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僕が死ぬという事、つまり、君が生きるという事           私が生きるという事、つまり、君と生きるという事

作者: 柳条湖

維新節に色濃く影響を受けた作品となっております。

西尾維新作品、及びそれに類する言葉遊びが苦手な方はご注意ください。

コミカル成分は限りなく0に近いです

 空切る風に乗ったら 一体どこまで飛んで行けるのだろうか


 私は落葉


 いつか散る運命ならば どこか知らない世界まで飛ばされたい


 私の体は枯れるけど 私の魂は風に乗ってどこまでも飛んでいく


 あぁ風が鳴く 空を切って風が鳴く 私を運ぶ風が鳴く


 ただ人よりも


 少し無意味で、少し無価値で、少し無様な私を


 どこか遠くへ連れて行って


 窓の景色は見飽きたから


 私はもうすぐ死ぬから



     ☆



 空虚――その言葉の意味を考えた事があるか。それは何もないという事で、言い換えれば、何かがあるという可能性が皆無であるという事だ。

 そこには空気が無い。空間が無い。つまり、人の居場所が無い。あるべき物が、何も無い。


――ジジ ジ ジー


 耳鳴りがする。不愉快だ。

 明度の薄い窓から差し込む日差しがやけに癇に障る。

 呻き声にも似た奴らの吐息が神経を逆撫でる。


――ジ ジッジジジ ジジジジジ


 空虚だ。空虚なんだ。空っぽだ。僕には何もない。あるという可能性がない。

 何より真っ白で、どこより真っ暗で、誰より真っ黒だ。

 終わっている。完全に終わってしまっている。


――ジジジジ ジジ ジ ジ ジジジジッジジジ


 なんで僕は生きているんだ?いや、僕は本当に生きているのか?死んでいるんじゃないのか?


 ……僕は、死んだのか?


