キャラクターメイキング
半透明で全裸な僕をまじまじと見ていると
『キャラクターメイキングを開始します』
種族を選択してください。
と言った文字が表示されている。
VRとか出てきた時にはこんな感じになるんだろうな。でもこれは現実、自分自身を作れる。ゲームの主人公のように
これは興奮が抑えられるわけがない。
“種族の選択 ”の項目に手を置くように触る。
その瞬間半透明だったウィンドウが白色に変わり、格闘ゲームのキャラクター選択画面のように沢山の種族が並んでいる。
ヒューマン、エルフ、バンパイア、ゴブリン、ハイヒューマン、オーガ、人魚、龍人・・・
主立っているのはこんな所かな?
蟲人とか、見た目が気持ち悪い系のはけっこういるんだけどそういうのは選択からはずしておこう。
僕は左右に手を動かして種族を確認する。
「こんなにも種族が沢山ある世界なのか、これは自由過ぎて悩むな」
試しにヒューマンを選んでみる、そこに詳細と表示されたのがそこを選択
種族:ヒューマン
平均寿命:50
特性:無限の成長
※主に人族と呼ばれ住んでいる地域が多く最も人数が多いと言われている種族。
活動範囲が広く大陸で繁栄しているが未だに開拓していない地域も多い。王政や、奴隷制を中心としてる。
他にヒューマンの強みといえばその万能性が言えるであろう。どんな職業にもなることができ、努力次第でランクアップしていける。
まさに無限の可能性である
説明を読むに剣と魔法のファンタジーらしく、時代的には中世近いのだろう。
でもせっかく沢山あるのだからほかのも見てみよう。
次はエルフの詳細っと
種族:エルフ
平均寿命:200
特性:精霊魔法
※主に森の奥地に生息している種族。森を守ることを生業とし、森に近づく他の種族に対しては容赦をすることは無い。
人族に“亜人 ”と呼ばれる種族であり、見つかれば奴隷落ちすることはさけられないだろう。
エルフの強みはなんと言っても精霊魔法である。
精霊のいる地域に限るが1発で戦況をかえることができるほどの威力を持つ
て、エルフでさえ蔑まれるのか。てことは迂闊に種族を選べないな。
おっハイヒューマンなんてあるし、これなんていいんじゃないか
種族:ハイヒューマン
平均寿命:110
特性:無限の成長
※ごく稀に生まれる人族を超えた種族
筋力、魔力、速さ全てにおいてヒューマンを凌駕する。また容姿においてもヒューマンよりも圧倒的に優れている。下級職をとびこして中級職につくことができ早い段階で強くなれる。
ハイヒューマンに生まれただけで子爵になれるぐらい人族の中では上位の存在として知られている。
強みはステータスの高さと職業の自由度である。
これはハイヒューマンで決まりだろう。
そして僕は決定ボタンを押した。
ピロリンという軽快な音と共に僕のアバターが変化していく。
それに伴い僕の身体に激通が走る。細胞の一つ一つが拒否しているような痛みだ。あまりの痛さに僕は気を失ってしまった。