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超短編2

おまじない。

作者: しおん

 

 明かり一つの仄暗いバス停に落ちる影はぽつり一つ。夜に紛れてしまわないように、その影は自分の居場所をそこにつくる。どこかの誰かが口ずさんでいた鼻唄を真似て、自分とその回りを即席の音でうめるのだ。

 それが僕の、夜が怖いことを誤魔化すおまじない。


 夜は怖いものだ。そう教えてくれたのは今は亡き祖母で幼い頃に刷り込まれたそれはいまだに僕を縛り付けている。また、その夜を通して僕は暗闇も恐れる人間になってしまった。日中であろうとも、光のない場所は僕にとっては夜そのもの。慣れた場所すらも畏怖する対象となるのだ。


 情けないなとバカにされたことはないとは言えない。でも、日常的にそんな事態に陥ることは限られていて、自らそれを回避しようと努力すればなんてないことである。それに冒頭のように、僕にはおまじないがある。


 自己暗示のようなそれは他人に胸を張って言えるものではないけれど、別に恥じるものでもないだろう。


 こんなおまじない。

 貴方に効き目があるかはわからないけど、必要だと思うなら試してみてはどうだろう。


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