表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
解放最強の封印者  作者: 十六夜
3/65

2話 同級生からの…

昼、教室に不穏な空気が流れていた。理由は言わずもがな僕とそれに向き合うように座る二人の美少女な訳で…

和也はどっか行くし、この状況をとてもいい気分でいれる訳がない。


「あの、刀夜くん。今日の弁当作りすぎてしまって、よかったら食べていただけませんか?」


と、唐突に鈴が言ってきたので反応が遅れてしまった。


「ん?あ、うん。じゃあお言葉に甘えてもらおっかな。」


「ありがとうございます。ではこれ、どうぞ。」


「おう、ありがとう。」


実を言うと今日、親から昼ご飯もらうの忘れてたからめっちゃ助かる!などと思ってもらった弁当箱を開け、口に卵焼きを運んだ。


「う、うまい…。」


「ほっ。それは良かったです。」


「うん、この甘さが僕にぴったりで冗談抜きにうまい!」


そう、それは周りの空気すら忘れてしまいそうなくらいのうまさだった。


「私も一つほしいなぁ。」


と、横から心晴が膨れっ面で眺めていた。多分、自分だけ話においてかれてる気がしたのだろう。


「食べるか?ほい、あ~ん。」


「あ~ん。んーんー。悔しいけどすごく美味しい。」


「そりゃどうも。」


何故だろう。仲が良いはずなのに火花がちってる気がするのは。


そんなこんなでなんだかんだ楽しかった昼食タイムは終了。



「はぁ、またか」


帰ろうと下駄箱を開けるとそこには手紙が入っていた。

この手紙はラブレター…などてはなく、俗に言う嫌がらせだ。

内容は、


「川神 刀夜へ

これを見たら校舎裏に来い。来なかったらどうなるか分かってるよな。」


と、書いてあった。名前は無し。でも、大体の予想はついてる。僕としては、余り目立ちたくないので穏便に解決したい。


「はぁ、行くか。」


そう決心し、校舎裏に向かった。




校舎裏につくと一人の苛つくほどのイケメンがそこにいた。


「来たぞ。」


「ふん、遅いぞ。」


こいつは進藤しんどう しゅん。顔はイケメンで和也によると「陽の進藤、陰の川神。」と言われているらしい。僕がイケメンかどうかはさておき、進藤は実際は気に入らないやつにはとことん嫌がらせをする自己中野郎。男子を「お前ら、俺の手下になったら好きな女一人犯さしてやる」といって学校中の男子を手下にし、1つのグループを作って標的をリンチする。まぁ、そんな男だ。


「なんで僕をいじめるんだ?」


「そりゃ、お前がモテるのが気にくわねぇんだよ。世の中の女は皆俺のもんだ。それを邪魔する奴は潰すだけだ。」


と、さも当たり前かのように、笑いながら言ってきた。


「本当、君は最低だな。」


「っ!うるせぇ!お前ら、かかれ!!」


すると、男子が10人ほど金属バットを持って出てきた。はぁ、付き合うのも面倒臭い。おとなしくやられるか。


「おらっ!」


「おらっ!」


「くらえ!」


あー、全然痛くない。理由?それは今度話すとして。そろそろやられたフリするか。


バタン


「ふっ、倒れたか。」


「…」


「これにこりたら女に近づくな!」


「………」


「チッ!行くぞ!お前ら。」


……

…………

……………………

そろそろいいかな。にしても、気を失っていたら聞こえないはずなのになんであんな捨てゼリフを…。ま、いっか。


「ふぅ、帰るか。」


服、汚れちゃったなぁ。と、思いながら家に帰るのだった。




「ただいま~。」


「おかえり、お兄ちゃん。って、またやられたの!?」


「うん。おとなしくしてたらバットで叩かれた。」


「そっか、大変だったね。」


「んじゃ、とりあえず着替えてくるね。」


「リビングで待ってるから話聞かせて。」


「分かった。」


彼女は妹の川神かかみ かおりで…まぁ後で話そう。とりあえず着替えよう。早く制服を洗いたい。


それから、自分の部屋で部屋着に着替え、洗濯機に制服を投げ込んでリビングに向かった。


「ただいま~」


「「おかえり~」」


もう一人の妹の川神かかみ 心夏しんかと姉の川神かかみ 月葉つきはが僕を迎えてくれた。


「うん、ただいま。」


「香から聞いたよ。また、いじめられたって?」


「まぁね、でも大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。心夏。」


「べ、別に心配なんてしてないから!お兄ちゃんがそんなことで泣いたりしないことぐらいわかってるし!」


と言いながら顔真っ赤にして可愛いなぁ。もうすこしいじめてみようかな。などと、思ってしまう。


「それでも嬉しいよ。ありがとな。」


と、言って頭を撫でてあげた。


「~~~っ~~っっ!!もう知らない!」


あーあ、逃げられちゃった。まぁ、見ての通り心夏はツンデレだ。対処法は褒めてあげること。


「ちょっと~、私だって心配したんだから~。」


と、香がリビングに入って早々こう言ってきた。


「ごめんごめん、悪かったな。香」


と、言ってこっちにたも撫でてあげた。


「ふぇっ!!えへへ~お兄ちゃんのなでなで気持ち良い。はぁ~とろけちゃいそう。」


「お~い。香さんや。声に出てるぞ」


「えっ!うそっ!あ、あー気にしないで!」


そうは言われても無理だろう…


「はい、終わり。」


「えっ。もう終わりぃ?」


「なんだ?もっとして欲しいのか?」


「う、うん…。」


「あ、あのー。私がいるの、忘れないでね…。」


「あ、ごめん月姉つきねえ。ってことでまた今度な、香。」


「むぅ、まぁしょうがないか。じゃあお兄ちゃんのお部屋行ってるから」


「りょーかい」


まったく、香は本当に可愛いんだよなぁ…ってよく考えたら僕の周りって皆可愛いよなぁ。


「ちょっと~また放置なの?刀夜?」


「ええと、何かな、月姉?」


「刀夜、ちょっとこっち来て?」


「は~い。」


何されるんだろ?と、思いながらソファに座っている月姉に対して恐る恐るしゃがんだ。


「ん。」


ギュッ


え?


「ちょっと月姉、いきなり何すんの?」


当たってる!当たってる!大きくて柔らかいのが!


「よく頑張ったね。刀夜。」


「月姉…」


なんだかんだ落ち着くからズルい。はぁ、落ち着く…。


「月姉、もう少しこのままで良い?」


「うん。いいよ。」


親からはよくシスコンだと言われるがこういう所がそう言われる訳かもしれない。



「ありがとう。月姉。」


「いえいえ力になれて良かった。…刀夜の匂いもたくさん嗅げたし。」


ん?最後の方聞いてはいけない言葉が?…まぁいいか。てかさっきの感触凄かったなぁ。欲情はしないけど気持ち良かったなぁ。相変わらず、月姉の包容力はすごい。因みに香と心夏は双子で香の方がお姉さんだ。後、僕以外髪の色は茶髪で皆ショートヘアーだ。因みに僕は黒だ。てかなんで皆、ショートなんだ。しかも僕の好きなゆるふわめのクシャっとなった髪型なんだ?

そんなことを思いながら二階にある自分の部屋に戻り、香と今日の事(主に俊との話)をした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