閑話 少女の行き先
幼い頃から、私は王になるために様々な教育をされた。
座学はもちろん、剣術やら、馬術、弓術に魔術まで本当に様々なことを習った。
新しいことを学ぶのは、とても新鮮で楽しかったし、国の為国民の為に将来役に立つと思い必死で学んだ。
―けれど、そんなことに意味はなかった。
信じていたのに、必死で尽くしたのに、努力したのに、恨みつらみを吐けば、きっと私は数万数千数百もの言葉を紡ぐことができるだろう。
それほどまでに、私は心底嫌気が差した。
嫌悪を抱いた。
この失望を、絶望を誰かに知ってほしいと望んでしまった。
きっとその具現化が、罪の茨なのだろう。
沢山の人々を殺した。
被害者面をして、何百人も穿ち、何万という人を私の判断によって焼いた。
何とも相応しい最後なのだろう。
何とも惨めな最後なのだろう。
後世で、きっと私を封じた勇者は英雄と呼ばれ、
私は勇者に討ち果たされた忌むべき怪物であると、名を刻むことになるんだろう。
けれど、後悔はない。
私が成したことは、全て後の世に繋がるはずのことだから。
しかし、
もし、
願わくば、私の行いの最後まで行き着いた人がいるならば、私を嫌悪しないで欲しい…
セレナのしたことを否定しないでほしい。
☓☓☓☓☓☓☓だけは、絶対に信用しないで…。