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第三話

 学校。月曜日から金曜日は夕方まで、さらには土曜の朝も縛り付ける忌まわしきもの。

 姉にベッドから蹴り落とされ(なんであんなに早く起きれるんだ、昨日も夜遅くまで遊んでたはずなのに)最悪な寝覚めのまま学校は向かっているわけだが、僕としては現在のこの状況に突っ込みたい。

 何故こんな青春みたいな登校の仕方をせにゃならんのだ。

 なにがかと言うと、現在僕の隣には、姉、春、日向がいる。つまり多人数での登校。嫌だなぁ。何が嫌とかよく分からんけどとにかく嫌だなぁ。

「連!ぼけっとしてないでちゃんと歩きなさい!」

 ほらこういうの言われるから嫌なんだよ。もう嫌い。ねぇちゃん嫌い。

「どうせ昨日も夜遅くまで本読んでたんでしょう。まったく、仕方ないね、連は」

 何時まで本読んでようが僕の勝手だろうが。春はルールとかに厳しい上に早寝早起きにもこだわるからなぁ。うん嫌い。

「本は読みたい時に読むのが一番。だから、問題ない」

 さすが日向。よく分かってるじゃないか。好き。結婚しよう。幼馴染エンドでこのラブコメ終わらせよう。

「てか、こんな早く家出る必要あるのかよ」

 時刻は午前7時。予定より一時間早く起こされた事により僕は不機嫌だった。

「春が生徒会の仕事を手伝ってほしいって言ってきたからねぇ。部長とひて手伝わないわけにはいかないでしょ」

 多分それ、部活関係ない。それに春も余計な事頼んでんじゃねぇ。

「僕を巻き込むなよ」

「部長命令」

「部活関係ないだろ」

「部員が困ってたら助ける。それが部長の義務よ」

「なら一人でやっとけよ。僕はもう少し寝たいんだ」

「仕事が早く終わったら教室で寝れるわよ」

「仕事をするまでもなく寝させてもらうんで大丈夫です」

「来月小遣い無しね」

「不当にも程があるだろ」

「ほら、兄弟喧嘩はそこまで」

 春が割り込む。

「もう学校に着いたんだから、文句言わずに手伝って」

 日向もお怒りのようだ。

 僕と姉はバツの悪そうな顔をする。

 その様子があまりにも似ていて面白かったそうで、春と日向はふふっと笑った。

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