134話~探索者~
こんばんは!
バラッパーです
今回も楽しんでいただければ幸いです
実side
Ex.スキルを発動させた後、実の意識は押し寄せる波に潰されかけていた
[お前は遺志に潰される]
「う…るせぇなぁ!押しつぶされそうなことくらい分るわボケ!」
煽るように囁いてくる[声]に悪態をつく
しかし、それも空元気のようだ
段々押し寄せてくる何かに負け始める実
背後にある壁との距離がだんだん近づいてくる
「あ…ああああ!負けるかぁ!」
[諦めろ…この遺志にお前如きが勝てるわけがない]
「勝てるわけがないだぁ!?おれはそういうのが一番嫌いなんだよ!」
だが、段々と押され、ついには壁に背がついてしまった
[諦めろ…もう無理だ]
[諦めろ」
[辞めてしまえ」
「お前なんかが」
「お前程度が」
「お前が…」「お前如き…」「あんたなんか…」「…の恥じめ!」
[声]はいつの間にか頭の中から周りから向けられる「声」に代わっていた
それは昔から突き付けられていた侮蔑の言葉
自身は愛を求めたはずなのに帰ってくるのはいつも罵倒だった
それは近頃向けられた悪意
嫉妬という悪意
彼ら彼女らの生活を守っているはずなのに自身にだけ向けられる悪意
それは必死に隠していた愛の枯渇した傷を容易に引き裂いた
何故自身はここまで追い詰められるのか?
何故自身だけここまで苦しんでいなければならないのか?
これは理不尽ではないか?
なら壊そう
全部壊せ…ミノル]
『全部壊してくれないか?実』
『アナタなら…全部壊してくれるよね?お願い…アタシをkーーーーてミノル』
何かがハマる音
[声]の囁いた最後の言葉
[全部壊す]
この言葉が何故か懐かしくて…
何故か腸が煮えくり返るほどにイラついた
「……な」
[諦めろ…全てを壊すために…もう体を託してしまえ]
「うるせえんだよ!」
[!?]
その瞬間、押し寄せてきていた遺志が急に飛び散り、霧散していった
[ばかな…遺志が?ありえない…]
「俺は…」
「俺は探索者だ…」
先ほどまで押しつぶされかけ、苦しそうだった顔は晴れやかに
そして前を向いていた
「全部壊しちまうなんて、もったいなだろ」
その顔は前を向き、不敵に微笑んでいた
「さぁ…探索しに行こうか」
暗く淀んでいた空は晴れ渡り、先ほどまで実を閉じ込めていた鉄骨などは前に進むための道となった
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目が覚める
体は軽く、気分が良い
顔に纏わりついている何かや体に刺さっているものを抜く
そして立ち上がり、前にいるアスモデウスを見る
[ばかな…ありえない…]
動揺している[声]に語り掛ける
(で?今ならあのバケモンにかてんのか?)
[……可能だ…あの化け物に限らず、この悲劇全てを食い止めることが可能だ]
「はッ…いいことじゃねぇか」
[もういい…行け…全てに引導を渡してやれ]
その言葉を聞き、一気に踏み出す
アスモデウスの首を掴み、壁に叩きつける
「さぁ!強くてNewGameだ!」
見て見て!なんか育成イベントバグって数値イカれたwwwwww
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田中実
力:AaX+1000
速:AaX+1000
守:AaX+1000
魔:AaX+1000
賢:CⅣ
スキル:アフロディーテの寵愛・魂の囁き(???)・万物に征する・万象の鏡
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