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タイムダスト3
髪が腰まで長くなる。
ふわふわと長く長く。空間が歪み、長くなる。
夕の色に染まりかけて夜に混ざり朝焼けの色で変化は止まった。
研究と言う単語を拾った。だが、それは意味もない。
気まぐれに起こる物事に何を見出したいのか。分らない。
「ここは時のくずかごだよ」
「そぉ」
「ここに来たのは何回目?」
「誰が?」
「君がだよ」
「さぁ?」
瞳の中の彼が崩れ去って、僕の姿は映らない。決して。真っ白な空間で僕は居場所と共にまた消えていく。
「明日はどこだい?」
「明日は昨日から来るよ」
「そう」
彼は分かったようなそうでないような返事を返して、そのままとどまった。
遠のいていく透明な意識の中へ暗がりが交じりあった。しかしそれも一瞬の事で甘い光に触れて、どこかへと消えてしまった。