――ジジッジ ジジジ ジジ ジー ジー


 空虚な僕の、空虚な人生の、空虚な一日が、また終わる。

 今日も何もなかった。そう、何も・・、なかった。



     ☆



「窓から見える景色が、私は好きだ。

 変わりゆく景色が、私に季節の移ろいを教えてくれるから。」


 彼女はこちらに一瞥をくれる事もなく、ただそう呟いた。

 それに僕は何と答えるべきか迷って、考えて、結局なにも思いつかず、


「そうなんだ。」


 と、ただそう答えた。


「つまらないよな君は。」


 彼女は視線を窓の外に固定したまま、平坦な口調で僕にそう言った。

 そう言われることはとても悔しいけれど、だからといって僕に彼女が愉快と感じる様な事を言うことは出来ない。


「以前、私が君に言った事を覚えているかい?」


 ここで彼女は初めてこちらを振り向いて、そしてそんな事を僕に問うてきた。

 彼女はあまりにも沢山の事を僕に言うものだから、彼女が何の事を指してそう言うのかは分からない。

 それでも僕は、自信たっぷりな表情を作って首を縦に振った。


「フフ、そうかい。」


 そんな僕の仕草に彼女は満足したように微笑んで、再び視線を窓の外へ投げ出した。


「そうだな。そうだろうとも。

 だから、君はつまらない。」


 彼女は一人納得しているが、それが僕には何の事だか分からない。

 しかし、彼女がそこから一言も発さないのは、それが部屋を出て行けというサインだと何となく僕は察した。

 だから僕は彼女の言葉に対する追求を諦めて、大人しく、彼女のいる病室・・から立ち去った。



     ☆



 窓から見える景色が私は嫌いだ、とかつて私は彼に語った。

 窓の外がどれだけ変わろうと、私の今いるこの場所が変わることはないから、とも。

 彼はそれを当然のように・・・・・・覚えていなかったわけだが、それについてとやかく言うつもりはない。

 彼は自分の名前すらも記憶できない重度の記憶障害なのだから。


「それは、正確じゃない……か。

 ――むしろ性格かな。」


 そう一人ごちて、つまらない冗談に自分でクスリと笑う。

 彼を、つまらない、だなんて私に言えた義理でもなかろうに。


「情報に無関心。そう言っていたんだったかな。」


 徹底的なまでに情報に無関心。故に、その情報が脳に記銘されないという不具合を抱えて彼は生きている。

 彼の中には本当に何も無いのだ。信じられない程に。


「まあ好きでも嫌いでも、そんなのはどちらでも良い事だしな。」


 窓の外の風景がどれほど変わっても、私のいる場所は何も変わらない。

 窓の外の景色の移ろいが、私に季節の訪れを感じさせる。


「好きだし、嫌いさ。」


 私はただ、窓の外を見ながらそう呟いた。



     ☆



「僕は君の事が好きだよ。」


 僕は唐突に彼女にそう告げた。

 彼女は何とも困ったような嬉しいような微妙な表情をしつつ、しかし数秒でいつもの無表情を取り繕いつつ窓の外に視線を向けて、


「そうか。私は君のそういう所がつまらないと言うのだがな。」


 なんて、僕でも誤魔化しと分かる様な事を言う。


「僕は君のそういう所が好きなんだけどなぁ。」


 僕はそんな彼女に戯けて言った。

 彼女は一度「ふん」と吐き捨てるように言ってからこちらを振り向いた。

 表情に気恥ずかしげな雰囲気は一切ない。


「『好き』という言葉はな、『女の子』と書くのさ。」


 勿論、知っている。


「好きだと言って良いのは女の子だけだよ。」


 彼女はそんな風に漢字の成り立ちを捩って遊ぶのが好きだった。

 そうだったように思える。


「じゃあ僕は君になんて言えば良いんだい?」


 だからこそ僕は彼女の答えが気になってそんな風に訪ねたのかも知れない。


「そうだね。つまらない君にお似合いの言葉があるよ。」


 彼女はやけに得意気だった。

 表情こそいつも通りながら、自分の言葉遊びを披露できる機会ができて嬉しいのだろうか?


