戦闘中(騎士団3)
『では始めようか、だがその前に』
地面にハルバードを打ち付け地面に線を引く。その線より一歩前に出て、
『私はここで戦おう、この線より向こうに進めたものを私は攻撃しないと約束しよう。ただし戦うのは一人づつだ、よって誰から行うのかな?』
ハルバードとタワーシールドを構え挑戦者を待つ。誰がそれになろうかと思っているとき隊長の男が前に出る。
「本当にその線より向こうに行けば見逃してくれるのだな?」
それは死の宣告を聞くようにその場に響き渡る。スケルトン・ジェネラルが頷き答える。
『私は他の者達と違い弱者を痛み付けることを良しとはしない。故に私と戦うか線より向こうに行けるものは強者と考える。強者と戦えることこそ我が喜び、そして主に対しての忠誠を伝えるのに足りるものだ。さぁ、死合おうか‼』
「そうか。お前達、もし私が負けたら全員で逃げろ。私が勝てないのにお前達が勝つのは不可能だ。一斉に逃げたら数人は生きて逃げられるかも知れない。その一点にかけるのだ。」
そう言うと背を向けてスケルトン・ジェネラルに斬りかかる。長年愛用している剣を振りかぶって。
「うおおおおお、死ねえええ‼」
自分が今までに使った剣術の中で最高とも言える攻撃を繰り出すことができたが。
『これが全力か?剣速も遅く威力も低い。これで私の鎧を貫こうとでも言うつもりか?思い上がりもほどほどにしろ‼』
そう言うと剣を握っている腕を切り飛ばし、その腕が落ちる前に鎧ごと細切れに切り裂かれた。スケルトン・ジェネラルは強者だと期待したのだが、自分を満足させる者はやはり主だけなのかと落胆せざるを得なかった。※隊長は人間のなかでは強い方で相手をするのに騎士団でも10人は必要
騎士団の残りの面々は唖然とするしかない、自分達の中で最高の力を持っていた隊長がいとも容易く敗れるなど悪い冗談、いや悪い夢を見ているのかと思いたくなるほどだ。
『他に挑戦してくるものはいないのか?』
スケルトン・ジェネラルが問いかけると同時に騎士団の残りが一目散に逃げ出す。それは恥も外聞も何もなく、ただ生き残る為の逃走であった。しかし
「ぎゃあああ!」
あと少しで森から出れるというところで数人の騎士が倒れる、あるものは雷に身を焼かれ、あるものは氷に包まれ、彼らは理解した。逃げることなど出来ないのだと、あのアンデッド達を満足させる玩具になるしかないのだと。
後ろから鎧がガチャ、ガチャと鳴り響くのがいやに大きく聞こえる。
『逃げられないとようやく理解したのかな?では改めて聞こう。誰が私と戦うのかな?』
その言葉に騎士は顔を真っ青を通り越して白くなるのだった。少数の騎士は失禁して気絶した。




