実験の犠牲になってもらいます 03
「あ、あの・・・」
ヒノが冷めた目線で、じっと僕を見る。
見ると言うより、見下している様に見える。
恐らく、ミナトのスカートを捲ってパンツをガン見している僕を、最低な人間だと見下しているに違いない。
そういえば、ヒノは魔法の扱いが得意だった。
彼女の得意魔法は、相手の魔法を掴んで炎に変換できる、なんかヤバそうな魔法だったじゃないか。
「え、エルカさん。もしかして、ヒノさんには、僕の魅了魔法が効かないのでは?」
ここは、専門家であるエルカ・エルシャルサードさんに意見を聞くべきだろう。
「いや。ヒノは・・・嫉妬してるだけだよ」
「なるほど、自分も構ってほしいってことですね?」
「違います」
ヒノにハッキリと否定されてしまった。
少し怖い。
「ですが、私はミナトさんとは違い、余計な意地は張りませんので正直に言いますよ。
私は莉灰さんの事が好きです。
出会って間もない私達を、魔物から助けてくれようとしてくれましたし、私達が戦える状態ではないと判断すれば、自ら敵の前に立つ。
素晴らしい人間ではありませんか。好きになって当然です」
「あ、ありがとうございます・・・」
真面目に褒められてしまったせいで、逆に僕の方が恥ずかしくなってきた。
「ねぇ、アンタたちさ、そんなの良いから、早くヒノのスカートも捲りなさいよ!? 私だけ恥ずかしい思いして終わりとか絶対許さないわよ!?」
と、ミナトが割り込んできた。
「それなら、私は構いませんよ。どうぞスカートを捲ってください」
すると逆に、ヒノさんの方から僕に近付き、捲ってくださいと言わんばかりにスカートをひらひらさせる。
「・・・それじゃあ捲らせていただきます」
僕としては、スカートを捲るのならいくらでもかかってこいという気持ちなので、遠慮なくパンツを見せてもらいましょうか。
ヒノのスカートの裾をつまんで、すっと捲る。
「お・・・」
僕の目の前に、真っ白なパンツが現れた。
「白・・・!」
「・・・はい。白ですが」
「もっと大人っぽい下着かと思ってたけど・・・意外です」
「一応、ミナトさんと同年齢ですから。ミナトさんが子供っぽいので、年上に見られますがね」
「何よ!? 馬鹿にしてんの!?」
ミナトが、縄張りを守る動物の様にヒノを威嚇していた。
「でも、さっきも言ったけど、僕としてはやっぱりパンツといえばこれだよ。
大人っぽいパンツより、こういうシンプルで可愛いパンツが良いんだよ!」
折角なので、横からの見るパンツも、後ろから見るパンツもしっかり確認する。
「そ、そうですか・・・それはよかったです」
少し恥ずかしそうな反応を見せるヒノ。
「あら? ヒノってば何か顔赤くなってきたわね? 可愛いじゃない。
さすがのヒノも、こんなにおパンツじっくり見られたら恥ずかしいのかしら?」
それをチャンスとばかりに、ミナトが挑発する。
「・・・ミナトさん、何か勘違いしていませんか? あくまでも、魅了魔法は莉灰さんの力です。ミナトさんには魅了されていませんよ」
そういえば、その通りだ。
あくまでも「僕」が、何をしても大丈夫なワケだ。
「つまり私も、莉灰さんの事は許せても、ミナトさんの事も許すとは・・・限りませんよ」
ヒノが剣を抜く。
「な、なによ! やるっていうの!? だったら受けて立つわよ!?」
それに対抗して、ミナトも剣を抜く。
一触即発である。
「ふ、二人とも・・・!」
あぁ、どうしよう。
このままじゃ・・・。
「二人ともっ!!! 今、パンツ見てるので、止めてください!!!」
パンツが見えないだろうがい。
「えっ!? そこなのかい!」
エルカ・エルシャルサードさんがツッコミを入れてきた。
いや、重要でしょ、パンツ。
重要だよね?




