第八話 ミオ・アーノ
俺は地下で謎の幽霊少女に襲われた。あれが一体なんなのか分からない。それに似ているような気がするんだよね。僕の妻に。
俺はいつものように仕事に打ち込む。書類整理、書類制作。
なんか俺、今日はやる気が起きない。
昼
「はぁ~、あまり進まなかったなぁ。美憂とマラナさんは今は何してるんだろうな」
俺は独り言を呟く。
「勉強してるんじゃないかしら?それより、今日、幽霊の女の子に出会ったでしょ」
ドームさんはそう言った。
俺は驚く。何で女の子のこと知っているのか。
「え?その子知っているんですか!」
俺はドームさんをまじまじと見る。
「そんなにまじまじと見ないでくれないこの年でも少しは女心はあるんだから、その子はここの地下にいる幽霊少女。名前はミオ・アーノ。私はそう聞いたわ」
ドームさんは書類を見ながら言ってくれた。
「聞いた?」
「えぇ、私の上司だった人から聞いたのよ。その子はあなたが来る前から居た。私も姿を見たときは腰を抜かしたわ。でもその時、先輩が何か唱えて、撃退はしたの」
ドームさんは少し暗い顔をする。
「そうなんですね。どの会社もそう言うのがあるんですね。俺も日本に居たときの会社でも幽霊を見てるんですよね、お札でも持ち歩いてようかな」
と少し笑いながらドームさんに言った。
「まぁ、すぐに馴れるわ。無視とかしてたらね」
ドームさんはパソコンで文字を打ちながら言った。
「そうですね」
カタカタ
俺も仕事に戻る。美央はもう、居ないんだこの世に。
その頃、学校
「美憂ちゃんおはよー」
声をかけたのはクラスメイトのモモ・ガーデン。ピンクのロングヘアーに白の制服、スカートはヒラヒラ。
「おはよーモモ。今日も頑張ろう」
笑顔で返す美憂。
「美憂は学校楽しい?」
マラナが美憂に声をかける。
「うん!楽しい!」
美憂は嬉しそうな顔でマラナの方を見る。
がらがら
「はーい、席に着いてください。これから魔法の練習をします。まずは、ファイアです。見ててください。ファイア」
担任のマター先生が手から炎を出した。
「うわぁー!」
「スゲー!」
男子たちは嬉しそうな顔で見ている。
「美憂には簡単な魔法だよね」
マラナさんはこそっと美憂に言う。
美憂は頷く。
「はぁーい、それではもうひとつ。ウォーター」
すると、先生の手に水の玉が現れる。
「これは簡単な魔法よ。さぁ、やってみて」
先生はそう言う。
「ファイア」
「ウォーター」
とクラスで声が響く。
「ねぇ、サンダーはしないのかな?」
美憂はマラナさんの方を見る。
「う~ん、まだなんじゃない?」
私はそう言う。
サンダー、雷魔法の一番弱い技。魔力の量で威力が上げ下げする。
「美憂ちゃん?出来ますか?」
先生が美憂に聞いてきた。
「先生。サンダーを使いたいです」
美憂は先生に向かって言った。
「なら、外に行きましょう。それは中ですると大変なことになるので」
と先生は言った。
そして、広い場所にみんなを集める。
「ではここなら唱えても大丈夫ですよ」
先生は美憂の方を見る。
「うん。ありがとうございます。いきます!サンダー!!!」
美憂が唱えた瞬間空に黒い雲が現れる。
そして、ドカーン!
雷が落ちる。
しゅー
落ちた所は焦げていた。
「美憂ちゃん?本気でやっちゃダメですよ。みんなびっくりしますから」
美憂は辺りを見る。
クラスメイトの人たちはビクビクしている。
「なぁ、お前。ヤバくないか?どんな魔法使ったんだよ」
一人の男子が美憂に聞く。
「サンダーだけど」
美憂はそう言う。
「あれは桁違いすぎる。サンダーってこれだよな」
男子が唱えると小さな雷が落ちる。
「それ、サンダーじゃなくてデッドサンダーじゃないのか?」
男子が美憂に向かって言う。
「デッドサンダー?!あの上級魔法の?」
マラナさんは美憂を見ながら言う。
「デッドサンダー?何それ?」
美憂がマラナさんに聞く。
「美憂ちゃん。デッドサンダーは並みの魔法使いの冒険者ですら中々使えない技よ」
マラナさんは驚きが隠せていない。
「ふうーん、美憂ちゃん?サンダー以外に何か使える技は?」
先生が聞いてきた。
「えーと、ファイアです」
美憂は先生に向かってそう言った。
「じゃあ、ファイアを見せてくれる?」
先生が美憂に向かって言ってきた。
「はい。いきます!ファイア!!」
美憂が放つファイアも少し威力が上がっている。
「なるほど、美憂ちゃん。あなたは最強の魔法使いになれるね」
と先生は言った。
「最強?」
美憂は言葉の意味があまり分かってないようだ。
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あと見てくれてありがとうございます。
えーと、ファイア。
で、これがサンダー。
よし、しゅこし馴れたかな。
(by美憂)
頑張ってるわね美憂。
(by美央)