第十一話 魔法の剣
マターが外にといわれたので全員で教室の外に出て、広いグラウンドへ。
「ここなら良いでしょ、はい」
マターは俺に剣を渡してくれる。重さはそこまで無い。
「これは普通の剣ですか?」
俺は聞いた。ビームが撃てる剣を使ってみたいからだ。
「はい、これは普通の剣です。まずは普通の剣になれてもらいましょう」
マターはそう言った。確かに、剣なんて振ったことも持ったこともない。
「えい!」
俺は剣を振ってみる。
ぶん
「へぇー、何か持ちやすくて使いやすい」
ここで俺は少し考える。さっき、マターは火炎斬りや疾風斬って言ってたな。試してみるか。
「火炎斬り!」
俺は叫び剣を振る。すると剣が熱くなっている。どうやら、俺でも出きるようだ。それなら、
「疾風斬!」
俺は更に振ってみる。
シュン!
振った瞬間風が速いスピードになる。
「これが疾風斬か」
俺は剣を見つめながら呟く。
「さすがですね。ではこれを」
俺は剣を渡し、マターが渡したもうひとつの剣を持つ。
「これが魔法の剣ですか?」
俺はマターの顔を見る。
マターは静かに頷く。
この剣の持ち手に何か光っている。ランプが五個ぐらいついている。
「あの、これは?」
俺が持ち手のランプの事を聞く。
「これは、剣の魔力の量です。使っていくうちにランプが一つずつ消えていきます。そんなときは魔力瓶。これをここに入れればまた、剣の魔力が回復してビームを放てたりできます」
ふーん、例えるならモバイルバッテリーってとこか。
「じゃあ、試してみるか」
俺は剣を構える。
「ちょっと待ってください」
マターが言い、壁を押してきた。
「さすがに町に被害を出すわけにはいかないので、ここに向かって撃ってください。この壁はビームを吸収する壁ですから」
マターはそう言って壁から離れる。
「なるほど、それなら!剣を構えて、発射!!」
ビー!!
俺そう言った瞬間、剣からビームが出る!
「くっ!何てビームだ!剣を持っている手が少し震えてきた」
ビームの反動なのか、手がしびれる。
「まぁ、なれるのには時間がかかりますからね。よかったらそれ貰います?それ倉庫の奥にあったものなので」
マターは俺に向かって言ってきた。
「え?いいんですか?なら貰わせていただきます」
俺はこの時凄く嬉しかった。魔法の剣!ビーム!愛剣!
「パパ、それで強くなってね」
美憂が近づいてきた。
「うん。仕事も頑張るし、家族も守るから」
俺はしゃがみ、美憂の頭を撫でる。
この剣で、必ず守るよ。
俺は剣を鞘に入れ背中に背負う。
「か、かっこ良かったです。僕のパパ何てひ弱ですよ」
男子たちも近寄ってきた。
でも、モモちゃんは遠くでもじもじしている。
「美憂、モモちゃんの所に行ってきて」
俺は美憂に向かって言った。
美憂は頷き、モモの元に走る。
「モモちゃん、一緒にいこう」
私はモモに向かって言った。
「でも、私。美憂を変な目で」
モモは悲しそうな顔で美憂を見る。
「仕方無いよ。だって、あんな雷使ったら怖いし、変だなっておもうもん!」
私はモモに向かってそう言った。私もそうだ。あの子をモモと同じ目で見てたもん、だから、あんなことしないもん。
「美憂ー!」
モモは泣きながら、私に抱きつく。私は何も言わずにただ、背中を撫でた。ママに教わったことだから。
「美憂、少しは成長したみたいだな」
俺は遠くで見つめる。
「ねぇ、美憂のパパはどんな仕事してるの?」
一人の男子が聞いてきた。
「サラリーマンだよ」
俺はそう答える。
「サラリーマン?何それ?」
男の子が疑問の顔でこちらを見つめる。
「地味な仕事もしっかりする人の事を言うのさ」
俺はそう答えた。これが正解なのか間違いなのかは分からんけど、でも合っている気がするんだよな。
「じゃあ、俺サラリーマンになる。そして強い男になるー!」
もう一人の男の子が自信満々で言った。
「あ、ずるい!俺もなる!」
と男の子が言った。
俺はにこやかな顔で見つめていた。
コメントと評価お願いします。あと見てくれてありがとうございました。




