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最恐のダンジョンマスター〜殺戮記〜  作者: TATUJI
第二章 三国同時崩壊編
56/56

56話 リーンヘント王国

お待たせ致しました。今回も不謹慎です。ご注意を




街の喧騒を聞きながらカフェみたいな店でお茶を飲む



此処はリーンヘント王国の王都



そして俺達は今、()()()()()()()()()()()()に居る



「…美味しいですね、これ。もう一つ頼みます」



ミレイさんが食べ終えたスイーツ、果物の蜂蜜漬けみたいなのを再び注文する



…確か6個目だったような



「やはり()()()()()()は違いますね、不純物が入って無い分とても美味しいです」



ミレイさんは何度も頷きながら感想を言っている



不純物?



「時代が時代ですからね、蜂蜜に水を入れて増やしたり砂糖にそれっぽい物を混ぜて販売したりと余計な物を入れる事が多くて嫌なんですよ」



あー、かさ増しの事か



この時代は定められたパーセンテージとか無いだろうから横行しただろうな



酒を水で薄めたり、砂糖に砂利とかを混ぜたり



酷い所じゃ毒とか人体に有害だと分かってて入れる例もあったそうだ。鉛とか



そんなミレイさんの話を聞きながら俺は辺りを見渡す



リーンヘントのダンジョンはとんでもない作りをしていた



なんと、ダンジョンが1つの街になっているんだ



リーンヘントの王都にはあちこちにダンジョンの入り口があった



誰でも入れるその入り口からダンジョンに入ると地下にもう一つの王都が現れる



ダンジョン街って言うんだって



そこではダンジョンで作られた様々な物が売られ加工されていた



地下だから暗いってだけで何の変哲もない普通の街



そこで多くの人が住み、暮らしている



調べた所、リーンヘントのダンジョンは階層毎に区切られているそうだ



地下に続く4階層までは魔物が現れず



1階層がこのダンジョン街、居住区として活用されている



2階層は広い森林と多数の川



様々な種類の果樹や植物が生えており果物や薬草、資材に燃料と様々な物が手に入る



川では漁業も行われ、その水は生活水なんかにも使われているそうだ。大規模な畑もあるんだとか



3階層は大きな山



特殊な山で、ありとあらゆる鉱石が取れるとの事。鉱員(こういん)は常に募集している



ポーションが湧き出す泉なんかもあるって



そして4階層がギルド街



街の下に街があるのにその下にも街があるのか



複数のギルドが存在し数多くの冒険者が暮らしている



ダンジョンから魔物が上がって来ない様に守っているんだと



鍛冶職人や薬師など様々な分野の専門家も暮らしており他の街とは比べ物にならないクラスの物が売られているそうだ



ただ、とてつも無く治安が悪いと言う



なんでも冒険者同士やギルド間でのいざこざが絶え間なく起こり殺し合いや戦争なんかも頻繁に起こるそうだ



その上、犯罪者や裏のヤクザ的な連中も多く紛れ込んでいるそうで人身売買やスリなど様々な犯罪が横行しているって



そいつらを捕まえる兵士の駐屯地もあるそうだ



たぶんこの4階層までの人達から手に入るDPでダンジョンを回して居るんだろうな



5階層からがちゃんとしたダンジョン



魔物が沢山いて人と戦っている



その下は何階層まであるかは分からないそうだ



20階層までは発見されているんだって



数ヶ月に1度、強力な力を持つ魔剣がダンジョンの何処かに出現するらしく、みんなそれを狙っているそうだ



なるほど…



これだけの情報でも如何にダンジョンが重要であり、街の役に立っているかが分かる



人が増える訳だ



「………もう2個…いえ、3個頼みましょう」



ミレイさんが再び注文をする



………よく食うな、おい



ニコニコと満面な笑みでスイーツを食べているミレイさん



それを見ると何も言えなくなってしまう



この王都に付いた時、ミレイさんが俺のダンジョンと普通のダンジョンの違いを事細かに説明してくれた



