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【何も考えてない人】3話
「考える、というのを必要としてないんですよ。僕らは。」
「と言うと?」
「情報は常にインプットされますし、適した言葉というのはそのまま口に出せば、”考える”の動作をせずに行動に移せます。」
「なら別に仕事の意見は出せるだろうし、会話くらい出来るだろうに何でしないんだよ。」
俺は呆れながらそう言うと、後輩はすぐに応える。
「必要としてないので。」
ダメだこりゃ。
「そんなんじゃ人間の世界でやってけないぞ。
流石に溶け込む努力はしなきゃ。」
そう言うと後輩が一瞬止まった。
お、やっと考える事をしたのかって思ったが、
「すみません。
通信が入ったので1度宇宙に戻ります。
当初の目的は達成したので。
人間の先輩、ありがとうございました。」
そう言い、俺の返答も待たずに部屋を出て行ってしまった。
慌てて追いかけたけど後輩はもう居なかった。




