表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凡夫よ昏き道を往け 旧題[平凡な探索者によるダンジョン探索]  作者: バラッパー
第一章EEI編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/135

99話~速水走入という女性~

こんばんは!

バラッパーです

今回も楽しんでいただければ幸いです

実side


「え、えっと…今のは私のユニークスキルの力で…他の人より少しだけ速く走れるんですよね…えへへ」


女生徒は恥ずかしそうに笑う

その姿はチームメンバーの女性陣にも負けず劣らず魅力的で…

その色香に惑わされた男は思わず押し倒し…


[状態異常発動。アフロディーテの寵愛(私のモノ)。効果:魅了・誘惑・色香・洗脳etcの精神系状態異常を無効化する。また、所持者に状態異常:女運(inferno)を付与する。]

[状態異常永続発動。女運(inferno)。効果:出会う女性がことごとく一目惚れし面倒くさくなり、病む。この効果は永続であり、無効化されず会う女性全員に適用される。また、女性の感情への共感-10。]


「あれ?あれれれれ?」


「ん?」


急に首を傾げ始めた走入

眼は見開かれ、顔は真っ赤に

そしてトロンとした眼で実の顔を見つめていた

その顔は明らかに恋をしている顔だった

しかし(バカ)にはその気持ちがわからない

しかも見れば分かるくらい顔赤いのに気づかねぇ


「おい?急に黙るなよ」


(バカ)が肩をつかむ

それは思春期の色ボケ女子にはキツイって…


「ひぁぁぁぁぁ!?」


肩に手が触れた瞬間、猫のように飛び上がる走入

顔から蒸気が沸く


「うぁぁぁぁぁぁ!?」


(バカ)も驚き叫ぶ


「おい落ち着け!?」


落ち着かせようと(バカ)は両腕をつかむ

しかしやはりそれも逆効果


「ふ、触れ、触れれれれれれれれれっ!?」


このやり取りはあともう少し続いたそうな

_____________________________________________

数分後


「落ち着いたか?」


「はい…申し訳ありません…」


ようやく混乱が落ち着き、近くにあった切り株の上に腰を下ろす


(はぁ…疲れた…)


「さて、俺を攫った理由はなんだ?」


実は仕事モードの顔になり、走入に問いかける


「ゆ、誘拐じゃないです!少し手伝ってもらおうと…」


「いやそれで本人の了承無しに連れてきたらそれはもう誘拐だろ…」


「そ、それは…ひゅ~ひゅひゅひゅ~」


「へったくそな口笛だな」


ぐうの音も出ず下手くそな口笛をし始める走入


「それよりも!それよりもですよ実さん!」


「うるさっ!?」


話を切り替えようと急に大声を出し始める走入

そのまま実に詰め寄り、手を握る


「手ぇっ!?」


「こっちの班に男子がいなくて、重いものを運べないんです!助けてください!あわよくばそのまま守ってください!」


「うをぉ…急に早口そんで厚かましい」


「だめ…ですか?」


(うっ…その顔はずるい…)


走入は実を下から覗き込む

下から涙目での上目遣い

それはそれは男性の庇護欲をそそるだろう


[ま、こいつには効かないが(やべぇめちゃくちゃ可愛い)…はぁ?]


残念ながらこれは能力を絡めた動作では無かった

なんなら走入には篭絡しようなんて考えは毛頭無く、普通にお願いしているだけだった

そして実は今までにないお願いされる経験がなく、本人も知らないことだが実はお願いされることに弱かった

その結果何が起こるか


「お願い出来ますか?」


ウルウルとした目に覗き込まれ、思わず言ってしまう


「ワカッタ。タスケ…[目を覚ませたわけ]…ふぐぅ!?」


片言で答えようとした実は[声]によって引き起こされた頭痛で目を覚ます

しかし、時すでに遅し


「助けてくれるんですね!守ってくれるんですね!ありがとうございます!


もうそれは嬉しそうにお辞儀する走入

ぶんぶんと振られる犬の尻尾を幻視するほどだ


「では!私の班のもとに案内します!」

読んで頂きありがとうございます

読んだ後に良かった点や気になる点を感想に書いたり、評価してくれると嬉しいです

では、また次のお話で!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