ぷろろーぐ
こういうジャンル探してみたけど見つからなかったので書いてみることにしました。
目を開けると僕は白と黒だけの空間にいた。
足元からどこまでも続いて見える白い床。
そしてそこにポツンと存在する黒い大理石の様なテーブル。
立っているはずなのに、浮いている感覚がリアルを感じさせた。
僕は光に導かれる蛾のようにふらふらとテーブルに近づいた。
思えば僕を蛾と例えたのは言い得て妙だと思う。
中学3年にもなり、未だに独り部屋に引きこもっているからだ。
明日も母さんに
「タク、まだ出てこないの?」
と、言われ続ける毎日が繰り返されるのだろう。こんな生活が始まったのは中学2年の時からだ。
当時、僕は中二病を患っていたこともあり口が悪かった。口を開けば
「うるせー、ぶす」「頭がファッキンじゃん」と悪口ばかりを言っていた。僕がクラスから孤立するのは当たり前だろう。皆が仲良くしてる中、僕はたった独り
そんな学校生活に耐えられなくて僕は部屋に引きこもった。
「後悔をしているか?」と聞かれたら僕はしている。
何度もやり直したいと願った。それが、叶うことはないと分かっていてもだ。
でも神様は僕にもう1度チャンスをくれるのだろう。
僕が引きこもっていた1年間、ゲームやマンガそしてラノベを読むことに時間を浪費していた。そんな僕だから分かるのだ。
これはテンプレ、異世界転生または転移なのだと。
僕は興奮を抑えテーブルにそっと触れた。