脱線も多く、すぐに食べ物に気を引かれるミレイさんから全てを聞き出すにはかなりの時間がかかった



ミレイさんから聞いた話を纏めると



まずDP交換の違い。DPの手の入り方は一緒なんだけど、交換出来るのは魔物と物だけ



スキルの欄なんかは無いんだって



その代わり、火耐性を持った〇〇みたいな感じで魔物の数が凄いそうだ



そして、フィアリスの魔物限定。地球の妖怪なんかはいない



あと重要なのが、魔物はダンジョンマスターの言う事を聞かない



ダンジョンマスターはDP交換で魔物を生み出せるだけで操れないそうだ



魔物を操るスキルをダンジョンマスターが持っていれば別そうだけど



だから俺の魔物支配で一々、支配しなくてはならなかったのかと納得



それとダンジョンマスターは付属品みたいな扱いでダンジョンの本体はコア、ダンジョンマスターが死んでもダンジョンは平気だそうだ



コアが破壊されればダンジョンマスターが無事でもダンジョンは終わる



ダンジョンマスターを殺した者が次のダンジョンマスターになるんだって



此処らへんは神が弄ったそうだ



ダンジョンマスターの地位の移動に制限をつけたって事だな



だから基本、ダンジョンマスターは隠れており誰がダンジョンマスターか誰にも分からない



試しに話を聞いた連中に恋人や家族がダンジョンマスターだったらどうする?と質問したら



みんな笑って殺すと答えた



怖えーな、ダンジョンマスターの地位



そしてなんと、ダンジョンマスターは自身のダンジョンからは出れないそうだ



ダンジョンからダンジョンマスターが出ると心臓発作を引き起こして死ぬんだって



ちなみにダンジョンコアは元からダンジョンから持ち出す事は出来ない。無理矢理出すと壊れて弾け飛ぶそうだ。ダミーコアは偽物だから持ち出せる



だからダンジョンマスターは絶対にダンジョンの何処かにいるそうだ



その場合でダンジョンマスターが死ぬと次にコアに触れた者がダンジョンマスターになるんだって



これも創造神が弄った



そして最後に普通のダンジョンはそこまで自由に広げられない



俺のダンジョンみたいなぽんぽん広げられないそう



シティーコアやキングコアの管理権を奪う事も出来ない



まぁこれは俺じゃなくてミレイさんだから出来るんだろうな



だから基本、地下に向かって階層ごとに区切り。ゆっくりゆっくり時間をかけて広げて行くんだとか



色々と違うんだなと思いながら、お茶を啜る



美味いなこれ



「しかし、どうするのですか?ダンジョンを奪うにはダンジョンマスターかコアを見つける必要があります」



ミレイさんが食べながら聞いてくる



「んー…まぁ手は考えてる」



そう言ってミレイさんが食べ終わるのを待って、店から移動した



裏路地の裏路地



人が絶対に来ない様な場所に行く



「そう言えば、俺達の事って此処のダンジョンマスターに気付かれないの?」



「そんな機能無いので大丈夫です」



そうなのか



まぁ俺のダンジョンもどれだけ人がいるのか調べるの、ミレイさんが調べるしか無いもんな



俺はボックスからネズミを取り出す



合計4匹、雄と雌2匹ずつだ



ボックスから試験管を取り出して。中の液体をネズミ達にかける



ネズミ達は驚いて何処かに行ってしまった



「今のなんです?」



「ん?ドブネズミ」



地球産のネズミ、下水道とかによくいる奴



繁殖力と食欲、成長速度をスキルにより弄っているけど



「今の液体は?」



「ペストの原因菌」



まさかDP交換に細菌やウイルスのリストがあるなんて思わなかったよ



ペスト、黒死病と言う奴だな



地球では5000万人が死んだとされている病気の原因菌だ



それをリーンヘントでも再現する



試験管に入ってて液体で出て来た時はなんだと思ったよ



あの液体に含まれているみたいだ



「つまりマスターはウイルス感染を引き起こし、アトランティルートと同様にドミノ倒しでこのリーンヘントを崩壊させようとしているのですか?」



「んー…それはちょっと違うかな?」



今度はね()()()()



