誰かそこにいるんですか?
これは、今まで生きてきて俺が体験したことです。実体験なのでオチもなにもないことを了承してください。
子供の頃からおそらく誰もが通る道だと思います。俺自身もそのうちのひとり。夏にやる心霊番組はかかさず見て、怖い話やマンガを読みアニメを見て育ちました。図書館で本を借り読みふけりときには、その本を近くに置いておきたくないほど怖いものもありました。
それから今では、ジャンル問わず読書を続けています。映画も見るけどホラーだけは好みません。友人に誘われたり、レビューが良かったりしたのを見たりしましたがやはり、俺には合わないのだと思います。それは、どうしてもシュールで創られた恐怖だからだと思います。机の下に女性がいたり、布団の中に子供がいたり。
その非日常に人は恐怖してしまう。いないはずものものがそこにいる。それが簡単に体験できるのだからこそ好まれ廃退しないのだと思いますが。
いつの頃からそれたちが視えていたのか覚えていません。
それは、人のようなものだったり黒い塊だったりしていました。
例えば、歩いていて急に黒い塊が現れ足を止める。だけど、そこにはなにもいない。なんてことはざらにありました。
眼の病気かと思って本などで調べてみましたが、黒い塊はずっとあるわけではないので病気ではないことは明らかだと思います。錯覚、気のせいと言われればそれまでかもしれません。
学生時代に放課後、物理室で友人ふたりと文化祭に有志でなにかやろうかと話しているうちに何故か怪談話になり、話していると急にバンと叩く音が聴こえました。その教室は壁にはすりガラスがはめられていてにその叩く音が聴こえたのでしょう。俺たちはお互いに顔を見合わせたあとすぐに廊下に出てみると人影はなく、シンと静まり返っていました。だけど、よく考えてみると壁を叩いたり殴ったりすることはあっても窓ガラスを叩いたりするでしょうか?割れてしまうリスクを考えるとそれはありえないと思います。
結局それは、卒業し数年経った今もわからずじまいです。
こんなこともありました。
仕事帰りにイヤホンで音楽を聴きながら歩いていると耳元で子供の笑い声が、聴こえてきました。周りには俺の他に子どもはおろか人はいませんでしました。そのときはあまり気にしていなかったのですが、その場所は過去に飛び込みが頻発していた踏切の近くだったことにあとから気が付きました。
果たしてそのこととあの声は関係しているのでしょうか?
これは、今のような梅雨の時期だったと記憶しています。
傘をさして家へと帰っていると知らない男の人に顔をのぞき込まれました。
その人は傘をさしていませんでした。確かに激しい雨ではなかったので傘をさしていないことも考えられますが、その人は胸から下がありませんでした。なぜ分かったのかというと後ろにある植木が見えたからです。
その人の顔は数年経った今でも、鮮明に思い出せるのにその人がどんな服を着ていたのか思い出せません。
正直、ここに書くことをためらいはありました。
そして、失礼ながら変な人にのぞき込まれたと思いながら足早に帰っていてふと横を見ると生け垣で俺の間には、人が歩けるような隙間はなかったことに気が付きました。
そして、これは現在進行系のできごとなのですが、飲み物を飲むとき必ずといっていいほどあとひとくちというところで残してしまいます。のどが渇いている渇いていない関わらず。なにか原因かあるのかと調べその事実を知ったときしばらく固まってしまいました。