「『愛している』。」


 それは彼女には似合わない、幾分甘い言葉だった。


「男の人は、ただ一言『心を受けて』とだけ言えば良い。」


 心を受ける、それが愛。心を受けることが愛。ただ相手に心を受けて欲しい愛。

 だったら僕の気持ちは間違いなく愛だ。


「君を愛しているよ。」


 彼女が何と答えたのかは忘れてしまった。



     ☆



 私は彼の事が好きだし、愛している自信がある。

 同じくらい、私は彼の事が嫌いだし、憎んでいる自信がある。


「『嫌い』は『女が兼ねる』。

 女の子は好きも嫌いも兼ねているんだ。」


 彼は今日も私の話を聞いていた。

 聞いた話の、その殆どを脳内から消去する彼にとって、私の話の何が良いのかは私には分からない。

 相槌も曖昧だし、持論を述べるわけでもない。話を覚えていないから、似たような話をしたり、時に正反対の話をしても、彼はただ「そうなんだ」と頷くだけだ。

 だから彼はつまらない。つまらないが、しかし私は自分の言葉を彼に伝える。


「そうなんだ。」


 今日も彼は無感動だ。最も、それは私に言えた義理でもないのだが。

 だが、今日は少しだけ色合いが違った。


「それじゃあ僕の事は嫌いかい?」


 彼の方から、私の言葉に興味があるかのように質問して来た。

 何度目なんだろう。それは数える程も無い少ない回数。情報に興味を持てない彼にとっては奇跡とも言える希有な現象だ。


 だが、その質問の答えに私は暫し窮する事になる。なんと答えれば良いか分からないから。


「そうだな、どうだろうな。」


 曖昧な返事。これでは彼の事をつまらないなんて笑えない。


「嫌いじゃないよ。」


 結局、そう答える事しか出来なかった。

 彼の寂しそうな雰囲気・・・がやけに心に残った気がした。



     ☆



 彼女は身体に致命的な欠陥を抱えている。

 致命的で、絶望的で、危機的な、そんな欠陥。


「生きたいから、生きている。

 生きていたいけれど、死ぬ。

 死にたいから、死ぬ

 だが、死にたいけれど、生きている人間はこの世にはいない。」


 I・L・I・S――通称イリスと呼ばれるその体質。

 体の中に免疫機構と呼ばれる体系が一切存在しない、というだけの単純な病。

 でも、産まれたその瞬間から五感を殺し始める死の宣告。


 物を覚えられない僕が唯一絶対に忘れないであろうその名は、まさしく絶望の象徴だ。


「それはどうして?」


 彼女は一見して元気だが、その命は激しく燃え上がるロウソクの様に、儚く短い。

 そろそろ彼女は目も見えなくなっているんだろう。


「どうしてだって?言う必要があるのか?いや、君には必要なのかな。

 簡単だよ。

 死にたいと、そう思った時点で、そいつの生涯はどうしようもなく終わっている。

 そう願うだけで人は簡単に死ぬのさ。」


 まるで彼女自身が死にたいと思いながら生きているかのような口調だった。

 いや、彼女の言質通りなら、彼女はもう死んでいる。死にながら生きている。


 ……僕はどうなんだ?



     ☆



 私が死ぬことで誰かが助かるのなら、私は喜んでこの身を差し出すことだろう。

 私が死ぬことで誰かが悲しむのなら、私は永遠だって生きていたい。

 私が生きていることで誰かの為になるのなら、私には泥水を啜ってでも生き延びる覚悟がある。

 私が生きているせいで誰かが不幸になるのなら、私はこの場で地獄に落ちたって良い。


「生きていたいなら、生きていれば良いさ。」


 それは自分に向けた言葉。

 どんな綺麗事も、どんな戯言も、どんな詭弁も、私の本心は偽れない。

 私はただ、生きていたい。


「そうかな。そうだね。」


 彼の何気ない曖昧な相槌がやけに心地良い。

 彼のそんな言葉を聞くだけで、心安らぐ自分がいる。もう末期なのかも知れない。


 何が末期なのか。

 何だかんだと言いつつ彼に依存している私の精神が、か。

 それとも、そうとまで思えるほどに進行している私の病魔が、か。

 きっと、どちらでもないんだろう。そう思えるし、確信できる。


「君は相変わらずつまらない。」


 私はきちんと言葉を発せているのか。

 わからない。目も、耳も、鼻も、皮膚も、舌も、私の五感を掌る器官はどれも役に立たない。

 全くではない。少しはまだ機能も残っている。

 それだけに、まだ動くことが出来るだけに、より自分の無能を感じてしまう。

 無様で、哀れで、切なく悲しい。


「つまらない君が私は好きだよ。好きだし、嫌いだし、でも、好きだ。」


 それは私の素直な言葉だ。もう呂律も怪しい私だが、それでもこの言葉だけはきっちりと彼に伝えられた自信がある。


「そうなんだ。」


 いつも通りの返事。でも、彼の嬉しそうな雰囲気だけは確かに感じ取った。



     ☆



 I・L・I・Sイリスを治癒する方法は現状存在しない。

 そもそもどうしてその様な子供が産まれて来るのかさえ、現在では判明していない。


――ジ ジッジジジジ ジジジ


 産まれたその瞬間から病室で生きることを義務付けられた命。

 いつ死んでもおかしくない、ただ衰えていくだけの命。

 やがて何も感じなくなり死に至る道を、ただ鮮明な意思の中感じる事になる命。


――ジジッジ ジー ジジジジ ジージージー


 そんな物を生きているとは言わない。

 『死んでいない』を『生きている』とは言わない。

 死ぬために生きているだなんて、そんな悲しい命を……生きているだなんて、言いたくない。


――ジジ ジジジ ジ ジジジジジジジジジジ


 黙れ、黙れよ、分かっているよ。

 僕は空虚だ。何も無い。あると言う可能性が無い。

 でも、それでも、だから僕は、彼女の事が――



     ☆



「僕はね、神様に出逢った事があるんだ。

 なんて言っても、君は信じてくれないかな?」


 僕は彼女にそう話しかけた。

 彼女は答えない。

 もう彼女は何も答えられない。

 何も視えないし、何も聴こえないし、何も嗅げないし、何も味わえないし、何も感じない。

 意識だけが鮮明に残る暗闇の中、彼女はただ生きている。生きている筈。彼女が行きたいと思っているのであれば、それは生きていると云うこと――例え、後数分で彼女の心臓が働くことををやめるとしても。


