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凡夫よ昏き道を往け 旧題[平凡な探索者によるダンジョン探索]  作者: バラッパー
第一章EEI編

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132/136

132話〜さぁ、どうする?〜

こんばんは!

バラッパーです

今回も楽しんでいただければ幸いです

実side


[ん?感動で声も出ないか?]


[声]と同じ音で語りかけてくるガラクタ女

いつの間にか頭の近くまで来ており、恐らく見下ろしているんだろう

しかし、大きなお山のせいで顔が見えない


「…誰だお前…」


[忘れたのか?塔の下で起こった惨劇を。お前の人生を変わらせた化け物との決闘を。最強の共犯者との協力を]


ガラクタ女が言った言葉

その全てが聞き覚えがあった

もうはるか昔に思える出来事

文字通り人生を変えた1日

そして最後に言った共犯者

その言葉を使うのは人生で一度きりしかなかった


「お前、[万暦]か?」


[ようやく思い出したか愚かで鈍い我が共犯者…ミノルよ]


名前を口にした途端、頭の中で過去が駆け巡る

この憎たらしく遠回りな喋り方を自分は知っていた


「お前が[声]か?さっきから黙ってるしよ」


[………]


「おい答えろよ」


[さて…何故僭主がいるんだ?]


「………」


万暦は何も言わない

何事も無かったようにアスモデウスの方へと向く


[さて…ここに来たのは策があるからだが…お前は乗るか?]


「………」


[そんな目をしても言えないぞ。それは地震で気づかなければダメだ]


「はぁ…わかったよ…それで?策ってなんだ?」


[話す前にまず立ち上がれ。寝転んだままなど格好が悪い]


「いやさっきまで殺され…あ?立てる…」


先程まで感じていた倦怠感がなくなり、立ち上がる

いつの間にか体も完治していた


「どういうことだよ…」


[我は万物を操る概念…「森羅万象の概念」だぞ?生物の自己修復機能などいるだけで上昇させられるわ]


意味のわからない理論を語る万暦

しかし、実際に潰されて捻れていた腕が元通りになっているため、信じざるを得ない


[さて、ミノル…我が共犯者よ…あの者は脅威でもない。今、殺さなければいけない概念が再誕したらしい]


ガラクタが仮面のようになっており顔は見えないが、忌々しい表情をしていることが分かる声音で言う

そして、おもむろに実の右手を握る


[さて…また契約を結ぼうか]


万暦がそう言うと、昔感じた右腕の異物感が蘇る

前は痛みを伴っていた記憶があるが、今は無い

ただ染み渡るように安らかに

しかし、何かを包み込むように広がる感覚…何か危機感を感じる


[フ…フフフッ]


万暦が怪しげに微笑みかけてくる

その顔があまりにも怪しくて、寒気すら感じる


[我に委ねよ…お前は休むがいい…大丈夫だ…次に目を覚ましたらすべてが終わっているからな]


脳に刷り込まれるような感覚を受ける

体の力が緩んでいく

眠りに沈んでいく


[良い……お前は……べきだ…]


暗闇に呑み込まれる寸前なぜか[声]が響いた

____________________________________________

三人称side


それは急に起こった

万暦と融合しかけていた田中実

しかし、逆に万暦が悶え始めたのだ


[アッ!?ガアア!?何故!?何故こちらに来る!]


先ほどまで田中実を吞み込もうとしていた万暦が逆に田中実に吸い込まれていく


[あのアマ!?まさかまだしがみついているのか!?]


体がガラクタに変化していく万暦

藻掻いているがすぐに顔以外がガラクタになり、身動きが取れなくなる

ついには諦めたのか口角を少し歪める


[まぁ良い…また始まったんだ…今度こそは…だ]


ついには全身がガラクタになり、田中実に吸収される


[愚かな愚かな万暦…貴様では不可能なのだ…]


最後に[声]が響いた

読んで頂きありがとうございます

おい、アスモデウス…攻撃しろや

読んだ後に良かった点や気になる点を感想に書いたり、評価してくれると嬉しいです

では、また次のお話で!

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