、とある新人冒険者がドラゴンを狩ってきたため。現在人類の最強戦力。




