114話~重い思い~
こんばんは!
バラッパーです
今回も楽しんでいただければ幸いです
ルーニャside
「ルーニャ、殺ろう。早く消そうあいつを」
「落ち着きなさいセイラ…冷静になりましょう」
先ほど闇顰が言った言葉に反応し、ハイライトの消えた目をしながら会話する
その光景は麗しい美女2人の会話のはずなのに背筋の凍るような空気だった
「た、隊長?教授?」
「どうしたのアラン?」
「どうしたんだい?」
「いや~その少し怖いっていうか…あの…その…」
いつもは快活なアランはオドオドし、上手く言葉を発せていなかった
それも無理はない
その目には一片の光も無く、あるのは淀んだ闇のみ
「ねぇ!貴方たち彼のこと知ってるの!?」
「ええ…それはもう…ね」
「もしかして貴方たちの仲間!?なら頂戴!」
少し距離が開いているからか能天気に宣う闇顰
その言葉を聞き、更に光のなくなる2人
だが忘れてはならない
ここにはまだ重い女たちがいるのだ
「ルーニャさん…今回ばかりは助太刀します」
「今回は面白くなさそうだね~」
後ろからチオリとルーラーが歩いてくる
ルーラーはまるで気にいったおもちゃを盗られた子供のような不機嫌を隠しもしないような顔を
チオリはルーニャ達と同じような光のない目をしていた
「おい!舞!敵増やしてんじゃねぇよ!」
「はぁ…彼が誰だか分かりませんが…あまり面倒ごとは増やさないで欲しいですよねぇ」
「う~ん…あの人たちも敵か~」
それに対し闇顰達は怯むことなく軽口を叩いている
「まぁ…やるべきことは1つさ」
そして聖雄が一歩前に出る
剣を鞘から抜き放ち、まるで勇者のような
「さぁみんな…来るわよ…」
ルーニャは剣を顔の前に構える
その姿はまるで騎士のようで
「EEI…君たちをここで倒す」
「政宗闘戦大学…アナタ達はここでおしまいよ…」
今、戦いが勃発しようとしていた
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猋side
「これは…不味い…」
本陣から少し離れた森の中
冠猋は四肢が捥がれ、血だらけになっていた
「くそ…まさかここまでとは…」
連絡はつながらない
恐らく上空に浮かぶ幾何学模様が通信を阻害しているのだろう
周りには姫、交差が倒れていた
体はズタズタになり、電子状になっていた
闘技祭で敗退した選手は保健室にワープさせられる
ワープ処理が行われている最中の仲間を見て、猋は唇を噛む
「あら、まだ息があったのね。貧相な体のくせして頑丈なのねぇ」
段々と足が近づいてくる
極端に短いハーフパンツを履き、民族風の制服を身に着けている女性だった
髪はピンク色であり、緩やかなウェーブがかかっている
「さて…このまま魔力を吸っても良いんだけど…」
「ンっ////」
臀部から伸びたナニかが猋の股に吸い付く
その瞬間、猋は艶めかしい声を漏らす
「う~ん…味の深みが足りないなぁ…」
「んぅ///…あっ//////…」
猋は自身の股に吸い付いたナニか…壺のようなものが付いた尻尾を剝がそうと藻掻く
しかし、藻掻くと吸い付きの強さが強くなる
その刺激に腰が浮き、頭に甘いしびれが走る
「ふぅ…あんまりねぇ」
「あ////////…おっ//////…」
尻尾が離れ、自由になる猋
しかし先ほどの快感に腰が抜け、立てもしなかった
「これで侵攻はしやすくなったわねぇ…」
彼女はフードを被る
そのままEEI領土の中心とは反対側…ヌン・キラ・トゥの陣地の方へと向かった
「悪魔と共にあり…この世が我らが家に成らんことを」
政宗闘戦大学とEEIが戦っている背後で一つの影が蠢いていた
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では、また次のお話で!




