勘違いと雨
個人的に思うのだが、夏ほど天候がコロコロと変わる季節はないのに、皆の夏のイメージはテカテカの太陽とと入道雲なのはなぜだろうか?
入道雲がイメージに出ていてるはずなのに、夏は雨が降らないと先入観は思ってしまうのはなぜだろう
なぜ、人はこうも簡単に勘違いしてしまうのだろう。
これはそういう話である
「うわ~、マジかよ、、、傘持ってきてねーよ」
俺はなぜ、傘を持ってこなかったのだろう、なぜ、夏休みなのに学校にいたのだろう、今は分からなかった
ただ、家に帰ろうとこの時は学校の入口に立っていた
「仕方がねー行くかッ」
俺はそう言うと学校を飛び出し走った
だが、家まで遠いので途中で周りに誰もいなかったので歩いた
「ふー、自分で体力のなさに驚くぜ」
実は俺は軟弱男子と言うやつだ、しかも囲碁部の副部長、せめて部長の方がかっこはつくよなぁとこの時は思った
ザーザーザーザー
雨はどんどんと強くなる
その時違和感に気づいた、夏の午後6時というのに雨雲のせいか視界が暗い、そして、周りに人が人っ子一人いなかった
だが、逆にそれでよかった、
「(だって、雨の日に軟弱男子が傘をささずに歩いていたら中二病だと勘違いされちまうからな)」
いや、逆にそう考えるからまだ病は治ってないのかもしれない
山沿いの道に入った、そこは、蛍光灯が少なく、車通りも少ない、そしてこの時間帯は人が通らないと僕は確信していた
だが、前に人の後姿見えた、遠くでよく見えないがフラフラしながら歩いているのが見えた、酔っ払いか?と俺は思った
そして、どんどんその前の人に近づいてしまった
「(おいおい、前の酔っ払い歩くの遅すぎだろ、うわーこの感じで行くと追い越さないといけないなぁ)」
俺はそのあとに深いタメ息をついた、
前の人が近くになりあることに気づいた、前にいる人は男って事、そして、自分が通ってる高校と同じ制服つまり学生という事、そして、ものすごい下を向いていること、
そして、そろそろ近くなった時、前の男が前のめりに転んでしまい動かなくなってしまった
俺はこれはヤバいと思い走り近づいた
その時、男の制服の裾をみた
そして、気づいた
男の裾に縫い目があった、デカい制服を買って思ったより身長が伸びなかったときに親が裾を短くする跡があった
そしてそれは独特な太めの糸で縫われていた、俺のお母さんとそっくりに縫われていた
いや、間違いなくあれは俺のお母さんが縫ったモノだった
俺はこの時に悪い予感がした
心臓の音が鳴るのを感じたが音が聞こえない、そのせいか雨の音がよく聞こえる
俺は前の男を助けるのでなく顔をのぞいた
「」
声が出なかった
俺は男が下を向いていると思っていたが男には頭がなかった
この時気づいた、頭がないからフラフラしていたのだと、転んだのだと
そして、思い出した
「俺は死んでいたんだ」
なんで勘違いしてしまったのだろう、生きてるって
なんで、疑問に思わなかったんだろう、夏休みになのに学校にいた事に
「ハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
俺はその時、自分の頭の悪さに笑ってしまった
「・・・・悲しいな」
その時、俺の後方にスーツ姿のスキンヘッドの男が立っていた
男は俺の顔と体を見て悲しそうな顔をしていた
俺はその表情にいら立ちを覚え襲い掛かった
そこで記憶は途絶えた
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