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凡夫よ昏き道を往け 旧題[平凡な探索者によるダンジョン探索]  作者: バラッパー
第一章EEI編

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104/139

104話〜オクタヴィアス法理女学院〜

こんばんは!

バラッパーです

今回も楽しんでいただければ幸いです

実side


初めは赤原の攻撃だった


「貴女方がすべきは上告ではなく、控訴です!」


上段からの袈裟斬り

それを避ける穐村


「ははは。勉強になるね。さて…()()()()()


「んっ!?」


半身で避けた穐村がそう呟く

すると赤原は体を震わせ、硬直する

頭がグググッとブリキのように動き、穐村の方へと向く

穐村の目は愉悦に歪んでいた


「先輩!?クソっ…」


「ははは人間なら誰しもかかるよねぇ!?」


「ははは…言ったな?」


「ん?」


赤原の後ろにいた女生徒が俯きながら何かを呟いた

その声は小さいはずなのによく響く


「てめぇ展開早すぎんだよもう少しなんかだべったり殴り会えよ。なぁ?」


「何が言いたいんだい?」


「お前、今人間だったらって言ったよな?」


「ああ人間。特に異性になら特段効くはずだね」


穐村は実を見ながら答える

実はその視線に気づかない


「うちのよォ…最初の最初に学ぶことにこーいうのがあんだよォ…類推解釈の禁止っつってなァ」


「それが何だい?」


「私ら法理女学院生は全員法に護られてんだワ」


「うっ…」


女生徒の横で固まっていた赤原が動き出す


「人間みんなってよォ…類推解釈しすぎだろォ?」


「っは!?涙袋(なみた)!状況は!?」


「大丈夫です先輩」


「ありがとう…君の能力は言霊と魅了かい?穐村美姫さん?」


「ふぅん…やはり法は面倒くさいね」


「無回答は肯定とみなすぞ?」


「推定無罪なんじゃないかい?」


「痛いところを突くのが上手いようだね」


「貴女も普段はこっち側だろう?」


糸目と薄ら笑いの言葉の応酬

あまりにも胡散臭すぎる


「貴女と話すのは疲れるね…」


「お互い様さ」


互いに前に歩き出し、向かい合う


「なら…」


「もう…」


後ろでは互いのチームメンバーが飛び出す準備が終わっていた

そして、穐村と赤原が互いに走り出し、鍔迫り合いをする


「「後は力で決めよう!」」


その言葉と同時に互いのチームがいっせいに飛び出す

穐村班はそれぞれの戦闘スタイルを活かせるように、赤原班は360°見えるように動いた


「走入!荒らせ!」


「りょ、了解です!」


その瞬間、走入の姿が掻き消える

そのままつむじ風を巻き起こしながら赤原班に近づく


「全員!防御陣形!円型!」


「「「「「はい!」」」」」


それに対するは円形に張り巡らされたバリア


「魔術!いや、法術か!」


法術…オクタヴィアス法理女学院が独占している魔術とは違う術式体型のひとつ

その効果は主に強化・弱体化・付与・結界などの補助効果が多い

オクタヴィアス法理女学院は主に法術を教えているが、とは言っても火力が低い訳では無い

オクタウィアス法理女学院が日本屈指のマンモス校と言われる所以は他にある


「涙袋!火垂!法展開!」


「水法!討伐式!水遁の矢!」


「火法!殲滅式!劫火の波!」


オクタヴィアス法理女学院もう1つの強み…「法」

それはこの世の法則を支配する業

それを学院生は全員習得しているのだ

火・水・気・樹・地・氷…などの多岐にわたる分類があり、その数約10億以上だとも言われており対策不可能な業と考えられている


「降矢!」


「はいよ!」


放たれた水の矢と火の波を降矢が大剣を振るうことで退ける


「チッ…あれがユニークスキル「護りし者(ガーディアン)」ですか…どんな戦闘動作にも無敵判定が乗る…厄介ですね…」


涙袋が飛んでくる斬撃を避けながら愚痴る

その後ろに現れるは走入


「ゆ、ゆ、油断大敵です!」


後ろから頭目掛けて足を振るう

ユニークスキルによって鍛えられた足から放たれる蹴りはソニックブームを生む

しかし、それを防ぐ者がいた


「ありがとうございます!神名先輩!」


「おうよ!」


神名と呼ばれた女学生は大きな盾を構え、蹴りを受け止めていた

そして盾からなにか手のようなものが現れ、走入の足を掴む


「き、気持ち悪っ!?」


「そ〜らよっと!」


その手は走入を振り回し、そのまま降矢のいる方へと投げる


「きゃああああああああああ!?」


「ふん…」


「えっ?」


降矢はそれを受け止めるではなく避けた


「この薄情者ぉー!?」


そのまま後ろへ

しかし、そこにちょうどいた実によって受け止められる


「大丈夫か!?」


「う、うわぁーーーーーん!実さーん!やっぱり私の安寧は実さんしかいないんだぁ!!!」


「ちょっ!?」


お姫様抱っこのような形になる2人

走入が実に抱きつき、顔を抱き寄せる

推定E以上はあるブツが顔に直に当たる

まだ高校から上がったばかりの男子にそれは刺激が強かった

慌てふためく実に新しい影が飛んでくる


「あ〜♡助けて実くん♡」


わざと飛ばされた穐村

実はそれをスルー


「え?」


そうスルーである

受け止められなっかた穐村はそのまま森の奥にへと消えていく


「は?」


それを見て固まる赤原


「まぁ、妥当な判断だ」


それを見た降矢はニヤッと笑う


「な、仲間じゃないのか?」


「仲間だよだから構い方も心得てんだよ。まぁ、実は即興なのに上手くやってるよ」


赤原の疑問に間髪入れず降矢が答える

その答えに唖然とする赤原

そしてわなわなと震えたかと思うと顔を上げ、鬼のような形相で叫んだ


「やはり貴様らは悪だ!」


「「「「え…」」」」


「特に貴様!田中実!」


「え俺?」


「やはり底なしの邪悪!ここで仕留め、法理女学院で矯正してくれるわ!」


「ええええ……」


「さぁ、そこに直れ!ここで完膚なきまでに叩きのめし、最初の祝砲を上げてくれるわ!」

読んで頂きありがとうございます

読んだ後に良かった点や気になる点を感想に書いたり、評価してくれると嬉しいです

では、また次のお話で!

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