第二十話Σ♪~θ(^0^ )
えー、早い事に人レア←(普通の人間がレアだなんての略)が二十話突破しました(*´∀`)♪
PVも2000突破しまして…本当に嬉しい限りです。
皆様のご愛読感謝です。
今後も皆様に読んで頂けるように頑張りますので宜しくお願い致します。
最初は映画へ行こうと思っていた僕達だけど、余りに趣味が合わなすぎて急遽カラオケに変更。支度をしたらすぐに行こうという事になった。今は支度をしている最中だ。
海「おーい、行くぞー」
僕「ごめん!もうちょっと待って!」
案の定、一番起床が遅かった僕が皆を待たせてしまっている。
クピド「全くー…」
鈴鳴「時間はたっぷりぁりますし、大丈夫ですょ…。」
僕「お待たせっ!」
海「よし、出発だ!」
僕は既に家を出て30分位の近場にあるカラオケに予約を取ってある。最近出来たばかりなので曲数が多いと評判だ。
カラオケ店に着き、店員に予約をした事を告げる。
僕「あのー、予約した鈴村です。」
店員「はい、301号室にどうぞ。」
見慣れた籠を渡しながら、店員は愛想笑いを浮かべた。
…愛想笑い…?
海「こいつ霊感あるみたいだな。」
孔罹亞「霊奈が居るからじゃね?」
海さんと孔罹亞くんが耳打ちで教えてくれた。
霊奈「だって面白そうなんだもん~」
…仕方ないなぁ…。
つまり今僕はがっつり幽霊を連れた人に見える訳ね。
そりゃ自然に笑えないな。
僕達はその籠を持ち、その場を逃げ出すように去った。
301号室は二階にあると聞いたので、階段で二階へと向かう。
僕「301号室はここかぁ~」
カラオケの部屋としては少し広い方。
カラオケには早めに来たので客がまだ少ないのだろう。まだ空いていた大人数用の部屋に案内されたようだ。
霊奈ちゃんや孔罹亞くんも居るのでありがたい。
早速マイクをテーブルの上に置き、曲を入れる為の機械を手元に持ってくる。
海「ドリンクは自由だってな。」
僕「そうだよ。」
霊奈「それって私も入ってる~?」
僕「入ってないけど、僕達が持ってくれば飲めるよ。霊奈ちゃんがとりにいくと騒ぎになっちゃうから駄目だよ?」
霊奈「はーい。」
海「…で、誰から歌うんだ?」
僕「僕はあんまり歌わないから皆どーぞ。」
クピド「じゃあボクから行こうかな。」
海「じゃあそうしてくれ。」
海さんがクピドさんに機械とマイクを差し出した。
霊奈「私喉乾いた~」
僕「じゃあ一緒にとりに行こうか。」
霊奈「うんっ!」
僕「飲み物取ってくるけど…何を飲む?」
海「俺コーラ!」
クピド「じゃあねぇ…コーヒー。」
鈴鳴「私は一緒に行きます。一人で何個も持てなぃでしょぅ?」
僕「有り難う、鈴鳴さん。」
霊奈「あーっ、私にもドリンクが持てたらなぁ…契くんをお手伝い出来るのになぁ…えへへっ。」
無邪気に笑う霊奈と鈴鳴さんと共に部屋を抜け、ドリンクを取りに行く。
ドリンクバーに着き、早速ドリンクを汲み出す。
氷を入れ、ドリンクを入れストローを差し込む。クピドさんのコーヒーに関しては、コップにコーヒーを入れ、スティック状の砂糖とミルクを持つ。
僕「霊奈ちゃんは何を飲むの?」
霊奈「うーんとね、オレンジジュース。」
僕「オッケー、オレンジジュースね。」
霊奈「後ね、孔罹亞は紅茶が良いって。」
僕「じゃあ別に持ってかないとね。」
必要なのはコーラ、コーヒー、紅茶、オレンジジュース、僕用の水と、鈴鳴ちゃんの飲み物の六つ。
だけど一度に持って行けるのは、せいぜい四つ。…一度戻らないと。
鈴鳴「私はコーラとコーヒーを持ってぃきますね。」
