6話 ヒロイン!
「こっちだ。来てくれ。」
「あ、はい。」
(そういえばまだ解放状態だった。シト、どうすれば封印状態になる?)
(封印と言えば出来ますよ。)
(封印)
すると刀夜から溢れ出る魔力がなくなっていった。
「今から君には姫様方のご要望でお会いしてもらうよ。」
「は、はぁ…。」
(姫様…方?)
「それじゃあここで少し待ってて。」
目の前には豪華な馬車があった。
(粗相の無いようにしないとなぁ。)
「それではどうぞ。」
「はい。失礼します。」
中には刀夜と同じ年に見える美少女が二人いた。
「もう。下がってもらって結構ですよ。ありがとうございます。あと、絶対に誰も入れないようにして下さいね。」
「はい。では私はこれで。」
刀夜が馬車に残されたまま騎手の人が去ってしまった。
「あ、あの…助けていただきありがとうございます。」
と、言った身長が高い方の姫様
「いえ。私はただ通りかかっただけで当たり前のことをしただけです。」
「ふぅ。良かった、優しそうな人で。」
と、安心したもう一人の姫様
「あ、あの少しこちらに来てもらえますか?」
「は、はい。」
と、座るよう薦められたのは二人の姫様の間。
「あ、あの…これは?」
「いえ、お話をしたくて。」
「それと、私は王家の第4王女スフィル・ティア・シャルリア。シャルって呼んでね。」
「あ、私は第3王女スフィル・ティア・ネフィア。シャルの姉よ。ネフィって呼ばれてるわ。」
「あ、僕は八坂神 刀夜です。とある勇者の子供です。」
「敬語じゃなくていいよ、刀夜。にしても怖かったなぁ。死ぬかと思ったよ。」
「本当ね。怖かったわ。」
「…」
「刀夜?」
「二人とも強がってるでしょ。」
「「えっ!?」」
「な、何言ってるのかなぁ、刀夜は…。あはは…。」
「そ、そうよ。私達が強がってるなんて…。」
「……ねぇ、刀夜。少しだけ胸貸して。」
「わ、私も少しだけ…。」
「うん。いいよ。」
「「………う、うう、うわぁん!」」
「二人共よく頑張ったね。」
刀夜は二人を抱きしめてから頭を撫でた。
「ううん。そんなこと…ない。私達、何も出来なかった。怖かった。私達のせいで皆死んじゃうと思った。でも、そんな時、刀夜が来てくれた。かっこ良かった。次々とゴブリン達を倒してた。そんなの見てたらいつの間にか怖さなんて無くなった。でも、私達は結局何も出来なかった。」
「うん。確かにそうだね。でも、騎手の人達は二人を守るためにここにいるんだよ。だから彼らに任せておけばいいんだ。二人は何も気にしなくていいんだよ。」
「うん。ありがと。なんか初めて会った人なのに凄い落ち着く。」
「本当にありがとう。刀夜さん。」




