お頑張り。
短編です
学生の頃、友人と話す内容はほとんどが、色恋にかかわるものだった。
小学生の頃は、○○君格好いいよね~好き~。なんて結構軽いものが多かったけど、高校生ともなれば、その内容は濃くなっていく。
隣のクラスの△△さんは入学してからすでに3人と付き合っては別れているとか、野球部のエースと、クラスのマドンナが付き合ったとか。そんな話で私の周囲は持ちきりだった。
「いいなぁ、みんな誰かと付き合ってて」
放課後の教室、みんなが部活に行ったり帰宅してしまって、ほとんど誰もいない寂しい空間に、黄昏れる私。小・中学生共に浮ついた話のなかった私は、高校に入っても、男子と何か関係が発展することは無く、寂しい人生を送っていた。
「まぁ入学してすぐって、みんな浮足立ってるからなぁ」
私のつぶやきに反応したのは、幼馴染だ。今となっては腐れ縁とも言うくらいの。
「でもさ~、もう入学式から3か月だよ!?女子同士でもグループで来ちゃってて、あんま入りにくいしさぁ・・・あんたと話してるのが一番楽だわぁ」
お察しの通り、私はこいつが好き、なんだと思う。幼稚園の頃から家が隣で、ずっと一緒に成長したせいか、もはや兄弟みたいな関係性になってるんだけど、どうしてもこいつの事が気になって仕方がない。
今まで彼氏ができなかったのは、正直、こいつのせいでもあると思うんだよね。こいつも私と一緒で部活に入らずに、ふらふらしてるから、登下校は必然的に一緒になる。
こいつがずっと私の周囲にいるせいで、中学生の頃は、夫婦とか揶揄われて、ソレを否定しているうちに、なんだか気になってしまって、でももう気持ちを伝えるような状態じゃなくなって・・・。
でもわかってるんだ、こいつ、私に気がないってことくらい。私だって何もアプローチしなかったわけじゃない。バレンタインとか、クリスマスとか、イベント事で色んなものを渡した。明言は避けたけど、察しが良ければ伝わるはずだと思ってた。
察しの悪い男だった。くそ~、なんで私こんなやつ好きなんだろう・・・。
「でもさ、案外近くにいるんじゃねぇの?」
「何が?」
「お前の事好きな奴」
目が合った・・・。あら、なんか妙に真剣な顔。・・・・なんて、もう騙されない。私にはわかる。これはただの慰めだってこと。何年お前と一緒にいると思ってんだよ。
「・・・いるのかねぇ?そんな人」
「・・・灯台下暗しって言うし・・・」
「そうだねぇ~・・・」
私はあんたが告ってさえくれればそれでいいんだけどなぁ・・・なんて、言えないよなぁ・・・。
いっそのこと伝える?いやいや、その気がない相手から、告白されても嫌なだけだよねぇ。
「結構、近くに、いるもんだよ?多分」
「・・・多分じゃぁねぇ・・・」
はぁ~、多分じゃダメなのよ、多分じゃ。はぁぁ・・・こいつ以上に好きになれる人、現れるのかなぁ・・・・。
——灯台下暗しって、ね。——
周りをよく、観察してみよう!




