戦闘開始(騎士団)
こちらは虐殺が続きます。
「なあ、一体何時までここにいたらいいんだ?」
一人の騎士が隣の騎士に聞く。
「知るかよ、もう半日近くここにいるのに何もしないのは一体どういうことなんだろうな。」
鎧を着ていても蚊などの虫の侵入が防げる訳ではないので隙間から入ってくる虫に悪戦苦闘している。
「それこそ隊長とかなら知っているだろうけどよ、俺らみたいな下っぱはそんなことまで知らなくてもいいんだよ。はあ、町の警護任務が恋しいな。」
はたと、手をうち同僚の騎士が彼に問いかける。
「そういやお前あの子とどうなったんだよ‼告白したんだろ。」
肘で突っつきながら聞いてくると恥ずかしげに答える。
「それが・・・よろしくお願いしますだってよ。この任務が終わったらデートに行く予定なんだよ。」
「くー!羨ましいぜ、くそ帰ったら宴会だが費用は全部お前持ちだ。」
「何でだよ‼?」
「うるせえ、一人者の怨みを思いしれ‼」
そんな風に騒いでいると隊長からたしなめられる。
「こら‼少しうるさいぞ。だがお前も彼女が出来たか。おめでとうと言わせてもらおう。」
「ありがとうございます、隊長!」
「心配せずとも今日の宴会は私が全てだそう。存分に楽しめ。」
「はい。」
皆で笑いあっていると何処からか声が聞こえてくる。
『さて、そろそろこちらも始めさせてもらおうか。』
「誰だ‼」
隊長が叫ぶと前方から3体のアンデッドが姿を現す。
『初めまして、騎士団の皆様。そしてありがとうございます。』
騎士団の人間はなぜここにアンデッドがいるのか?という感情となせ感謝されるのかという感情が渦巻いていたが、次の一言でその疑問は氷解する。
『我々の実験材料になってくれて。』『我々の魔法の実験台になってくれて。』『我々の糧になってくれて。』
騎士団は必死で魔法やアンデッドに効果のある聖水を使うが全く効いていない。このアンデッド達を倒さなくては先はないというのに、アンデッド達はまるで何事もないように平然としている。
『これで終わりかな?』『終わりならば死ぬ覚悟を決めてもらおう。』『大丈夫だ、生きているものはいずれ死ぬ、それが早くなるだけのことだ。』
背筋が凍るような笑いと共に騎士団に襲いかかる。
『では私から行こうかな、行け我が可愛い半身よ。』
その言葉に答えて愚かなる賢人の腹からムカデとやヒルが騎士団に襲いかかる。これが只のムカデ等なら問題は少ないだろうが、愚かなる賢人が用いている虫は特別製だ。そもそも大きさが30センチから50センチもあるし特殊能力は戦闘を見ることでお分かり頂ければ幸いだ。
「ひい!!何だ?この虫は!」
鎧にまとわり着こうとするヒルを必死で剥がそうと手を伸ばすが悲鳴が飛ぶ。
「ぎゃあああ!俺の手が手がああああ。」
『私のヒルは特別製でね、身体は強酸性の液体で覆われていてね。そうそう直ぐに剥がす努力をした方がいいよ、その子は腹の肉が好物でね、鉄なんか噛み砕く事のできる鋭い牙もあるからね・・・、済まないね、手遅れだったようだ。』
「ぎゃあああ!腹の中にヒルが、痛い、痛い。誰か取ってくれ、がああああ‼」
腹の中で蠢いている様子をその目で見て騎士団の残りの面々は青くなる。だが死にそうな彼にある事実が突き付けられさらに戦慄する。
『おや?まだ死んではいけないよ、傷を癒せ『ヒール』、これでまだまだ楽しめるよ。』
その様子を見て逃げようとした者がいたが、数歩動いただけで人生を終えた。
『駄目じゃないか、まだ他にもいるんだよ。』
逃げた者は痙攣しているがそれだけではない。巨大なムカデが顎を開き頭からボリ、ボリ、とかぶりついていた。
『この子の毒は即効性でね、身体の自由を奪えるんだ。この子は生肉が好きでね、特に生きたまま食べるのが大好きなんだ。次からは頭じゃなくて腕や足から食べなさい。』
言われたムカデはごめんなさいというように頭を下げている。ギシギシ言いながら。だが頭を食べられた人間は悲鳴を上げることもできず唯成すがままになっている。
『そろそろ儂等と代わってくれんか?暇なんじゃ』
外道なる魔法使いが囃し立ててくる。
『ふむ、この子達も一応お腹が膨れたので代わるとしよう、私の番まで生きていて下さいね。』
愚かなる賢人は後ろに下がり(ムカデは呻いている騎士をひこずりながら)代わりに外道なる魔法使いが前に出てくる。
『では今度は儂と遊んで貰おうか。』




