第九話 フリーズとライト
放課後、
学校の生徒たちは続々と家に向かって帰っていく。
まだ、四時。そこまで暗くない。
「ねぇ、私はおかしいの?」
美憂が唐突にマラナさんに向かって言った。
「ううん美憂はおかしくないわ。おかしくなくて凄いんだよ。デッドサンダー、私はまだ使えないもん」
マラナさんは笑顔で美憂を抱き抱える。
「パパも魔法出来るのかな?」
美憂がマラナに聞く。
「パパは剣の方が似合うと思うよ。疾風斬ってね」
マラナさんは美憂にそう言った。
私たちは家に帰ろうと考えて、教室を出て、校門まで来たとき背後に何か気配を感じた。
「は!」
マラナは振り返ると、そこには一人の男子が居た。
「どうしたの?おうちに帰らないの?」
マラナさんが男の子の目線に合わせて言った。
「美憂ちゃんあのさ、強い技を教えてくれ」
男の子はそう言い、頭を下げた。
「え?どうして?」
美憂は抱かれながら聞く。
「実はさ、俺の母と父は少し前に魔物に殺されたんだよ。だから、僕さ強くなりたいんだよ。だからお願い!」
男子は頭を下げたまま。
美憂は少し考え、
「いいよ。マラナさんいいですか?」
美憂がマラナの顔をまじまじと見つめる。
「いいよ。でも夜は危ないから、五時までね」
とマラナさんは言った。
マラナは美憂を下ろした。
美憂と男の子は広い場所に走っていった。
私も後を追いかける。
「ここが広いや。じゃあお手本見せて?」
男子が美憂に向かって言う。
「うん。まずはね、サンダー!!!」
美憂が唱えると黒い雲が現れ、
ドカーン
雷が落ちる。
「それはできないよ。でもなんと無く。こうかな?サンダー!!」
男子が唱えると昼に見せた雷よりも強い雷が落ちる。
「え!凄い。なんか分かんないけど」
男子は頭をかく。
「ねえねぇ、マラナさんは魔法他に何か無い?」
美憂がマラナに駆け寄ってきた。
「じゃあ、二つだけ見せるね。まずは、フリーズ!!!」
マラナさんが唱えると、マラナさん目の前が凍る。
「氷のまほう?」
美憂が聞く。
マラナはうん。と頷く。
凍ったところは少しひんやりする。
「そして、輝け光の一撃!ライト!」
次に放ったのは光の魔法攻撃。
「あの、聞きたいことがある。その、輝け光の一撃!って言わないとダメですか?」
男子が頬を少し赤くしマラナに聞く。
「あ、ああ言わなくていいよ、うん。ライト!だけで大丈夫だから」
マラナさんは顔を赤くする。
普通、言わないよね。
「試してみようぜ。ライト!」
すると男子の手に光のエネルギーが、
「はああ!」
それをおもいっきり投げた。
ずーん
光が地面に当たった瞬間ずーんと爆発する。
「私もやりたい!ライト!」
美憂も試すが手に凄まじい光エネルギーが溜まる。
「早く投げて!」
マラナさんが声を出す。
「えーい!」
美憂も投げつけたが、さっきの倍くらいの力で爆発する。
「な、なんだよ。それ、ライトじゃないんじゃ?」
男子が美憂の方を見る。
「私も分かんない。見た通りにしただけ」
美憂がそう言う。
マラナさんが二人に近づき、
「う~ん、美憂ちゃんは魔力の量が桁違いで、普通の魔法が上級魔法になっちゃうんじゃないかな?」
マラナさんはそう言う。
「美憂。お前は凄いやつだよ。女の子でもこんなに強いなんてな。俺は家に帰って魔法の勉強でもするよ。お前も魔法の調整頑張れよ」
男子はそう言い、帰っていった。
「私、頑張る」
美憂は心の中でそう言った。
よいしょ、マラナは美憂を抱き抱え家に帰る。その頃には地味も帰っていた。
「お帰り二人とも」
地味が出迎えてくれた。
「ただいま」
マラナさんはそう言って中に入る。
「パパー!」
美憂はパパに抱きつく。
よっぽどパパのことが好きなのだろう。
「今日は野菜のスープよ」
マラナさんは鍋をかき混ぜながら言った。
「いつもありがとねマラナさん」
地味は美憂を抱き抱えながらマラナの隣に立つ。
「う、うん。まだ出来ないからお風呂でも入ってていいよ」
マラナは頬を赤らめ、鍋を見ながら言った。
「分かった。よしお風呂だ美憂」
俺は美憂を抱き抱え風呂場に向かった。
「あ、あんなに近寄られるとドキドキする」
マラナは独り言を呟く。
コメントと評価お願いします。
あと見てくれてありがとうございました。




