第二十五話 気持ちの整理
俺は美憂をおんぶし、屋敷に戻った。消えた男も気になったがまずは美憂の心のケアをしなければ。
「美憂、お前は人殺しではない。言っただろあの女も覚悟があり俺達を殺すと」
俺は美憂に向かって言った。
「でも、でも。私はこの手で」
美憂は震えながら自分の手を見つめる。
すると、サクラさんが近寄ってきて美憂を抱きしめた。
「え?」
美憂は驚く。サクラさんは考えがあるのだろうか。
「あのね美憂ちゃん。どこの世界でも殺したくなくても殺さなくちゃいけない事もあるの。それに私ずっと黙っていたことがあるの」
サクラさんは優しく声を美憂にかける。
「黙っていたこと?」
俺が気になったので聞く。
「美憂ちゃんと同じくらいの時に人を殺したことをあるの」
サクラさんは衝撃の事を言った。
「ひ、人を!え?何で?」
美憂は驚きサクラさんの顔を見る。
俺も驚く、サクラさんが人を殺したことがあるなんて。
「でもね、それは仕方がなかった。相手も私を殺す気だったからやらなければ私が死ぬ、その時の気持ちは殺したくないそう思っていたわ。殺したとき私は心が狂ったわ、発狂して暴れまわって、人間じゃない動きもした。でも時間が何とかしてくれたわ。でもね忘れちゃいけないことがある。これ以上被害を出さないってね」
サクラさんは優しい言葉で美憂に向かって言った。
「私は間違ったことをしてない?」
美憂が聞いてきた。
「でも、お前はその子の顔を見ていた?その子の最後の顔はどんな顔をしていた?」
俺はそう聞いた。
私は思い出す。
あの時、あの子が目をつむる前私の手に触れた。その時温かい気持ちが溢れたことを。
「私は救えたのかな?あの子を」
美憂は俺に聞いてきた。
「お前の気持ち次第だ。お前が思う方が正解だろ。だから、その子みたいな犠牲者が出ないことを祈るもしくは出さないようにするしかないそれだけさ」
俺はそう言い自分の席につき仕事を始める。
「美憂ちゃん。その子はきっと操られていたんじゃないかな?それであなたたちを襲った。本当は殺しなんてしたくないはずだと思うよ、優しい女じゃなかったのかな?」
サクラさんはそう言い受付に戻る。
私は、もうあの子のような犠牲者は出したくない。それにもう悲しいことは見たくもない。だから私がやることは。
「パパ?私ねこの町を守る冒険者になりたい。何もない時は仕事をして何かあるときは町を守るための冒険者として」
美憂は俺に向かって言ってきた。
俺は少し考え、
「そうか。美憂が言うならパパは意見を尊重する。今は魔物もやって来てないから仕事をしよう。冒険者の登録は俺がやっておくよ」
俺は美憂に笑顔でそう言った。
美憂も少し笑顔を見せた。
そして、夕方
「サクラさん。これお願い冒険者登録」
俺はサクラさんに書類を渡す。
「これ、美憂ちゃんの?」
サクラさんが聞く。
「うん。この町の冒険者としてなるって。他の冒険者みたいに外にはあまり行かないって」
俺はそう言った。
「分かりました。はい」
サクラさんははんこを押し、俺に書類を渡される。
「これは冒険者になるための文章みたいなもんです」
そう言った。
俺はその書類を持ち、美憂の所に来る。
「はい、冒険者になるための説明書?って言ったら言いか?まぁ仕事終りとかにでも見てみたら?」
俺はそう言い仕事に戻る。
美憂は頷き、仕事を再開する。
「さて、やることは色々あるがまずは仕事をおわらせよう」
俺は残り数分しかないけど仕事をする。この仕事をしてるときは楽しいからな。頑張るか。
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無駄だったようね。
マラナが言う。
ちっ!おらあ!
がっは!はぁはぁ
マラナは男におもいっきり腹パンされる。
くそ、あの男は誰だ?
多分あの方じゃないですか?アレルハート。聞いたことありますし。
まぁ、やつらに傷を着けることは成功だな。深い部分には殺しと言う言葉が埋まっている。また、解放させればあの娘は終わりだな。
でもやつらはあの町から出ませんね。あの町が拠点なのでしょうか?
知らん!そんなこと。まぁ、少しだけ平和の時間を過ごすことだな。俺の魔力が少し減っている。回復には時間がかかる。
そうですか。なら、私もこれで。
くっ!この鎖。どうにかすれば。ここから出られるのに。
マラナはぐったりと頭を下げる。
これは食事だ。食え。
もう一人の男が食い物を私の口に押し込んだ。
むぐっ!うぅ。
私は何とか胃に飲み込む。
死なれたらあの人に迷惑がかかるので。
男はそう言い、去っていった。
あの人、どこかで見たことあるような。
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