――信じるよ、信じるさ。

――君の言うことなら、私は無条件で信じるに決まっている。


 彼女のそんな言葉が聴こえた気がした。

 気のせい?いや違う。それは僕だけ・・・が感じ取れる、死に行く彼女の魂の言葉だ。


「ありがとう。」


 だから僕は彼女にそう告げた。


――何に対する礼なのか分からないな。

――相変わらず、君は訳が分からなくて、つまらない。


 彼女に何度も言われた「つまらない」という言葉。そこには『退屈』以外の意味があったんだろうか。

 空虚だから空っぽで、何も無いから『ある』と云う可能性も無くて、何かを得る事もないからつまらない――詰まらない、詰められない。空の器は空虚で何を詰める事も出来ない。


「なんて言葉遊びは、君に失礼かな?」


 僕なりに、彼女の意図を汲んでそんなことを言ってみる。


――いやいや、その言葉は中々愉快だ。

――私らしくない。実に君らしい言葉だよ。


 彼女ならそう言ってくれると思っていた。


「ありがとう。」


 なんだかこそばゆくて、もう一度僕は感謝の言葉を告げた。


――だから、何の礼なのか分からないよ。

――君の言葉は君だけの物だ。そうだろう?


 そうかな。そうかも知れない。

 僕の言葉は僕だけに意味がある。

 でも、彼女の言葉は僕にとっても意味があったんだ。


「だから、ありがとうなんだよ。

 君に、僕から、ありがとう。

 生きていたいと、思っていてくれてありがとう。」


 彼女がそう思っていなかったら、僕は彼女に最後の言葉を伝える事が出来なかったから。


――よく分からないが、つまらない君なりの想いの詰まった言葉として受け取っておくよ。

――なんて、こんな捩り方こそ君に失礼だったな。


 彼女の言葉は楽しい。

 空虚な、つまらない僕の中にすんなりと入って来るかのようで、とても楽しい。


 でも、もう時間がない。

 彼女に伝えなければならない言葉がある。

 終わりが訪れる前に、彼女に伝えよう。


「君は、生きている筈がなかったんだ。」


 平坦な口調で僕はそう切り出した。


――そうなのか。


 まるで僕の様なつまらない返事。

 でも、だからこそ、彼女なりに僕の話を真剣に聞こうと云う意図が感じ取れた。


「そして、僕は生きていなかった。

 死にたいと思いながら、死ぬことが出来なくて、生きていたんだ。

 だから僕は生きていなかった。」


 彼女はもう相槌も打たない。

 彼女には訳が分からないと思う。

 聞く気も失せたのかも知れない。

 それでも僕は話し続ける。


「やがて君が生まれたんだよ。

 僕とは無関係な場所で、僕とは無関係な男と女の愛の結晶として、僕とは無関係な因果の果てに、君は生まれた。

 I・L・I・Sイリスを患った君が生まれた。」


 彼女は何も応えない。


「で、すぐに死んだ。あっけなく、あっさりと、死んだんだ。

 I・L・I・Sイリスを患った赤ん坊は生きていられない。

 当然だよね。体内に免疫機構なんて呼べるものは一切無いんだから。」


 彼女は何も応えない。


「不思議なのはここからなんだよ。

 僕の所に神様が現れたんだよ。本当さ、嘘じゃない。

 僕にね『彼女を助けるために死なないか?』なんて訪ねてきたんだよ。」


 彼女は何も応えない。


「無関係だったんだ。本当に無関係なんだよ。

 ただ、君の生まれた病院の前を偶然通り掛っただけだったんだ。

 運命なんて言葉があるけれど、それはまさしく運命だったのかも知れないね。」


 彼女は何も応えない。


「『彼女は生きたいと思っている。君は生きているけれど死んでしまいたいと思っている。なら、死んでしまわないか?』なんて言われたかな。

 だから僕は死んだ。よく分からないけれど死んだ。

 生きていなかった僕は、死んでいないだけだった僕は、そこで死んだ。

 魂だけを君に絡めとられて、僕は死んだ――死ぬはずだったんだ。」


 彼女は――


――知っているよ。