移り変わって



今度はリーンヘントの王都から1km程離れた森



いつもの様にミレイさんのジェットコースター転移で来た



ふふふ…慣れねーなこれ



膝が笑っているぜ



俺はボックスから飛蝗(ばった)を取り出してその辺の草むらに離す



「…不死飛蝗ですか」



「正解」



俺が離したのは不死飛蝗



蝗害を引き起こす、燃やすでしか死なないと言うフィアリス特産のヤバイ飛蝗だ



アランベルト王国の禁庫で手に入れた魔物



ちなみに火耐性のスキルを与えているから燃やしても死なない



「蝗害を引き起こすのですか?」



そゆこと



ちなみにこの不死飛蝗はネズミ達同様、スキルにより弄っている



なんと、雑食性



草だけじゃなく肉など、なんでも食べるんだ



つまり植物だけじゃなく人も襲う



こんなのが蝗害を引き起こしたらとんでも無いと思う



そして弄ったのは食性だけじゃ無い



生殖能力



雌雄が居て交尾で増えると言うのに単位生殖でも繁殖する



雌は日に10個卵を産み、雄は日に100個卵を産む



そしてその卵は1日で孵化し1日で生体に成長する



作っといてなんだけど、とんでも無いのを作ったな



産み分けなんかもする



雄は葉に卵を産むけど雌は地面の中に産むんだ



まぁ火耐性を持っているから例え火を撒かれたとしても大丈夫なんだけどさ



雌が交尾で産んだ個体は食べれば食べる程大きく成長し産む卵も大きくなる。最大で1m近くに



この飛蝗達は大きくなればなる程、食欲が増し凶暴になるんだ



単為生殖で産まれた個体は雌雄どちらから産まれても最大で15cm程度にしか成長しない



普通の不死飛蝗とそう変わらないな



なんで差をつけるのかだって?



だってそっちの方が攻撃のバリエーションが増えるだろ



大きな飛蝗がこじ開けて、その隙間から小さな飛蝗が入り込むとか



完璧だと思っている



しかもこの飛蝗達、飢餓が強まると凶暴性と繁殖能力が増すんだ



そして不死だから餓死はしない



…こんなのが町を襲うの?怖すぎじゃない?



