65話〜紅き恒星〜
こんばんは!
バラッパーです
今回も楽しんでいただければ幸いです
「ハロー!ミノル!起きてたの?」
何故か同じ言葉を2連投してくるアンドロメダさん
「あ、あの……アンドロメダ……さん?」
「何?ミノル?なんで敬語なの?敬語じゃなくていいって言ったよね?」
恐る恐る要件を伺おうとすると、アンドロメダは早口で捲し立てる
「いや、その……なにかご機嫌麗しゅう無いようなので……」
「何?何も機嫌悪くないわよ?ええ悪くないわ。アナタがワタシに目覚めたのを教えてくれなかったことも、アランやセイラが最初だったのも、その女の子がミノルに抱きついてるのも何も怒ってないわよ?」
(激おこやんけ……)
アンドロメダさんはご丁寧に自身の不満ポイントを綺麗に並べていく
なんなら俺は元々並べられていた地雷の上を全速力で走り抜いたようだ
「ねぇ、ミノル……こいつ私の夫に失礼じゃない?てか、こいつ何?ミノルと寝たことも無いのに」
「あっ!?お前!それはやめ……「は?」……すふぅ〜」
白い少女は俺の腕が折れそうな程の力で腕を抱きながら言って欲しくなかったことをサラサラと言い連ねていく
「ふっwてか、あなたまだ寝たことも無いのにそんな独占欲丸出しなの?そりゃ無いわ〜wwしかも何よその顔www私の雄に近づくなってかw居るわよねこー言う耳年増の色ボケ、純情ぶってる蜘蛛の巣拗らせ処女。本当に腹立つから私のミノルから離れてよ」
白い少女はマスクと話していた物静かな印象からまるで男を寝とる煽り厨女みたいな口調でアンドロメダを煽る
「っ!?」
アンドロメダも急な変貌具合に面食らい、後ずさる
しかし、アンドロメダも負けじと反論する
「アナタこそ誰よ!ミノルはワタシのモノよ!急に出てきたアナタ如きに奪われてたまるか!」
しかしアンドロメダは口が達者な方では無いらしく、ほぼヒステリックの発作のようになってしまっていた
「ふふっw貴女、今までこういう経験したこと無かったんだぁ……まぁ、そうだよね。貴女は誰からも敬われる存在、頼られ、愛され、崇拝される存在。でも、ある男からは何も向けられない。それが愛おしくて愛おしくてしょうがないんでしょ?でもね、それはその人が誰かをずっと想ってるからなの。私でも貴女でも誰でもないそいつをイラつくよねそうだよねでも私たちは見て貰えないだってそいつが心にずっと巣くってるからなら私で埋めれば良いんだよでもね貴女が居るとね出来ないのだからどっか行ってよお願いここはミノルと私の愛の巣なの貴女は外からの侵入者なのだから早く出てけよ出てってよ」
白い少女は煽るような口調から慈しみの口調、そしてヒステリックな口調と変化しながらアンドロメダに口撃していく
「っ!?……うっ……ううっ……」
「ちょっ!?お前言い過ぎだって!」
あろうことかアンドロメダは何も言い返せずにべそをかき始めてしまった
「ミノルゥゥゥ〜た゛す゛け゛て゛〜」
「大丈夫だからな!大丈夫だろ?」
 
「何よ!!あなたは私の味方じゃないの!?」
病室は混沌で満ちていた
1人は泣き喚き、1人は慰め、1人は男に掴みかかっていた
「ふむ……ミノル!ついにわかっ……た……ぞ」
そして今まで忘れ去られていた賢き少女が思考の海から帰りそのカオスに触れる
「ああ!マスク!いえマスクさん!助けてくれ!」
「ミ゛ノ゛ル゛ゥゥゥ〜」
「ミノル!あなたは誰の夫か忘れてるの!?」
「あ、ああ……まぁ、分かったよ」
マスクはカオスによって宇宙猫になりながらもアンドロメダを止めに行く
「ほら、ルーニャ、ミノルが困ってるよ」
「う゛わ゛〜ん゛や゛た゛ァァァ!」
「ああ、知能が下がっているね……」
「頼むアンドロメダを外に!」
「こっちを向けぇぇぇぇぇぇ!!」
「やめろって痛てぇよ!」
「病院では静かにしてくださぁぁぁぁぁぁい!」
そのカオスは看護師さんが鬼の形相で止めに来たことで終結を迎え、白い少女とアンドロメダの接近が禁止された……が、白い少女は聖遺物の姿である指輪になり俺が身につけているため、今後も犬猿の仲である2人の諍いは続きそうだ
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では、また次のお話で!
 




