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なぜか、美少女( ※ 男)になってた 03



「ミ、ミナトさん!? この方が男って、どういうことですか!?」


 ヒノが困惑した様子でミナトに問いかける。


「えっ、あっ、な、なんでもないの! も、問題ナシよ! 武器は持ってなかったわ!」


「い、いきなり問題無しと言われても意味が分かりません!」


 僕のアレを握ってしまったせいだろう、ミナトは顔を真っ赤にして、とても慌てている。


 かくいう僕も、こんな状況で冷静になれる訳がない。


 まだ彼女すら出来たことないというのに、見知らぬ少女に大事な部分を触られてしまうとは・・・。



「僕、もうお嫁にいけない・・・」


「ミナトさん!!! 貴女は一体、何をしたのですか!!!」


「な、何もしてない! 何もしてないわよ!!!」




 その時。


 近くで、ドン、と何かが爆発した様な音が響いた。


「ッ・・・!? 今のは・・・!?」


 それも一回ではない。


 銃でも乱射しているかの様に、何度も爆発音が鳴り響く。


 そしてそれに混ざって、低い唸り声の様な音が部屋を振るわせる。 

 


「部屋の外で何かあった様です・・・!」


「わかってるわ!」


 二人の表情が、緊張感のあるものに切り替わる。



「ちょっとアンタ、早く服を着なさい」


 脱げと命令したかと思ったら今度は早く着ろって、なんと理不尽な・・・。


 そう思いながら服を着ると、突然ミナトが僕の両手を握り締めた。



「ひっ!? な、な、何!?」


 生まれてこの方女性とまともに接した事がないせいで、思わず声が裏返ってしまった。 


 手を握られた事と、童貞臭い反応をしてしまったせいで、二重に恥ずかしい。


 しかしミナトの表情は厳しく、とてもラブコメチックな展開を期待出来る様子ではなかった。


 

「えっ・・・こ、これは?」


 そして、僕の両手には・・・手錠がかけられていた。


「私は、まだアンタを安全だと認めた訳じゃない。放っておいたら何か悪事を働くかもしれないでしょ。このまま一緒に連れて行くわ」


「えぇ!? 待って、僕本当に何もしません・・・!」



「それを判断するのは私たちよ。さぁ進んで」


 ミナトに首の後ろを捕まれ、強引に歩かされる。 


「は、はい・・・」


 抵抗しても無駄だと思われるので、仕方なく彼女の言いなりに。


「全く、ミナトさんは乱暴ですね」


 ヒノが片手に剣を構えながらドアを開き、僕もミナトに押されながらそれに続く。


  

 すると、とんでもない光景が目に入った。



「くっ、まさか。もうこんな・・・!」


     

 部屋の外は大きなホールとなっていた。


 そしてその床には、鎧に身を包んだ兵士達が、血を流して倒れている。   

  


 それも一人ではない。


 何人もの兵士達が、ピクリとも動かずに倒れている。


 そして、その中心には、黒いコートに身を包んだ、色気のある女性が立っていた。


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