ダイアル公爵令嬢はロリコン国王の妃になりました
既に完結した連載小説『ダイアル公爵令嬢はド変態達に好かれてる』の後日談を投稿します。
是非読んで下さい。
「王家主宰の夜会で正式に婚約を発表するのですか。今更ではありませんか」
「成婚まで一年を切ったので、そろそろ夜会で正式に発表するとの陛下からの指示だ」
「・・・・分かりました」
父から呼び出されたので、急いで実家に帰ったら、正式に婚約を発表するので、王家主宰の夜会に出席するように言われました。
今更かと呆れましたが、陛下からの支持なので、仕方なく承諾しました。
「陛下の瞳と同じ色のドレス」
陛下から夜会の為にドレスが贈られてきたのですが、陛下の瞳と同じ色のドレスでした。
全ての外堀が完全に埋め尽くされてしまい、いよいよ逃げ道が無くなりました。
もう王妃になる覚悟を決めるべきでしょうか。
「ダイアル嬢、とても綺麗だぞ」
「ありがとうございます」
私は陛下から贈られたドレスを着て、王宮の控え室で夜会が始まるまで待機していると、陛下が迎えに来て、そのまま夜会に向かった。
「皆の者、彼女が私の婚約者であり、やがて王妃となるカシワ公爵家令嬢ダイアル嬢だ」
「カシワ公爵家のダイアル・カシワです。皆様、宜しくお願い致します」
「「「「「・・・・」」」」」
周囲から様々な視線を浴びせられた。
「ダイアル嬢、余と踊ってくれ」
「はい、喜んで」
私は陛下とファーストダンスを踊った。
「次もこのまま踊ってくれ」
「・・・・はい」
「次もだ」
「・・・・・・はい」
結局は三度も連続して、踊ってしまった。
不思議ですが、陛下と踊るのは、とても楽しかったです。
「「「「「・・・・・・」」」」」
その後は侮辱の視線、悪意の視線、嫉妬の視線などが強くなり、逃げ出したくなったのですが、夜会が終了するまで、何とか耐え抜きました。
「ダイアル嬢、今夜は本当にすまなかった。疲れただろう。顔が真っ青になっておるから、何処かで休憩するか」
「お気遣いありがとうございます。緊張しただけですから、大丈夫です」
優しく気遣う陛下に胸がドキドキしてしまい、私は陛下が好きになっていたのだと、初めて気が付きました。
そして王妃になる覚悟を決めました。
この夜は生涯忘れられない思い出になりました。
「ダイアル嬢、誕生日おめでとう。これを受け取ってくれ」
「開けてみても、構いませんか」
「勿論だ」
中身は大粒の真珠のネックレスだった。
「陛下、素敵な贈り物を頂きまして、ありがとうございます」
「喜んでくれて、何よりだ」
陛下から誕生日に素敵な贈り物を頂いた。
「今年は既製品の香水です」
「ダイアル様を再現したぬいぐるみです」
「ダイアル様を描いた絵です」
「新作のケーキです」
「ありがとうございます」
今年はまともな贈り物ばかりでした。
今までまともな贈り物をされた事がないので、とても嬉しいです。
その後何度も夜会に出席して、陛下と楽しく踊る度に陛下への恋心と王妃になる決意が強くなりました。
「お姉様、カグヤ様、御卒業おめでとうございます」
「ダイアルお姉様、カグヤお姉様、御卒業おめでとうございます」
「「ダイアル様、カグヤ先輩、御卒業おめでとうございます」」
「「ありがとうございます」」
遂に卒業の日を迎えて、皆から見送られて、私とカグヤの学園生活は終了しました。
そして成婚の日が直ぐ目前になりました。
私は王妃になる事を完全に受け入れましたので、躊躇いも、不安も、苦悩さえもありません。
後は一心不乱に前へと進むだけです。
そして遂に成婚の日を迎えました。
「ダイアル、おめでとう」
「ダイアル、おめでとう。とても綺麗よ」
「ダイアル様、おめでとうございます」
「お姉様、おめでとうございます」
「ダイアルお姉様、おめでとうございまそす」
「お父様、お母様、カグヤ様、ユリカ様、ナメカ様、ありがとうございます」
両親とカグヤ達に祝福の言葉を掛けられて、とても嬉しくなりました。
「ダイアル嬢、とても綺麗だ」
「陛下、ありがとうございます」
陛下が迎えに来られて、直ぐに成婚式場に向かい、陛下と共に入場した。
「・・・・」