僕「じゃあ僕は紅茶とオレンジジュースを。鈴鳴ちゃんは何を飲む?」
鈴鳴「私はメロンソーダで。」
僕「じゃあ後で僕が持って来るから、鈴鳴ちゃんは待ってて。」
鈴鳴「…有り難ぅござぃます。」
一度部屋に戻ってから、もう一度ドリンクバーへと足を運ぶ。
霊奈「ねーねー契くん。」
僕「…なぁに?」
周りに気付かれないよう、小声で霊奈ちゃんに語りかける。
霊奈「契くんってさ。鈴鳴ちゃんの事、本当に好きなんだねっ…」
僕「!!?」
僕は動揺し、持っていく筈だった2つのコップを見事に床に落とした。
「ガッシャーン!!」
と硝子が砕け、中の液体と氷が流れ出す。直ぐ様店員が来て床を拭き始めた。
僕「すみませんっ!」
店員「いえいえ、大丈夫ですよ。お怪我は無いですか。」
店員として言っているのは見え見えだが、怪我は無いかと聞いてくれるのは嬉しかった。
僕も店員と一緒に床を拭き、硝子を片付ける。
全ての硝子を片付け終わり、店員にもう一度謝ってからまた飲み物を汲み始めた。
僕「…霊奈ちゃん~…」
霊奈「ごめんごめん!そんな動揺するとは思わなかったんだ~。」
無邪気に笑う霊奈ちゃんを見て怒る気が失せてしまった。全く、子供の笑顔は最強だ。…もっとも、霊奈ちゃんは「幽霊」だが。
霊奈「…で、どうなの?」
僕「…そうだよ。」
認めざるを得ない。
どうせここで嘘をついてもきっとバレてしまうだろうし。
霊奈「そっかぁ…」
何故か寂しそうな顔をして頷く霊奈ちゃん。僕、何か悪いこと言ったかなぁ。
僕「………、」
霊奈「…ねぇ、部屋に戻ろう?」
僕「あぁ、うん。」
部屋に戻るとさっきの雰囲気は一転。謎の盛り上がりを見せていた。
海「あははははッ、いいなぁお前!!」
クピド「酒持ってこーいッ!!」
鈴鳴「~♪」
どどど、どうなってるんだ!?
一体僕が居ない間に何が起きたんだ?
ってえぇ!?
これお酒じゃないの!?
孔罹亞「~たららった~~♪」
歌ってる孔罹亞くんも顔が赤いし…
霊奈「あーっ、これお酒だーっ。」
霊奈ちゃんがあるコップに入った液体に指を付け舐めて言った。
僕「じゃああれも、あそこにあるのもお酒!?」
霊奈「うんっ、お酒~。皆お酒飲んだみたいだねっ。」
僕「皆未成年でしょーが!!」
鈴鳴「私達実際年齢は結構ありますから~w」
うん!?(^p^)
まぁ、確かにそうなんだけどさっ!でもさぁ…今回は高校生として来てるんでしょ!?大丈夫なの!?
海「大~丈夫らって!心配すんなよぉ~」
クピド「おかわりぃ!」
孔罹亞「皆大丈夫かよ?」
どうやら孔罹亞くんは余り酔ってないようだ。まだ理性が残っている。
鈴鳴「次は私が歌ぃますねぇ~ッ♪」
海「おぅ、いけいけぇ~ッ!」
孔罹亞「じゃあ俺タンバリンでもやるわーw」
僕「とりあえず、ホットミルクを飲んで落ち着いて!もうお酒は飲んじゃ駄目!」
鈴鳴「ぇーっ、ぃぃじゃなぃですかぁ~。」
うっ、鈴鳴ちゃん…酔ってても可愛い…!
ちょっと眠そうなうっとりした顔でこっち見ないでぇえぇえ!!
海「まぁいいじゃないか!ほら、お前も飲め飲め!」
僕「僕は飲みませんッ!」
僕は海さんの誘いをきっぱり断り席についた。くっそぅ、他の人にだったらきっぱり言えるのに…!
海「ちぇっ、つまんねぇの!」
鈴鳴「~~~♪」
鈴鳴ちゃんが歌い始めた。
何とも女の子らしい可愛い曲である。酔っているせいかテンションが高く、若干踊ったりしているがそれがまた可愛い。
霊奈「ほら!孔罹亞。もう飲んじゃ駄目ッ!」
孔罹亞「…分かったよ。」
孔罹亞くんがお酒を飲むのを止めた。流石霊奈ちゃん!
