アジトの中
反対側にあった部屋は武器庫らしく大量の槍や剣が置いてあった、だが手入れはほとんどしていないらしく一部は錆び付きボロボロになってしまっていた。大半が鉄で希少な金属を使用しているものは一つもない。
「何かに使えるかもしれないから一応持っていくか。」
色々と放り込んでいると面白そうな装備を見つけた、外見は只の鍋だが中身はとても良いレア物だ。ダグザの大釜それがこの鍋の正式名称だ。魔力を込めることによりその分の煮込み料理を作り出すことが可能な魔具だ。ただし込める魔力は最低でも100はいるので使えないやつしかいなかったのだろうな。後は町にでも行けば手に入りそうな物ばかりだ、タダなのでおいしくいただくが。
一番奥の部屋は2つあった、片方は鉄の格子の扉がありもう片方は重そうな石の扉だ。明かりが無ければ見落としてしまいそうな色をしている。多分盗まれないようにその様な偽装をしているのだろう。鉄の格子の部屋は・・・臭気しかしないから多分あれだろうな。
「酷いことをする。」
室内には女性が多数いたが壊れているのか、ケタケタと笑っていたりしている。奥にいて寝ているのは死んでいるのだろうか?近寄り確認しようとしたら蹴りが飛んできた。
「おっと危ない。」
「くそっ」
蹴ってきた足を掴んで宙釣りになる。
『いかがいたしますか、この子供は消しますか?』
「殺すな。」
私よりは大きいがそれでも子供なのだろう。
「何故私を攻撃してきた、理由を話してみろ。」
「お前たちに犯されるくらいなら一矢でも報いて死んでやる‼」
どうも盗賊の一員だと思われているようだ。
「私は盗賊の一員ではないぞ、そもそもこんな子供が盗賊にいるか?」
まじまじと見て初めて子供だと分かったらしい。攻撃する前に気付いてもおかしくないと思うんだがな。
「それで君はどうしてここにいるんだい?盗賊だと思って攻撃してくるんだから一員ではないんだろう。」
疲れたような顔で彼女は答える。
「ここには盗賊の討伐の依頼を受けてきたんだ。」
「一人でですか?」
「違う!」
叫んだあと気まずい空気が流れた。
「ここには四人のチームで来たんだ、臨時でパーティーを組んでね。だけど一人がここの盗賊の一員でね、夕食に毒を盛られてこの様だよ。」
「他の人はどうしたんですか?」
壁際にいる少女を指差して
「私の友達は見つけることができたけれど、後の二人は見つけられなかった、多分盗賊の仲間がこの二人なんだろう。」
じゃあさっき殺した中にいるのかな?ま、死人に口無しだな。
「では、あなた方は外に出ていてください。これから先のことは見ない方が良いでしょう。」
暗に彼女達を弔うことを示すと素直に出ていった。
「鎧」
『は』
「彼女達の監視と護衛をしろ、逃げた場合は捕まえるだけで良い。」
『承知しました。』
彼女達の後を追いかけていった。
「さて、生きているものは・・・」
明らかに壊れているもの、目をくりぬかれて死んでいる幼女などヘドが出るような者しかいない。
「あれで生かしてやるのは温情が過ぎたのかも知れん、戻ったら拷問にでもかけてじっくり苦しませてやるとしよう。」
壊れているものに止めをさして死体を一ヶ所に集めて燃やす。酒と食料を置く。
「悔いを残し死んだもの達よ、願わくば次の生では幸せの有らんことを」
アンデッドにならないように願いを込めて弔う、偽善?大いに結構。所詮は自己満足のためだ。後はこの洞窟が悪用されないように崩落させておこう。そう考え出口に向かうのだった。




