戦闘開始(村)
「クックックッ、覚悟は出来たか?お嬢さんよー。」
眼帯を着けたおっさんが嫌らしく笑いながら、女性に問いかけている。
「馬鹿な事を言うな、貴様ら私が誰だか分かっているのか。これは国際問題になることだぞ‼」
「姫様、顔をお出しになるのは危険です。」
「このような状況で安全も何もない、済まん村人達よ、巻き込んでしまって。だが少しでも時間を稼ぐことが出来たら妾達の迎えの騎士団が来てくれるはずじゃ。我慢してくれ。」
その言葉を聞き村人達の顔に明るい色が差すが、おっさんの一言で恐怖のどん底に叩き込まれる。
「残念ながらその騎士団のボスが俺達を雇ってんだよ。結構な金貰ってるからな、真面目にやらねーといけねえんだよ。じゃあな‼」
剣を振りかぶって切り付けようとしたとき何かが飛んでくる。
『残念ながらこれ以上の狼藉は許さん、我が主の命により貴様らを排除する。』
「誰?」
そこに降り立ったのは漆黒の鎧を身に纏っている者だ、手には常人には使いこなせないであろう、長大な剣を握りしめている。
『我に名はない。だが幼子よ、死にたくなくば我の邪魔をするな。』
そう言うと長大な剣を振りかぶって盗賊達に斬りかかった。
「ひい!!」
目標にされたのは近くにいた男達だ、盾を持っている者は構えようとしたがそれは遅すぎた。彼らはその残像すら見ることも出来ず、景色がずれていくのを見るしかなかった。あれ?と気ずく間もなく死ねたことは彼らにとって幸いなのだろうか。
『これぐらいの速さにも対処出来ぬか。全く手応えの無い、もっと足掻いて見せろ、これくらいでは無いのだろう?』
デュラハン・ロードは武人である、元々高位の武人であるが戦人であるが故に生死を掛けた戦いをこよなく愛している。その為死んだあとも戦いたいという欲求からデュラハンになってしまった。
「くそ、盾は役に立ちはしねえ、魔法使いは何処にいるんだ。こういうときの為に高い金だして雇ってるんだぞ。」
そう言えば魔法使いも居るんだったなとデュラハンが思っていると、大量の火球が飛んで来て炎に包まれる。
「はあはあ、これぐらいやったら倒せる筈だ、そこのお前!これで役立たずではないことが分かったか。」
おっさんを指差しながら青年が叫んでいるが、その首が飛ばされる。
『たかがあの程度の攻撃では我が鎧に傷すら付けられんよ、これぐらいで倒したと思うのは問題だな、最低でも死体を確認するくらいはした方がいい。』
全くの無傷なデュラハンを見て盗賊に悲壮な空気が漂いだしたとき、近くの森から悲鳴が聞こえてきた。
『あちらも始まったか、貴様らに逃げられるのも癪に触るのでな。これからは本気で行くぞ‼剣技『空刃』』
建物と共に50人近くの盗賊が真っ二つに切られた。
剣技空刃:文字通り斬撃を飛ばす業、範囲は5メートルから15メートル




