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第二十六話

 人を隠すなら人混みの中とはよく言ったものだけれど、しかし俺は人混み以上にトイレの個室を推したい。

 基本的に一人しか入らない場所であるから、追ってくる事はほぼ不可能だし、綺麗な場所なら落ち着く事もできる。これ以上に適した人の隠し場所があるのだろうか。

 もっとも、欠点としてはみつかった瞬間に詰むことだ。前にも後ろにも、右にも左にも逃げ場所はないのだから。

 では、紙を隠すなら?もちろん、紙のなかに紛れ込ませるのが一番だ。

 しかし、形状としては冊子であり、本の中に隠すのは困難だろう。

 なら、ファイルの中なら?

 十分に可能な範囲だ。


 図書室。我が校の図書室は、本の品揃えが豊富で、ラノベや漫画なども多く置いてある。

 本棚の横には、広大なスペースがあり、そこでは読書や勉強のほかに、飲食の可能な場所もある。

 そしてそのさらに奥。

 記念品、貴重品の倉庫がある。

 基本的に文芸部の賞状が置かれているため、文芸部の部員は出入りが許可されている。

 きぃ、と重苦しい音を立てて扉が開く。

 汚れは少なく、トロフィーや賞状がガラス戸の奥にしまわれている。

 その反対側。引き出しのついたタンスがあった。

 この中には、細かい学校の歴史などの書類が眠っている。

 クリアファイルやZファイルなど、妙に近代的なものにしまわれた紙の一角に、不自然に分厚いファイルがあった。

 そのファイルを手に取ると、からんっとなにかの鍵が床に落ちた。

 それを拾い上げ、目を凝らす。

 恐らく、図書委員が座る席のところにある棚と一致する鍵だった。

 分かってしまえば早いもので、その棚の一番上に、イラストの冊子が束ねられていた。

 およそ一人では運べない量だった。

「まぁ、当たり前か。毎年大人気だし」

 確か、さっきいった倉庫に台車があったはずだ。それを使おう。

一昨日までテストで、昨日はふつうに忙しかった。小説を書く時間が欲しいと、切実に思う受験生の時無あかねだった。

ちなみに僕は文化部に所属しているので、これから10月末までは文化祭の準備で忙しいです。おまけに学年の方でも劇の脚本だし。

そしてその後はいよいよ私立受験に向けての対策です。僕は私立専願なのでガチでやらなきゃだったり。

なので、受験終わるまでは今みたいなまちまち投稿になると思います。本当は毎日投稿したい……

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