第二十話
ボワンッと辺り一面に煙が立ち込めた。
「あ〜あ、また失敗だ」
「コラー!!部室でやるなって何回言えば分かるんだ!!」
部室に入ると、何やら煙だらけで部長の声が聞こえてきた。
その煙の中に、導先輩を見つけたので話しかける。
「先輩、これどう言う状況ですか?」
「……ああ、その声は西園寺か。いやなに?この部活変わったやつが多くて普段来ない部員がえげつなく多いんだけど、その中の一人、七峰潜也って先輩がな?サイエンティスト気取りで色々爆発させてくれるもんだから文さん激おこって感じ?」
どうやら導先輩側からは私の姿はほとんど見えないらしい。そういえば私は他の人に比べるとものすごく目がいいので、そのせいかもしれない。
1時間ほどして、部室から煙が全て出ていったため、部長が七峰先輩の尋問を開始した。
「いやー、まさかここまで煙が残るとはね。もしかしたら我は天才かもしれないね」
導先輩は「普通に天才だから安心しろ」というような顔をしている。
「人体に有害なものは入っていないんだろうな?」
「材料には含まれていないけど、なにせ科学は奥が深い。我の知らぬところで殺人ウイルスが出来とるかもしれぬな」
「ちなみに何を使ったんだ?」
「適当にそのあたりの薬物を混ぜたからあまり覚えておらぬな。確か青酸カリと硫酸を使った覚えはあるのだがね」
「めちゃくちゃ有害じゃないか!てか、青酸カリ!?」
「冗談じゃ」
部長はほっと胸を撫で下ろした。
気がつくと、目を光らせた副会長が七峰先輩の後ろにいて、ポン、と肩を叩いた。
「さぁ七峰先輩……生徒会室でお話をしましょうか……」




