表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪壊塵芥  作者: 黒漆
39/100

幽体離剥


 「最近大人しいじゃん、どしたの? 何かあったなら話してよ」


 「空を飛べるようになったんだ、みんな鳥籠の中に押し込められているだけなんだ。飛ぼうと思えば飛べるのに、飛べないって初めから否定してるから飛べないんだよ」


 「何言ってんのそんなの無理に決まってるじゃん、良い、人間には羽がついてないんだよ。死にたいの?」


 「だから、その考え方が駄目なの。別に生身のまま飛べるなんて言ってないでしょ」


 「生身のままって、なんだやっぱり自殺願望じゃん」


 「違うの、幽体離脱っていうの? 体から抜ける方法、教えてもらったんだ」


 「ねえ大丈夫? そんな事言って騙そうとしてるでしょ」


 「違うよ、胸の上でこう両手を交差させてね肩を押さえて眠るの、後は曲を聞くだけ」


 「曲ってなんの? そんなのできるわけないじゃん」


 「自分の好きな曲、一番リラックスできる曲だよ。後は体から抜けたい、離れたいって思い続けるだけ」


 「ふうん、で、出られたんだ」


 「そう、凄かった。自分の体が目の前にあってね、見下ろす感じ」


 「面白そうだね、それで空を飛ぶってどんな感じなの」


 「何ていうか、水の中を泳ぐ感じかな。水よりはもっと抵抗があるけど、凄いんだよ。生きている人が輝いて見えるんだ」


 「光ってるの? なんだろ、生命力みたいなものかな。でもさ、飛んでるのって一人だけなの? 他に誰かいたりしない」


 「沢山いるよ、勿論人もいるけど。お互い話せないの。それにもう人の形じゃないのとか、なんて言うんだろ、色んな生き物が混じり合ったのとかが、沢山飛んでるの」


 「それ怖いよ。いくら気持ちよくたって、そんなのいたら飛べないって」


 「そうだよね。体から離れすぎるとダメなんだ、掴まれて持っていかれちゃう」


 「待って、じゃあどうやって体に戻ったのよ」


 「私の体、無くなっちゃったの。だからね、今一生懸命あなた達の事見て、憶えてさ、やっと体を手に入れたんだ」


 「何それその嘘。止めてよ、気持ち悪い」


 「ごめんごめん、嘘だって。でも幽体離脱、知たいでしょ。大丈夫、友達も沢山いるから」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