9話〜練馬ダンジョン最下層〜
こんにちは(」・ω・)
バラッパーです!
言うことは無い…楽しんでくれ
主人公side
「ふぅ…99層も終わりだな…」
【お疲れ様です!】
俺の下に転がる無数の魔物の死体、99層はジャングル地帯であり、恐竜レベルの大きさの昆虫類が跋扈していた
「ああ、倒した後に粘液吹き出してくんのキモかったな…」
【はい、配信だから仕方ないけど、モザイク欲しかったですね…】
「こっちは直に感じてんだ…少しは我慢してくれ」
そう、昆虫類だったからなのか倒した時に中の粘液が爆発するのだ
しかもその粘液が酸性であったために避けなければ大ダメージを食らう俗に言うクソ敵であった
「まぁ、もう死んだやつは忘れて、遂に100層だ…」
【てかなんでみんな来ないんですかね?私も拡散してるんですが誰も嘘だと疑って信じてくれないんですよ】
「まぁ、この配信も事実である証拠用だからな」
まぁ、この動画見せても信じて貰ったことは無いのだが…
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「さて、この扉の向こうが100層か…」
【世界初の100層ダンジョン踏破!!ワクワク(っ ॑꒳ ॑c)】
そう、この世界では色々なダンジョンが攻略されているがそれらは50層までの所謂高難易度ダンジョンのみであり、100層まである超高難易度ダンジョンはまだ攻略されていないのだ
「体力もある…防具、武器も万全…回復薬もある…よし!入るか!」
どこか神々しさを感じる大扉を両手で開き、遂に100層に足を踏み入れる
「これは…………」
【わぁ…綺麗…】
扉の向こうにあったのはまるでパルテノン神殿のような、ギリシャにありそうな神殿だった
「…進むか」
警戒を最大限しながら神殿に入ると、中には古代ギリシャの服に身を包んだ女が一人、所謂お誕生日席に鎮座していた
”ほう…まさか人間がこの層まで来るとはな”
「お前は誰だ?」
”フンッ人間ごときが、この私にそのような口を聞くか…貴様から名乗れ人間”
「俺の名前は田中実だ…」
【うわっ日本で1番多い名前じゃないですか…】
「うっせえな!他の奴らみたいにキラキラしてなくて悪かったな!」
”ほう田中実か…まぁ、すぐ忘れるだろうな”
「あ?そういうお前の名前はなんだよ」
”良いだろ…私の名前はゼウス…天空と雷霆の神である”
「はぁ?ゼウス?ゼウスってジジイじゃねえのかよ」
”それは前に食らった人間の姿を借りて人間の前に現れた時の姿だ あの頃は女は舐められていたからな”
「は?人間を…食った…?」
”ああそうだ お前ら人間は俺らのペットであり、食料であり、愛玩動物でもある”
”我らは地下での生活でも問題ないが、人間は地下で育てると品質が悪くなるんでな”
「つまり、お前らは俺らの敵って事か…」
”ほう?昔の人間は私を見ただけで恐れ戦き敬っていたというのに、随分肝の座った人間が育ったものよ”
「俺はお前らみたいな誰かを見下してるやつが1番嫌いなんだよ…そのドヤ顔、直ぐに泣き顔に変えてやるよ」
”ハッハハハ…アーハッハッハッハー!!面白い!さぁ、戦おうか実ゥ〜!!お前は四肢を叩ききった後に愛玩動物として永遠に飼ってやろう!”
「逆にお前のことお共にしてやろうか?デカ女?」
”………”
ホントにコンプレックスだったのかゼウスは無言で殴りかかってきた
「キハハハハッ!化け物にもコンプレックスってあんのかよ!」
”我々は怪物種や魔物種などの下等生物とは違う…我々は神話種だ!お前らの言う神話の存在、我々のペット如きが!”
「神話上の存在ねぇ…なら俺が初めて神を従えた人間になるなぁ!」
ゼウスの怒涛のラッシュを走って避ける…避ける…避ける…避ける………
(第一強化魔術:ブースト…100重)
ゼウスの拳に合わせて強化魔術を100回重ねた拳でカウンターを食らわせる
”グッッッ!?”