ドブネズミ達と飛蝗達にはリーンヘントの王都から離れない様にと命令している



どうやら繁殖するタイプの魔物は1番最初の個体に命令とスキルを与えとけばその全てが遺伝してくれる様だ



つまり産まれてきた個体に一々スキルを与える必要も支配、命令する必要も無いって事



「どうして不死飛蝗とドブネズミを?」



ミレイさんが聞いてくる



「今回の目的はね、リーンヘントの王都を()()するんだ」



今回リーンヘント王国は王都以外は放置する事にした



とりあえずダンジョンからだな



まぁこの王都には王城もあってキングコアもあるみたいだし大丈夫だろ



リーンヘントの王都にはちゃんと外壁があった



王都をシティーコアかキングコアの結界で守っている



俺は不死飛蝗達には王都から離れない様にと命令した



だから飛蝗達は王都周辺から離れずに近くの森などでどんどん繁殖して行く



繁殖により活動範囲を広げ、王都にだんだんと近づいて行く



そのうちに森から溢れた飛蝗達は食料を求めて結界の周りを飛び回る様になるんだ



飛蝗達は俺の命令によって王都から離れられないからな、王都を襲うしか無くなる。そして結界があるから中には入れない



時間が経てば経つほど飛蝗は数が増え、凶暴性と繁殖力が増した飛蝗達が結界を飛び回る



不死だから餓死はしないんだ



だから王都の人達は王都から出れなくなる



王都の人が結界から出てみろ、飛蝗達の格好の餌食だ



救援を呼んでも同じ、飛蝗達にとって食い物が来ただけ



しかし、ダンジョンがあるのでしばらくは大丈夫だろう



DPさえあれば生活や食には困らないはずだ



時間が経てば、王都から出れない事に精神的に追い詰められ内部崩壊が起こるかもしれないが



今回はそこにドブネズミを利用する



王都から出れなくなり封鎖した街で黒死病の原因菌を持ったドブネズミが繁殖するんだ



黒死病が蔓延すれば人は沢山死ぬ



死体はネズミの餌になる



ネズミ達もどんどん繁殖するんだ



ドブネズミを全滅させるのは大変だぞ



ボスがいる訳じゃないからな数匹見逃しただけでまた繁殖してしまう



如何に全滅させるのが難しいかは地球の歴史が証明している



王都から出る事が出来なくなり繁殖するネズミ達



王都はパニックだ



「ではドブネズミと黒死病でリーンヘントの王都の人を全滅させるのが目的ですか?」



「いや、本当の狙いは別にある」



この作戦の真の狙いは



()()()()()()()()()()()()



「ダンジョンマスターの暴走ですか?」



「ダンジョンマスターがネズミに殺されれば次のダンジョンマスターはドブネズミになるんだろ?」



「そうなります」



ポーションがあって回復出来ても同じ事、死ぬ原因は黒死病の病気であり原因菌だ



仮に病気を治せるスキルや薬なんかがあっても再び感染させてしまえばいいだけの話



ダンジョンマスターはダンジョンから出れないから転移などで逃げられる心配は無い



国王とか街の人達には逃げられるかもしれないけどダンジョンマスターだけは絶対に逃がさない



ダンジョンマスターは逃げ回りながらどんどん疲弊して行くはずだ



そしてその間に、ダンジョンにはネズミと黒死病のおかげでとんでも無い数のDPが溜まっているはず



そしてダンジョンマスターは魔物を交換してネズミを駆除しようと考えるだろう



ネズミを狩る、つまり肉食の魔物だ



果たして、操れないのにそんなのを交換しても大丈夫なのだろうか?



増えたネズミを殺す為だ、強力な魔物か数で補うはずだ



そう言う魔物を交換してしまったらネズミだけじゃなく人まで襲うはず



ダンジョンマスターが襲われ、死ぬ確率が上がってしまった



そうすれば今度はその魔物を倒せる魔物を交換してしまう



するしかないんだ



そうしてダンジョンマスターにイタチごっこをさせそのいずれかの魔物がダンジョンマスターを殺せば



俺達の勝ちだ!!!



「魔物がダンジョンマスターになった場合、俺が操れ…」



「ますね」



ミレイさんが答えてくれる



「運が良ければ最初の1発目で強い魔物を交換してダンジョンマスターが殺されるって可能性もあるしな」



「なるほど、だからダンジョンマスターの暴走ですか」



そゆこと



まぁ穴も多い作戦だけどさ



この作戦にはリーンヘントのダンジョンマスターが大量のDPを手に入るってのが肝心なんだ



ネズミが大繁殖した時点で転移魔法とかで王都から人が居なくなってしまえばこの作戦は瓦解してしまう



「では、これを使用しますか?」



ミレイさんが聞いてくる



手には黒い1mくらいある杭?を持っていた



「なにそれ?」



「空間魔法の使用を制限する魔道具です。1本10万DPもしますがこの杭を複数使って結界を張るとその範囲内では転移等の魔法が使えなくなります」



そんな魔道具があるのか、知らなかった



それにしても1本10万か…



「リーンヘントの王都なら5本程有れば充分かと」



つまり50万DP



んー…悩む



まぁ…作戦を成功させる為には仕方ないか、DPもアランベルト王国をダンジョンにした事ですぐに補充出来るしな



「じゃあそうしよっか」



「かしこまりました」



ミレイさんと一緒にリーンヘントの王都を囲う様に杭を打って行く



ついでにその全ての場所に不死飛蝗を離して行った



こっちの方が早い段階で王都が封鎖出来るだろうから



ミレイさんが硬そうな地面に素手で杭を打ち始めた時はマジでビビった





なんかミレイさんが初期のマスターっぽい


誤字脱字の報告、本当にありがとうございます。助かります。なんでこんなに多いのか作者が1番不思議に思っています

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