霊奈「クピドさんも!いくら神だからって飲み過ぎは駄目だよ!」
クピド「うー…もう飲み過ぎたかも…?」
霊奈「ほら言わんこっちゃない!はい、ホットミルク!」
クピド「あ、有り難う…」
次々にお酒を止めさせる霊奈ちゃん。僕と違って確実だ。
霊奈「後は鈴鳴ちゃんね!」
鈴鳴ちゃんは今気持ちよく歌っている。だから止めるのは歌い終わった後だ。
鈴鳴「~♪」
それにしても鈴鳴ちゃん…歌上手いなぁ…聞いててウットリしちゃうよ…
「ガチャッ!」
僕「ひゃっ!?」
鈴鳴ちゃんに見とれていた僕は急な来客に驚き、思わず声を上げてしまった。
?「鈴鳴!」
鈴鳴「!!」
来客に呼び止められた鈴鳴ちゃんが曲を歌うのを中断した。曲は止まることなく流れ続けている。
?「お前、あれほど酒は飲むなと…!」
鈴鳴「ごめんなさぃ、マスタぁ!!」
慌てて鈴鳴ちゃんが頭を下げる…何度も、何度も。
マスターと呼んだと言うことは、来客は鈴鳴ちゃんの想い人であり所持者兼親の低音さんか。
低音「お前は酒を飲むと対応がおかしくなる…全く、飲ませたのは何処のどいつだ!」
海「ごめんな、飲ませたのは俺だ。」
低音「海…お前だったか。」
クピド「後ボクもだよー」
低音「今回はたまたま俺がここでバイトしていて、酒を持ってきた奴が俺の刀を知っている者だったから良かったものの…」
…!
本当だ。低音さんは店員用の服を着ている…それにしても、低音さんがこんな所でバイトしてるなんて意外。
海「もう絶対しないから、許してくれよな。」
クピド「そーゆー事で。」
低音「次やったら許さんからな!」
低音さんはそう言い残し、去っていった。妖怪の長や神を凌ぐ力を持つ低音さん…もはや普通の人じゃない。
逆に、鈴鳴ちゃんの方はマスターに会えて嬉しい一方怒られたせいで泣きそうになっていた。
僕「鈴鳴ちゃん…大丈夫?」
鈴鳴「す…すみません…ちょっと…ソフトクリーム取りに行ってきます…。」
鈴鳴ちゃんはそう理由付けて低音さんを追っかけていった。僕が鈴鳴さんに一途なように、鈴鳴さんもまた、低音さんに一途なのである。
きっと、もう一度謝りたいのとただ単に低音さんと話がしたいのだろう。
僕もその会話を聞いてみたかったが、プライベートに関わるので止めた。
海「次、鈴村歌えよ。」
クピド「そういえば鈴村くんの歌声聞いた事ないね。」
孔罹亞「音痴っぽいw」
僕「むっ!音痴なんかじゃないよ!」
僕は音痴と言われた事に腹を立てて、機械を使って曲を探し始めた。
だが、僕は皆が歌うような曲を知らない。じぇーぽっぷとかいうのやけーぽっぷというのは知らないし、歌えない。
だからといってアニソンを歌える訳でもない。
…となると…。
僕の選んだ曲が流れ出す。…と同時に部屋が笑いに包まれた。
海「これってー…!」
クピド「鈴村くん…!」
孔罹亞「サイッコー!!ぷぷッ!」
そう、僕が選んだのは「童謡」。小さい子が歌うような曲だ。
僕「~~!」
マイクを手に持ち、顔を真っ赤にしながら精一杯に歌い出す。上手いとまでは行かないけど音程くらいは合ってるだろう。どうしても音痴とは言われたくないが為の苦肉の策だ。
クピド「確かに音痴ではないね…ぷぷッ!」
海「いやぁ…面白い選択だなぁお前。」
孔罹亞「あははっ」
僕「~~~~ッ!///」
恥ずかしいったらありゃしない!でもこれで僕の音痴説は無くなった…!
「ガチャッ」
鈴鳴「ただぃまです。」
鈴鳴ちゃんが戻っと来た。きっと低音さんと話が出来て嬉しかったのだろう。笑顔だ。
鈴鳴「ぁっ、鈴村さんが歌ってるんですね…っ♪」
さっきの泣きそうだった表情は跡形もない。満面の笑みを浮かべ僕の童謡メドレーを聴いていく。
海「か~ご~めか~ご~め~♪」
クピド「弦と瓶がすぅべった~」
僕「クピドさんー弦と瓶じゃなくて鶴と亀ですよー」
鈴鳴「後ろの正面なんて見れなぃですょ~?」
僕「わざとだよわざと。見れない所を指してるんだよ。」
鈴鳴「へぇ~…そぅなんですか~…」
こうしてとっても楽しい(?)カラオケが終わった。
その後は各自家に帰った。
皆僕の家に泊まるのが楽しかったみたいで、また僕の家に泊まりたいと言ってた位だ。
僕としては、また泊まりに来てほしいと思う。また、こうやってわいわい出来たら…