「ガハッッッッッ!?」
お互いに頬を殴り、反対に吹き飛ぶ
”ふふふっ…人間の癖に私にダメージを与えるとはやるじゃないか”
「キハハハハッ…お前が弱いんじゃねぇか?」
”私が…弱い?”
「ああそうだよ 俺みたいな凡人にダメージ与えられてる時点で弱いんだよ」
ダンジョンの中にいるからなのか普段よりテンションが昂り、自然と煽りが口から出てしまう
”フフッフフフッフハハハハハハハァ!!”
「ああ?プライド傷つけられてイカれたかァ?」
”いや、面白い人間にあったものだと思ってな”
”だから…本来の能力を使って戦おうと思ってな”
「はぁ?今まで舐めプしてたのかよ」
”ああそうだ 人間如きに本気を出すはず無いだろう?”
”誇れ、人間 神話種の女王である私に本気を出させたんだ”
「そのセリフは死闘を繰り広げた後に出すもんだろ」
”この私の肌に触れるだけでも神話級の行いなんだぞ?”
「んな簡単なことだったら人類みな英雄だよ」
”ハハハッ 聞かず屋め…まぁいい…死ぬなよ?実”
「死ぬかよバカが 逆に俺が殺してやるよ」
(第一加速魔術:アクセラレータ…50じゅっ!?)
加速魔術を発動させようしとした瞬間、空気が揺れたような錯覚を感じ、魔術の中途発動で上に飛び上がった
下を見ると海のように地面を覆う雷が見えた
”おい、私は天空の神だぞ?天空に居ていいのか?”
「ここは地下だから天空なんてねぇよ!?」
”大地から足を放せばそれはもう天空だ”
「屁理屈こきやがって!?」
ゼウスと押し問答した後、天空の神の名前は伊達じゃないらしく空中に無数の弾幕が現れ、俺に殺到した
”これで終わりじゃないよなぁ?実ぅ?”
「ゴホッゴホッ…当たりめぇだろ!デカヒス女ぁ!」
”ホントに貴様は口が減らないなぁ!実ぅ!!”
不味い…魔術が組めない…魔術は元々前衛が敵を食い止めている間に貯めるものだ…
こんな速度フィジカル&魔力お化けとタイマンする時に使うものでは無い…
”雷霆よ!貫け!ケラノウス!”
「グァ!?」
ゼウスが何かを唱えた瞬間…左半身の感覚が消し飛んだ
その代わり、体を貫く麻痺感と体を焼く灼熱を味わった
「がァァァァァァ!?ウガァァァァァァァァァ!????」
”ハハハッ!!良い鳴き声だなぁ!ああ興奮してきた 良い声で鳴くと思ったんだよぉ〜♡”
悦に浸るゼウスは体をくねらせながら半身を焼かれてもがく俺を眺めていた
(ああクソッ!痛みが強すぎて魔術の詠唱にも集中出来ねぇ)
(おい、”エンジェ”!!起きてんだろ!回復してくれ!)
”えェ〜めんどくさいィ〜しかもあいつ相手でしょォ〜?やだよォ〜”
(お前、あいつ知ってたのか?)
”なんかァ〜前にこっち来るって連絡あったんだよねェ〜”
(早く言えよ!てかお前もあいつと同じ神話種かよ!!)
”初めて会った時に行ったじゃァ〜ん”
(天使としか言われてねぇよ!!)
”ほらァ〜天使って神話上の存在でしょォ〜?人間からしたらァ〜”
(ああ、もういい!!とにかく助けろ!!)
こいつと話しても埒が明かないと思い、助けを求める
”仕方ないなァ〜後でご褒美貰うよォ〜”
いつも働いてないくせにたまに働いたと思ったら褒美を強請るとは…こいつホントに天使か…
”さぁてェ〜仕事しますかァ〜”
読んで下さりありがとうございます!(´▽`)
読んだ後に良かった点や気になる点を感想に書いてくれると助かります
また次の話でお会いしましょう!