5 【魔術力測定】
中に入るとマリルがいた。
「あ、ゼイン。なんで此処に?」
「さあな。大方次の検査だろうが」
――しばらくして、部屋にいる白猫の従霊が言葉を発した。
『ただ今より、魔術力判定を行います。部屋にいるペアは推薦者と追加受験者となっています。一般受験者の場合は自動的にペアが組まれております』
なるほど。だからマリルがいるのか。
それより一般受験というものがあったのか。そういう点では普通の魔術学校とは変わらないな。
『最初に、この放送の終了後に現れる水晶に触れて魔力量を測定して下さい。それでは、開始します』
すると、マリルと僕の間に水晶が現れた。ただの水晶ではなく、幾つかの魔石と水晶を融合させた、特別な水晶のようだ。
「私から測るね」
僕は「どうぞ」と、水晶から一歩離れた。
マリルは軽く水晶に触れる。
しばらく水晶は光り続けた。測定中だろう。これなら、おばさんの鑑定の方が早いぞ。
光が収まり、水晶がぼやける。
『506200』
無駄にでかい魔力量だ。化け物か。
マリルは僕思っていたより内に力を秘めているようだ僕でもわかる。
「じゃあ、次はゼインだね。ファイト!」
ファイトも何も力んだところで何も変わらないような気がするが……。まあ、マリルに見られても恥ずかしくない数値を出したいところだな。
僕もマリル同様、水晶に触れる。
先程のように水晶が光り始める。光の輝き具合がマリルの時より多くないか?――いや、緊張のし過ぎで目が錯覚を起こしているんだ。
水晶がカタカタと震えだす。マリルの時とは様子が違う。
しかもなんか亀裂が入り始めている。
——まずい!!
パリンと音を立てて水晶が割れた。――というか、粉々になった。
白猫が言葉を発し始める。
『追加受験者ゼイン・ヴィシュレイトの水晶が割れた?!おかしい!そんなわけ――』
『お前も白猫を通して見ただろう?!これはやはりあの時と――』
『――んなわけないだろう!』
間違えて同調魔術を発動させたのか。会話が全て筒抜けだぞ……。
「なんかすごいことになっちゃったね。ゼインて何者……?」
それは僕が聞きたい。
そうしていると白猫が口を開く。
『推薦者マリル・フィエスナー及び追加受験者ゼイン・ヴィシュレイト。破損の原因は急ぎ調べているが、ゼイン君の魔力量が原因ならば特例の事態だ。君達には次の扉に入り、予定通り実技試験に移ってくれ。魔術技能測定を行う。以上だ』
ゼインて何者——!?(by,マリル)




