第1話 暗い路地の違和感
小学校の夏休みの自由研究で小説を書いてみたのですが、もっといろんな人に見てもらいたいなと思ったので、
初投稿しました。この物語は、遊び心で友達を追いかけていた3人の男の子が偶然、魔法界に入り込んでしまって、
魔法界から脱出を目指す冒険の物語です。定期的には投稿できないのですが、少しずつ書いて最後まで書き終えようと頑張りますので、最後まで応援してくれると嬉しいです。
さとるたちは一緒の習い事で、絵画クラスに通っていた。
そこに今日、体験で「ゆうじ」という男の子がやってきた。最初は僕らも声をかけようかとワクワクしていたが、
レッスンが終わった後はそういう気持ちが少し失せていた。なんでかって?そりゃあね、
すごく不思議な子で、ちゃんと仲良くできるかわかんなくなったから。
ゆうじは他の子供達とは違っていて、今日のテーマは「りんご」だったのに、ゆうじが描いたりんごは、青色のりんごだった。目の前に置いてある見本のりんごは、赤色なのに。
他にも自由時間でゆうじが描いていたものを見ると、虎は赤色、しかものっぺらぼう。先生が
「色違くないかな。」
と言っても、
「赤だよ」
と言うだけだった。
レッスンが終わった後、さとるたちはいつも通りかけるとだいちと一緒に帰ろうとしていた。外は結構暗くなっていた。そこで、さとるがゆうじの事について話し始めた。
「なあ、ゆうじって不思議だよな。火星からでも来てるんじゃないか?」
「そんな事ないよ。きっと魔法の世界から来てるんだ!」
そんなことを話しているうちに、さとるが遊び心で一つの提案をした。
「そうだ!俺たちさ、今からゆうじを追いかけてみないか?魔法の世界が見れるかもよ。」
さとるは、立ち止まって目を輝かせながら、ゆうじの方を見た。
「え?やめておこうよ、何が起こるか分からないし・・・」
まだかけるが話し終わってない時、絵画クラスの出口からゆうじが深く帽子をかぶって出てきた。
「ちょうどいい、本人も出てきた所だし、早速スパイ開始だ!」
そう言ってさとるとだいちが走り出した。
「え?ちょっ・・・待ってよー、置いていかないでー!」
最後にかけるもさとるたちを追いかけて走り出した。ゆうじもそれに気付き、全力で走り出した。
「くっそ、気づかれたか。ゆうじが走り出したら、速すぎて追いつけっこないよ。」
「あ!見て!」
だいちが指差した先には、あまり人が通らない、狭くて暗い路地に入っていくゆうじがいた。 さとる達も続けてはいる。
「あれ、どこだ?」
さとるたちはもう狭い路地を駆け抜けたのに、ゆうじの姿は見当たらなかった。見失ってしまった。
「仕方ない、今日はもう遅いしまた明日探索するか。かけるたちも明日予定はないな。じゃあ明日ここで待ち合わせしよう。必ず何か見つけ出してやるぞ!また明日。」
3人は互いに手を振り合い、3方向に分かれて帰っていった。
そして、その頃、通路の壁の一部が光だし、歪み始めた。そこには黒い穴が開いていた。
その黒い穴から、誰かが現れた。
「・・・行ったな・・・。」