姫様とのコネ作り
さてと固まっている人達も一旦こっちに帰ってきてもらわないとな。村人は死者の弔いがようやく終わったらしくちらほら戻ってきている、顔には言い難い疲労の色も見てとれる。今まで自分達の日常が一瞬で奪われたのだから仕方がないか。
「ベリアル、ルシフェル。」
「はい」「何事でしょうか?」
アイテムボックスから食材や酒を取りだす。旅行で使うと思って片っ端から詰め込んだのだ、腐らないから問題ないし。
「これで何か作ってやれ、腹が膨れれば馬鹿な考えをする人間もいなくなるだろう。家族を失うというのは耐えられるものではない、自殺に走っても不思議はない、助けてから死なれても目覚めが悪い。」
死んでも再利用すれば良いんだから別にどうでもいいんだけどね、無理に生かす必要もないし。だけど悪い評判が立つと後々影響が出るし。
「かしこまりました。」「直ぐに取りかかります。」
これで問題はないだろう、あいつらの食事で満足できないことはあるまい。他の食事に満足できなくなるだろうが。
「さてと、ソミュア姫。従者を助けましたので礼が欲しいのですがよろしいですか?」
話しかけると家来との話を止めてこちらに向き直る。泣いていたのか目が腫れている。
「妾に出来ることならば何でもやろう、妾が欲しいのならばそれでも良いぞ。」
「ご丁重にお断り申し上げます、まあ借りを作ったということで良いですよ。こちらが危機に陥ったら頼ります。」
「むう、残念じゃのう。何時でも妾は待っておるからな、困ったらいつでも頼って良いからな。」
「そうさせていただきます。」
これでコネは出来たな、次は盗賊のアジトに行って溜め込んでいるのを奪ってくるか、どれだけあるのかな?家が買えるくらいあると嬉しいな。そう考えながら骨と鎧を連れて出発した。結局ミスリルゴーレムは使わなかったので解除して塊にしたあとアイテム・ボックスに放り込んだ。
ーーーー盗賊アジトーーーー
「親分たちおそいな」
「今日は大仕事だって言っていたからな、まあ土産もあるだ・・・」
いきなり話が終わったことに疑問を感じて横を見ると首がなかった、驚いて警報を出そうと笛を持とうとポケットをまさぐろうとしたが出来なかった、腕が無かったのである。
「た、助け…」
『邪魔だ。』
『失せろ。』
彼らの正面から突撃した鎧と骨は全く抵抗がないので憤っていた。先ほどようやく敵を見つけたと思えば反応すらできないような雑魚ばかりだ。
「終わったか?」
後ろから黒王に乗ってゆっくりとヴェイスがやって来た。
『入り口は制圧いたしました。』
『他愛も無いですな。』
「張り切るのは良いが油断はせんようにな・・・とは言ってもお前らを一撃で倒せでもせん限りそれはないか。」
連れだってアジトの中に入ると通路は余り広くはなかった、黒王は共に入れないので入り口で待たせておく。
「罠の類いは有りそうだな。」
『我々が先行しますので安心して付いてきてください。』
「ああ、頼んだよ。」
3つ目までの部屋は居住区らしく簡易なベッド等が置いてあり、酒なども散らばっていた。掃除はしていないらしく汚れが目立つ。その次の部屋は若干中身が充実している、机の上に紋章の入った手紙があり添え書きに燃やすことと書いてあった。証拠として使えるな、他には金貨が100枚、銀貨銅貨は数えられないほどあった。めんどくさいのでアイテム・ボックスで調べたら銀貨は1480、銅貨は9000枚あった。有効に活用させてもらおう。




