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【何も考えてない人】2話
あの時も、失敗を咎められて上司が叱ったけど、何も言わずにただ上司を見つめているだけだった。
「何とか言ったらどうなんだ!」
「何も言う事が無いので言えません。」
って言い放って更に上司の怒りを逆撫でしてた。
表情も一切変えずに、淡々と。
そんな事が頻繁に起きるものだから、他のメンバーも後輩とは距離を置いていた。
俺は一応教育係に認定されちまってるから、
仕方なく話を聞くためにさっきの会話をしてたんだけど、なかなか考えてる事が分からず困っていた。
…が、今日は違った。
「……実は僕、宇宙人なんですよ。」
表情は至って普通。
眉ひとつ変えずに言い放った後輩に、俺は一瞬思考が止まった。
「宇宙人なので考えるって動作は設定されてないんですよ。」
「…いやいや。宇宙人でも何かしら考えはするだろ。」
やっと後輩が”考えた”面白いジョークを聴けた。
そう認識した俺はそれに乗っかった。




