第四十話 守りのバリア
俺たちはアルス町の近くまで来た。
その時、
草むらが揺れる。
「誰だ。魔物か?」
俺が草むらの方に声を出す。
すると、がさっと音がして出てきたのはザーラだった。
「ザーラ」
俺は葵さんの前に立ち警戒する。
奴は俺を殺しに来たのだろう。
葵さんは関係ない。
「ふ、見つけた。田中葵、お前を捕まえに来た!」
ザーラはそう言った。
葵さんを捕まえるだと!どう言うことだ。
「なぜ葵さんを捕まえる!教えろザーラ!」
俺は声をあらげる。
守らないと葵さんを!
「教えません。それにあなたもいるなら倒すまでです。あなたを倒し葵を捕獲する。それでいいか?地味さん?」
ザーラはにやけながらそう言った。
「ふざけるな!俺がお前を倒して町に帰る!それだけだ!」
俺はザーラに向かって走る。
「おりゃ!」
俺は剣を振る。
カン!
ギチギチ!
剣がぶつかる。
ザーラは余裕な顔で俺を見る。
むかつく奴だ。
「前の時と変わらんなぁ!」
ザーラは力を強め、
俺の剣を吹き飛ばす。
「は!」
俺は剣を取ろうとしたとき背後にザーラの気配がする。
「ふ、残念だな。お前は剣ばかり振るうからこうなる。ご自慢のビームも構えてから撃つまでに時間がかかるだろ。終わりだな、山田地味よ!はああ!!!」
ザーラが剣を振る。
くそ、俺は剣ばかり振るったから勝てないのか。魔法は美憂の方が上だ。それに魔法はほとんど使ってない。負ける!本当にそれでいいのか?
これが俺の人生なのか?
まだ、やりたいことはある!
それに体にはミオの霊が取りついてる!
ミオ!俺に力を貸してくれ!
「分かった。あなたの力を少し解放します!」
ミオの声が聞こえる!
「死ねー!!!!」
ザーラが剣を振り下ろす。
カーン!
俺の目の前で剣が止まる。
「な、何が起きたんだ!一体!」
ザーラは力をこめているが俺に剣が届かない。
「あなたに一時的に守りのバリアを張らさせていただきました。それに葵さんにもね。あなたの魔法の力も少しだけ解放しております。今、私に出来ることはここまで。頑張ってください」
ミオの声が消えた。
眠ったのか?
それよりもやることがある!
「次はこっちの番だ!雷の力よいまここに!剣に宿れ!サンダーソード!!!」
俺の剣に雷が宿る。
剣の回りがバチバチと音をたてる。
「なんですか!その剣は!なんなんだ!それはー!!!」
ザーラがこちらに向かって走ってきた。
守りのバリアは消えている。一時的とはいえ助かった!
「くたばりやがれ!」
俺は剣を振る!!
剣がぶつかるが、ザーラの顔が変わる。
しびれてるのか?
もしそれなら!
俺は少し下がる!
すると、ザーラが動かない。
やっぱり痺れ効果があるのか!
「終わりだザーラ!!俺のとっておき見せてやる!!目標セット完了!照準よし!魔力全開!!
最大フルバーストMAX!発射!!!」
俺は剣を構え最大級のビームを放つ!
「くっ!くそー!!!」
ザーラの声が聞こえる。
「地味さん!そっちは町の方!!!」
葵さんが言う!
「は!まずい!このビームが町に当たれば終わりだ!」
俺はどうすることも出来ない!
頼む!誰か気づいてくれ!
美憂側
「ねぇ、外に行きたいってどうして?サナ?」
美憂はサナに連れられ屋敷の外に出ている。
「は!嫌な予感!」
サナが急に走り出す。
「ちょ!サナ!」
美憂はサナの後を追いかける。
突然サナがとまる。
「どうしたの?急に走って!」
美憂はサナに聞く。
「ビームを弾く魔法を唱えて!!!」
サナが急に私に叫ぶ!!!
何がなんだかわからないけど、
「シールドミラー!!!」
私は魔法を唱える。
その直後!
カーン!!!
と音がする。
なんと特大ビームがシールドミラーに当たり跳ね返り空に飛んでいく。
「何よ!今のビーム!まさかザーラが!」
私はビームが飛んでいくのを待つ。
数十秒後
ビームが空に消える。
「はぁ~なんのよ一体」
美憂はビームが来た方向を見ると、パパが見えた。
それに知らない女性も。
「あれって、美憂のパパじゃないの?」
サナが美憂に聞く。
「うん。何で町に向かって撃ったのかな」
美憂は考えていると、
パパと女性が走ってきた。
「パパどういうつもり!」
私は怒った顔でパパを見る。
「すまない。実はザーラが現れてビームを放ったんだけどその先が町だったんだ。ごめんなさい」
パパは頭を下げる。
「ザーラ。まさか町の付近に現れるなんて。でも、パパ。ビームを放つ方向は考えてよね。それか、ビーム禁止か」
私は怒りながら言う。
もし、ビームが町に届いていたら被害はとんでもないことになるからだ。
「悪かった。次からは気をつけて放つよ」
パパはそう言った。
「分かった。それよりその人は?」
私は女性の方を見る。
「私、田中葵です」
女性はそう名乗った。
田中葵。日本人みたいな名前だ。
と思う私。
「え!ちょっと待て!美憂お前の隣に居るのサナだよな。逃げろ」
パパが急に私に向かって言う。
あー知らないんだったね。
ちゅ
私はサナの頬にキスを抱きつく。
「サナ!美憂に何をした!」
パパがサナに剣を向ける。
「やめてよパパ。サナはもう私の味方なの」
美憂がサナの前に立つ。
「え???えーーー!!!」
俺は声を大にして出した。
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