祝福の視線、憎悪の視線、嫉妬の視線、様々な視線を浴びせられても、私は平然としていた。
この一年間に出席した夜会などで鍛えられたのだ。
「父上、義母上、おめでとうございます」
ハオウ王太子殿下からも祝福の言葉を掛けられのだが、義母上と呼ばれてしまい、とても恥ずかしくなり、赤面してしまいました。
「ジゼル殿下をお見掛けしませんが、どうなされたのですか」
「・・・・ジゼルは招待しておらん」
陛下にジゼル殿下の事をお尋ねしたら、苦々しい表情で、招待していないと返答されました。
「イマル国王陛下、ダイアル王妃殿下、おめでとうございます」
「おめでとうございます」
「ライカ皇女、ライドル皇子、ありがとう」
「ライカ皇女、ライドル皇子、ありがとうございます」
ライカ皇女とライドル皇子からも祝福の言葉を掛けられたが、エムル達と疎遠になった原因の一端がコイツらにあるので、複雑な気分だ。
コイツらは留年したので、まだこの国に留まっている。
わざと留年したのだと、私は睨んでいる。
その理由は留学の目的が未だに不明だからだ。
王妃直属の影の者にコイツらの監視をさせようと思う。
「私、王妃になったのよね」
成婚式が終了して、ようやく王妃になったのを実感した。
「「「「「王妃殿下、お疲れ様でした」」」」」
「カグヤ様、ユリカ様、ナメカ様、ネアンナ様、ショコラ様、ありがとうございます」
「王妃殿下、私達侍女に敬語は不要でございます」
カグヤ達から労いの言葉を掛けられて、お礼を述べたら、早速カグヤからダメ出しをされた。
カグヤは正式に専属侍女兼側近となり、ユリカは正式に専属侍女兼側近候補になり、ナメカは正式に専属侍女兼護衛候補になり、ネアンナとショコラは正式に専属侍女候補になった。
そして候補達は以前の私達と同様にエスリ講師の特別授業を受ける事になった。
ちなみにフトテルも王宮料理人になった。
「ダイアル、優しくするから、そんなに怯えないで欲しい」
「申し訳ございません。陛下が年齢の割には激しいらしいとお聞きしていたので、少し不安になっておりました」
私が初夜に怯えているのを気遣い、優しくすると言ってもらえたのが、とても嬉しくて、つい口を滑られてしまった。
「誰から聞いたのだ。余計の事を吹き込みおって、不敬罪で処罰してくれる」
「・・・・ハオウ王太子殿下です」
「・・・・アイツか。明日にでも呼び出して、叱責してくれる」
誰から聞いたと問い詰められて、ハオウ王太子殿下だと、正直に白状しましたら、苦々しい表情をされましたが、処罰はなられないようなので、安心しました。
「・・・・もうお赦し下さい」
「・・・・駄目だ。一年以上我慢していたのだ。もう止まらない」
陛下はハオウ王太子殿下が言われた通り、とても激しくて、私は処女なのに何度もイカされてしまいました。
優しくすると言っていたのに、嘘つき、ロリコン、絶倫王。
仕返しに王宮内にロリコン絶倫王という二つ名を広めてやると、心に誓いました。
「初夜はどうでしたか。陛下はとても激しいらしいとハオウ王太子殿下からお聞きしましたので、とても気になります」
「・・・・誰にも話さないと誓うなら、教えてあげるわよ」
カグヤが初夜の感想を聞いてきたので、教える事にした。
「誓います。誓いますから、教えて下さい」
「ハオウ王太子殿下の言う通り、とても激しかったわよ。何度もイカされて、壊れるかと思ったくらいよ。あれは正にロリコン絶倫王ね」
「・・・・それは御愁傷様でした」
どうやらドン引きしたみたい。
「陛下って、とても激しいらしいわよ」
「何度もイカされて、壊れる寸前だったらしいわよ」
「王妃殿下が正にロリコン絶倫王だと言われたそうよ」
数日後には陛下がロリコン絶倫王だという噂が王宮中に流れていました。
カグヤが黙っていない事は分かっていましたので、全て計画通りにいきました。
「誰がロリコン絶倫王だ」
陛下から猛烈に叱責されましたが、少しは溜飲が下がりました。
しかしその夜は初夜以上に激しくイカされてしまいました。
「・・・・懐妊しました」
「本当か?良くやった」
懐妊を陛下に伝えたら、とても喜んでくれました。
ダイアルの王宮生活はこれからも益々賑やかに続きます。