5話 大切な人……
その日刀夜は夢で唸っていた。
「父さん!!母さん!!」
「俺達はもうダメっぽい。ははっ。情けないな。まだお前に何も出来てない。親として最低だな。」
「父さん、逝かないで!」
「もう無理っぽいな。な、母さん。」
「え、ええ。私は…もうダメ。ご…めん…ね刀…夜。あ…なた…だけ…で…も元気に……生き…て。」
「ありがとう母さん!!僕のお母さんになってくれて。」
刀夜は泣いていた。顔はぐちゃぐちゃだ。
「あ、あり…がと…う…………。」
「か、母さん!!」
刀夜の母さんは刀夜の頬に手を触れたところで息を引き取った。
「と、父さん!?」
「な、情けないな。強盗に刺されて死ぬなんて。お前は俺達の分まで生きてくれ。」
「父さんもありがとう。僕のお父さんになってくれて。」
「当たり前だろ。嬉しいな!最後に息子からこんなこと言って貰えて。」
刀夜のお父さんは泣いていた。
「刀夜…、頑張…れ……よ……。じゃあ………な……………。」
「と、父さん!?……………………う、うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
そこで刀夜の夢は終わった。
「泣いてる…。そうだ。あの日から僕は強くなるために…。」
刀夜はそれから大切な人を守るために父さんの親友の川神家に養子になった。
「よし、行くか。」
そこから毎日刀夜は必死に特訓した。もう大切な誰かを無くさないために…
そして寒くなり始めた初冬のある日。
(どんなもん強くなったかな? ステータス)
八坂神 刀夜(封印状態)
Lv.13580
攻撃力 10260
魔力 17067803
筋力 1867
俊敏力 1687
以下同じのため省略
(結構強くなったな。ん?少し遠くで魔物と人?魔物の数は30くらいかな?形からしてゴブリンキングが……10体!?死ぬぞ…。後はゴブリンか?
助けに行くか?でも間に合うか?)
(では封印を解放してみてはどうですか?)
(そんなこと出来るのか?)
(はい。封印解放と言って下さい。)
「封印解放!!!」
すると刀夜から魔力が溢れ出てきた。
(とりあえず急いで下さい!)
(うん。)
刀夜はデバイスを取り出して魔法一覧から風魔法の「疾風迅雷」をタップした。すると…
(うん、成功。これで間に合ってくれれば。あ、一人襲われてる。急げ!!)
刀夜はデバイスの魔法一覧から魔法名を選んでタップすると体と連動して魔力を集中したところから発動できるようにしていた。
(ふぅ。間に合った。)
「手伝います。」
「せっかくだが君には…」
「デバイス・オン!エリリア!!」
(力がみなぎってくる!!)
「チェンジ。刀。」
刀夜は両方とも刀にして二刀流にした。
(これなら、勝てる。シト、あの…)
(あのゴブリンキングは皆Lv.153です。)
(ありがとう。助かったよ。)
「川神流刀術独流の技ニノ太刀 無双刀!!」
無双刀は基礎体力を振り絞って休みなしで切り続ける技である。
ザシュ!
(よしっ。まずは一体。)
するとゴブリンキングが一斉にかかってきた。
(ふぅ…。よし!)
スパパパパパパパパ!!
(よし、後は雑魚だけ。)
「はあぁぁ!!」
スパン!!
「ふぅ。終わったぁ。…あ、そうだ。キュアヒール。」
キュアヒールは範囲回復魔法で最も効果が高い魔法である。
「き、傷が治って行く。」
するとリーダーらしき人が出てきた。
「助太刀ありがとう。俺達だけじゃ負けてたよ。俺はアルスフィア王国騎士団長のサイルだ。君は?」
「僕は…」
「あ、あの…すいません。少しいいですか?」
一人の騎士が話しかけてきた。
「ちょっとついて来てもらえる?」
「あ、はい。」
ん?なんだろう?




