7話 竜は竜でも……
(シト。今のでレベルどれだけ上がった?)
とりあえず木の影に隠れ、先程のゴブリンとの戦闘によるレベルの上昇具合の確認をするためにシトを呼んだ。
(………)
返事が無い…。
(あ、あの~…シトさ~ん?)
(…はっ!す、すいません。まさかナックルを打ち込んでそれに爆発系の火魔法をナックルから打つとは思わなかったので…。相変わらず凄いです、刀夜様は。見事にゴブリンが粉々に砕け散ってました。)
(うん、ありがとう。でもその代わり返り血が凄いし、血生臭かったけどね。それで、レベルはどのくらい上がった?)
(はい。今のでレベルが9まで上がりました。)
(9!?)
思っていてよりあがっていたが、シトは腑に落ちない所があるようだ。
(はい。ですが、Lv1000まではいってる人も100人ほどいるのでまだまだですよ……。)
そんなにいるのか。だとしたらもっと上げないと邪神とやらには勝てないな。
(いいよ。これから上げる。)
(はい。頑張って下さい。LvMAXの10000を目指して。)
(ええ!?そんなに高いのか…。)
(ですが、ここにいるモンスターや魔物を倒せばLvMAXなんて余裕ですよ。)
(う、うん。頑張るよ…。)
シトは所々僕のことを過剰評価してくる所がある。
それからは毎日魔の森に入り浸る毎日だった。
だいたい3ヶ月くらいかな。もう秋になって段々涼しくなってきた時、ついに……
「来たぞ。最深部。」
魔の森には最深部があると前にシトが教えてくれた。どうやらこの中には凄い魔物がいるようだ。魔力感知で凄い量の魔力を感じる。
因みに今のステータスは…
八坂神 刀夜
Lv8673
体力 測定不可
魔力 測定不可
筋力 測定不可
俊敏力 測定不可
変化無しの為、以下省略
最深部は洞窟でできていて中に入るとあちらこちらに金、銀、ダイヤ、エメラルドやこの世界の鉱石や宝石などが沢山あった。折角来たのでスキル『採掘』を創って沢山とった。
洞窟の中を道が示すままに下に下に進んで行くとと大きな空間に出た。そこは洞窟のような岩や石で出来ている空間ではなく、森だった。洞窟外と何ら変わりない森だった。
「何でこんな地下深くに森が?」
不思議に思ったことを声に出したが誰も聞いていない。
「…」
というより静か過ぎる。誰も居ないのか?
「グアアアアア!!」
そんなことを思った刹那、上空から激しい雄叫びが響いた。
「うわっ!」
時刻は昼の12時前後、太陽らしきものの光により見上げても眩しく、見にくいが暫くして姿を捉えることができた。
「竜……。ドラゴンか…。」
ドラゴンはこの世界でも稀少種。こんなところで見ることが出来るとは思いもよらなかった。
「貴方がここ最近、ここらで魔物狩りをしている人ですか?」
声からして女のドラゴンのようだ。このドラゴンはしゃべれるようだ。
「あ、はい。」
ドラゴンは悠長な言葉遣いでこう訪ねてきた。よくよく見ると体が全部宝石で出来ている。凄い透明感だ。目が赤色。まるでルビーのように真紅の色が輝いていた。体全体はエメラルドやダイヤなどは勿論のこと、透き通るような色を出す虹の宝石、ミスリルなどの宝石もビッシリつまっている。どうやら全て金属ではなく宝石で出来ているようだ。
「そうですか、貴方が。ではいきなりですが私とお手合わせお願いします。この森を進んできた貴方の実力が知りたいです。
あ、私は宝石竜と言います。」
宝石竜は地上に降りながら自己紹介といきなりの手合わせを申し込まれた。
「うん。僕は八坂神 刀夜。よろしくね。」
僕が手を差しのべると宝石竜は律儀に握手をしてくれた。どうやら敵意があるのでは無く、純粋に戦いたいだけのようだ。
「お手合わせと言っても私はもちろん本気でやりますので刀夜もそのつもりで。」
「もちろん、そのつもりだよ。」
「それじゃあ、やりましょうか。」
「ちょっと待って。理由だけでも聞かせてくれないかな?」
「私が暇だったから?」
(なるほど。遊び相手が欲しかったということですか。)
(まぁドラゴンが街中にいたら大騒ぎだし、ここに住んでいるのも何かしらの理由があるんだろうと思うよ。)
「なるほど。じゃあちゃんと相手になれるよう頑張るね。」
「まぁせいぜい私を楽しませてください。」
初めて竜が上から目線な態度をとった。どうやらそれだけ強いようだ。
「はい。デバイス・オン プラクト。」
僕はデバイスを構え、プラクトを出し鞘に手を当て戦闘態勢を整えた。
「準備は出来たようですね。では………いきましょう!」
こうして、竜対人間のいきなりの戦いが始まった。
ドラゴンっていいですよね。
かっこいい。