――正確には知っていたつもりだった、かな。


 僕の言葉に応えてくれた。


――幼い、どころか乳児であった私がそのとき何を考えていたかなんて覚えているはずもない。

――でも、それでも私はその時、何を思ったか知っている。


 そうなんだ。知っていたんだ。


――私は生きていたかった。生きたかった。

――命をくれた、君と生きてみたかった。


 そうだ、そうなんだ。だから死んでしまうはずだった僕はまだここにいる。


 彼女の言葉通りなら、死にたいと思った人間は生きていない。

 それならば、いや、だからこそ生きていたいと思った人間はどうであろうと生きている。


「僕は初めて、その時、生きたいと思ったんだ。

 僕と生きたいと思った君と、生きていたいと思った。」


 死んでしまいたいと思っていたから、生きてみたいと思える様になった、だなんて言葉も状況も矛盾し過ぎてて訳が分からない。

 それでも、今はそれだけが全てなんだ。


「僕は幽霊みたいな物なのかな。

 ただそこにあるだけで、何も得る事も出来ないで、君の話を聞いても結局何も覚えたりも出来なかった。

 空虚な僕は死んで、生きても、やっぱり空虚でつまらない人間だったよ。」


 そんな僕でも、生きたいと思えたんだから、彼女に出会えて本当に良かったと、僕は胸を張って言える。


「僕は君を愛しているよ。心を受けて欲しい。

 だから君に生きていてもらいたい。」


 僕の話はそれで終わり。

 彼女と、そして僕に残されていた時間もちょうど使い切って、僕の話は終わった。

 多分、後数秒で彼女の命は終わり、役目を果たした僕の命もこれで消える。

 生きていたいけれど、まだまだ彼女と生きていたいけれど、生きていたいと思えるからこそ死ぬ訳じゃない。


――そうかい。本当に君は最後までつまらなかったな。

――私はそんな君と生きていたいよ。


 それが彼女の最後の言葉になった。

 彼女の命が終わった。

 どうしようもなく、それで終わりになった。


「さようなら。」


 僕の最後の言葉には、


――ああ、お疲れ様。


 と、彼女の言葉が応えてくれた気がした。



     ☆



 空切る風に乗ったら 一体どこまで飛んで行けるのだろうか


 どこへでも飛んで行きたい


 私の知らない世界を見たい


 私は生きている


 人よりも


 少し無意味で、少し無価値で、少し無様な私だけれども


 それでも私は生きている


 体は朽ちても 


 私の意思は 私の魂は 私の言葉は


 ずっと 君と共に 生きている


 君が私と生きていたいと思っている限り









「僕はずっと君を愛しているよ。」


「ああ、君の心は確かに受け取った。」

前書きでも言いましたが、維新節に影響受けまくりです

一応は言葉遊びの類も自作ですが、まあ何処かで見た事ある様な物ばかりかもしれませんね。

兎に角、それらの考えた言葉遊びを色々使ってみる為に書いた小説です。


ちなみに作中に出てきたI・L・I・Sイリスという病気は当然ながらフィクションです。

『Inborn Lack of ability Immunity Syndrome』の略です。

意味はまあ、あまり気にしなくても良いですよw


思った事や感じた事など感想としていただけたら非常に嬉しく思います

また、助言アドバイス誤字脱字の報告などもありましたら是非よろしくお願いします

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― 新着の感想 ―
[良い点] 始めの詩の部分に引き込まれました。読みやすさもあって良いと思います。 [一言] 漢字の成り立ちの話もとても上手いと思いました。 表現がとても柔軟なので、詩を書くのにも向いていると思います。…
2013/08/20 18:56 退会済み
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