第6話 イザベラタウン45階
5丁目は3丁目に似ていて、賑わっていた。イザベラタウンはすぐに見つかった。結構大きなマンションだ。まるで近未来の建物のようだった。入り口に大きく「イザベラタウン」と書かれていた。
3人は中に入り、45階に行く方法を探した。どうやらエレベーターは無いみたいだった。
「どうする?エレベーターがないと、階段しかないじゃん。大変だー」
3人は階段に足を踏み入れた。だいたい5階までは登ったところでもう息が上がってきた。45階までという絶望が3人を苦しめた。するといきなり階段がエスカレーターのように動き出した。かけるが驚いていると、下からものすごい勢いで箒に乗って上がってくる人がいた。その人が3人の前で急ブレーキをかけた。
「どうした、箒がないじゃん。乗っていく?」
「いいんですか?ありがとうございます!助かりました。」
この時、3人とも(救世主きたー!!)と思っていただろう。
「何階に行くの?」
「45階までお願いします。」
「了解、じゃあはい、乗って!」
そう言うと箒が4人乗れるぐらいになるまでぐんぐん伸びていった。前から順に箒の持ち主、さとる、かける、だいちと乗った。
「じゃあ出発するよ!」
そう言ったら、またものすごいスピードで上に向かって飛び出した。4人の髪が靡いていた。かけるだけ目を瞑ってジェットコースターに乗っているような顔をした。さとるとだいちは楽しんでいたようだ。
だいたい30秒ほどで着いた。さとるたちがお礼を言って箒から降りた。そしたら、その人もついてきた。
「あれ、あなたも45階に住んでるんですか?」
「そうなんだよ、君たちは何号室なの?」
「何号室っていうか・・・4503室を尋ねに行くんです。」
「え?4503室?それって・・・僕の部屋じゃないか!」
その人がびっくりして立ち止まりながら目を丸くした。
「ええ!じゃあ、あなたがスカイ・ハリスさん?!」
3人もびっくりして立ち止まった。まさかこんな所で探してた人に会うとは思ってもいなかった。
「え?なんで僕の名前を?あ!もしかして君たちがさとるくんたち?姉から聞いてるよ。」
いきなりハリスさんはほっとしたようにさとるとかけるの肩を同時に叩いた。
「さあ、入った入った!」
ハリスさんが「4503 ハリス」と書かれたドアを開けて招き入れてくれた。